カルティエ ウーマンズ イニシアチブ、2025年度 インパクト アワード授賞式を大阪にて開催

カルティエ

Sina Engin © Cartier

カルティエは2025年5月22日、大阪・国際万博でのウーマンズ パビリオン オープニングセレモニーの翌日に、堺市民芸術文化ホールでカルティエ ウーマンズ イニシアチブのインパクト アワード授賞式を開催し、9名の優れた女性起業家を表彰しました。800人を超えるゲストが集結したセレモニーでは、これまでにカルティエ ウーマンズ イニシアチブの受賞者に選ばれたフェローたちの、社会や環境に、具体的かつ永続的なインパクトを与える取り組みが紹介されました。この授賞式は、カルティエが2025年大阪・関西万博に共同出展しているウーマンズ パビリオンの開幕イベントと同じ時期に開催された、カルティエ ウーマンズ イニシアチブのインパクト アワード ウィーク(5月20日から23日)のクライマックスを飾るものです。「Forces for Good(変革をもたらすチカラ)」という同イニシアチブのテーマのもとで開かれた授賞式は、「女性が輝けば、人類・社会全体が輝く」というカルティエの信念を再確認するものとなりました。

カルティエ ウーマンズ イニシアチブは、設立以来、ビジネスの力で有意義な変化をもたらす女性起業家たちを表彰し、支援してきました。これまでに66ヶ国から330名のフェローを輩出し、1,200万ドルを超える助成金を提供。500名を超えるチェンジメイカーからなるグローバルネットワークを構築してきました。

同イニシアチブでは受賞者に、助成金のほか、INSEADエグゼクティブプログラムへの参加資格、個別のビジネストレーニング、ピアメンタリング、国際的なメディア露出を含む1年間のフェローシッププログラムが与えられます。

2025年度のカルティエ ウーマンズ イニシアチブでは、過去の受賞者たちの中から、フェロー9名がインパクト アワードの受賞者に選ばれ、その功績が称えられました。「Preserving the Planet(地球の保護)」「Improving Lives(生活の向上)」「Creating Opportunities(機会の創出)」の3つのカテゴリーで選出されたインパクト アワード受賞者たちの事業は、いずれも国連のSDGs(持続可能な開発目標)に基づいており、全体でSDGs の17の目標すべてを網羅しています。

厳正な評価と審査プロセスを経て選ばれた受賞者たちは、先見性のあるリーダーシップと拡大可能なイノベーションを具現化する存在です。

「Preserving the Planet(地球の保護)」のカテゴリーでは、2019年度フェローであるVivid Edge(アイルランド)のトレーシー・オルークが、エネルギー効率を最適化するサービスを提供し、企業がクリーンテクノロジーを手頃な価格で利用できるようにすることで、二酸化炭素排出量の削減を可能にしています。カルティエ ウーマンズ イニシアチブへの参加以降、Vivid Edgeは、組織による36,457トンを超える二酸化炭素排出量の削減と約28,500世帯の電力に相当する119.6GWhのエネルギー削減を可能にし、顧客1社あたり最大82%のエネルギー節約を実現しています。また、2011年度フェローで、Elvis & Kresse(英国)の共同創業者であるクレッセ・ウェズリングは、使用済みの消防ホースや革の切れ端をラグジュアリーグッズに生まれ変わらせることで、循環性と慈善活動をビジネスモデルに組み込んでいます。カルティエ ウーマンズ イニシアチブへの参加以降、Elvis & Kresseは315トンを超える廃棄物を埋め立て地から回収し、50万ドル以上の金額を、消防士コミュニティを支援する慈善団体へ寄付しています。 2018年度フェローであるSaathi(インド)のクリスティン・カゲツは、バナナ繊維を原料とした生分解性生理用品の製造を通して、月経衛生管理のために持続可能なソリューションを提供するとともに、プラスチック汚染の削減と農村部の女性のエンパワーメントに取り組んでいます。これまでにSaathiの製品は11万4000人以上の女性に利用され、161トンの二酸化炭素排出量を削減するとともに、92トンのプラスチック廃棄物の発生を防ぎ、恵まれない地域の485人の女性の雇用機会を創出しました。

「Improving Lives(生活の向上)」のカテゴリーでは、2019年度フェローでFlare(ケニア)の創業者であるケイトリン・ドルカートが、救急車の応答時間を大幅に短縮する集中型緊急対応プラットフォームを開発し、東アフリカ全域で数千人の命を救っています。カルティエ ウーマンズ イニシアチブへの参加以降、Flareの活動は東アフリカ全域に拡大。ケニアでの平均緊急対応時間は、3時間からわずか16分へと97%の時間短縮を実現しました。2013年度のフェローであるBanka Bioloo(インド)のナミタ・バンカは、排泄設備が十分に整っていないコミュニティに、バイオトイレと廃水処理ソリューションを提供することで、地域の公衆衛生と環境への影響を改善しています。カルティエ ウーマンズ イニシアチブへの参加以降、Banka Biolooはインド鉄道に3,000台のバイオトイレを設置し、日々1,000万人の乗客にサービスを提供しているほか、農村部に30,000台のバイオトイレを供給。現在は、インド初の衛生設備上場企業として、1,000人を超える従業員を擁しています。2023年度のフェローで、IRIBA Water Group(ルワンダ)の代表を務めるイヴェット・イシムウェは、太陽電池を利用した「水のATM」を通じて清潔な飲料水を安価で入手できるようにし、低所得地域の衛生状態の改善と水系感染症の減少に貢献しています。創業以来、IRIBAは51万7,000人を超える人々に安全な水を提供し、同社の水道システムが配備された学校では水系感染症が37%削減されました。

「Creating Opportunities(機会の創出)」のカテゴリーでは、2014年度のフェローであるLittle Thinking Minds(ヨルダン)のラマ・ケヤリが、中東全域の子どもたちのアラビア語の識字能力を向上させるデジタルプラットフォームを通して、地域の学習貧困の改善に取り組んでいます。カルティエ ウーマンズ イニシアチブへの参加以降、Little Thinking Mindsが提供するソリューションは生徒の識字率を25%向上させ、現在では、11ヶ国で難民コミュニティを含む40万人を超える学習者に利用されています。2023年度フェローでSafe YOU(アルメニア)の創業者であるマリアム・トロスヤンは、モバイルとAIを活用したエコシステムを構築。ジェンダーに基づく暴力のサバイバーたちを支援し、世界5ヶ国で緊急サービスやコミュニティリソースを提供しています。カルティエ ウーマンズ イニシアチブへの参加以降、Safe YOUの活動は5ヶ国に広がり、サービスを利用するユーザー数は40,000人に達し、これまで18,000件の緊急アラートに対応してきました。ニューメキシコではサバイバーのための新しい経済的エンパワーメントモジュールが導入されました。2014年度のフェローであるEssmart(インド)のジャッキー・ステンソンは、ソーラーランタンや清潔な調理用コンロなどの生活向上製品を、強固な流通システムであるラストワンマイルで農村コミュニティに届けると同時に、地元の小売業者のエンパワーメントに貢献。現在までに、Essmartは140万人以上の生活にプラスの影響を与えたほか、1億2,500万時間分の生産性向上を可能にし、1億100万kgのCO₂排出量の削減、5000人を超える農村部の商店の収入増加を支援しています。

これら9名の先見性をもつリーダーたちは、リーダーシップの意味を再定義するだけでなく、社会に与えられるインパクトの限界を押し広げている、パワフルな女性たちです。

インパクト アワード受賞者の9名は、これまでの功績に加え、将来性にも着目して選出されています。受賞者たちには、10万ドルの助成金に加え、メディア露出のさらなる機会、インパクト測定の能力やリーダーシップスキルの向上など、活動の幅を広げることを目的とした一年間のフェローシッププログラムが提供されます。今年のフェローシッププログラムには、時間管理、ピアラーニング、戦略的プランニングといった新たな要素も盛り込まれ、新しいプログラムパートナーと協力して実施される予定です。

ビジョン、ストーリー、賞賛を分かち合う授賞式

インパクト アワード授賞式は、9名の受賞者の素晴らしい軌跡と功績を称える、活気と感動に満ちた一夜となりました。

イベントのオープニングを飾ったのは、著名な日本人アーティストたちによるパフォーマンス。渋谷慶一郎のピアノと廣津留すみれのヴァイオリンに合わせて、堀田千晶がダンスを披露しました。今回のために特別に渋谷慶一郎によって作曲された「Ring for Violin and Piano(ヴァイオリンとピアノのためのリング)(2025年)」は、音と動きがダイナミックに交錯し、3人のアーティストの異なる感性が共鳴する、表現の対話を生み出しました。

このアーティスティックな序章に続き、ショートフィルム「Shaping the Future(ともに世界を形づくる)」の上映とともにセレモニーは正式に幕を開けました。このショートフィルムでは、若い世代がグローバルな課題に取り組むことへの抱負を語り、永続的な変化を生み出すために世代を超えた協力を強く呼びかけました。

ホストを務めたのは、キャスター、作家として活躍し、ジェンダー平等の提唱者として知られるサンディ・トクスヴィグ。高揚感に満ちたプログラムの始まりにふさわしい、心温まる歓迎の言葉を述べました。

サンディの紹介に続いて、カルティエ ジャパン プレジデント&CEOの宮地純が登壇し、キーノートスピーチとして、女性が輝き、リーダーシップを発揮できる環境をつくることの大切さを語りました。続いて、カルティエ ウーマンズ イニシアチブのグローバル プログラム ディレクターのウィンジー・シンとサンディ・トクスヴィグによるファイヤーサイド チャットが行われ、起業における女性リーダーシップの進化について、和やかな雰囲気のなか洞察に満ちた会話を繰り広げました。二人の対話は、達成した結果を振り返り、今後の課題を明らかにしました。

セレモニーは「Preserving the Planet(地球の保護)」のカテゴリーで表彰された受賞者3名にスポットライトを当てたライトニングトークへと進み、各受賞者は、先駆的な取り組みの背景にあるインパクトとビジョンについて発表しました。

3名のプレゼンテーションに続いて、彼女たちの盟友からのメッセージをまとめたショートフィルム が上映され、インパクトを拡大する上でのコミュニティの大切さが示されました。

続いて行われたのは「Improving Lives(生活の向上)」カテゴリーの受賞者によるパネルディスカッション。そこでは、それぞれのミッションと、活動を通して地域社会にもたらした波及効果について共有されました。受賞者たちのスピーチに続いて、彼女たちの取り組みの恩恵を受けた人たちからの手紙で構成されたショートフィルムが映し出され、功績を残している全てのプロジェクトは、人との繫がりによって成り立っていることを、強く思い起こさせました。

プログラムの最終章では、「Creating Opportunities(機会の創出)」カテゴリーの受賞者による最後のライトニングトークが行われ、「Letter to Our Younger Selves(若かりし日の自分へ)」と題されたショートフィルムが上映されました。この作品は、より良い未来を築くために、リスクを恐れず自分自身の枠を超えて行動した女性たちの勇気、迷い、揺るぎない志、そして強さを捉えたものとなっています。

セレモニーは、カルティエ カルチャー&フィランソロピー会長シリル・ヴィニュロンによる力強いキーノートスピーチでフィナーレを迎えました。スピーチの中で、シリルは、世界が抱える課題を解決するためには、長期的な視点での支援、責任の共有、そして女性起業家の変革者としての役割が重要であることを強調しました。

「女性インパクト起業家には、変革をもたらす力があります。そして今夜、私たちは、女性起業家たちの功績を祝うとともに、彼女たちが次世代のために道を切り拓き続ける力を称えました。彼女たちの勇気とビジョンは、私たちに大きな希望とインスピレーションを与えてくれます」

カルティエ カルチャー&フィランソロピー会長 シリル・ヴィニュロン

セレモニーの締めくくりとして、ゲストは、KAORIaliveによるダイナミックなクロージングアートパフォーマンスを堪能。コレオグラフィーを通してカルティエ ウィメンズ イニシアチブのテーマ「Forces for Good(変革をもたらすチカラ)」を表現するパフォーマンスは、希望と団結を称えるとともに、観客を活気づけるものでした。最後に、ホストが閉会の辞を述べ、インパクト、創造性、コミュニティを称えるセレモニーは、来場者に強い印象を残しながら閉幕。セレモニーは来場者にとって、新たな目的意識をもち、インクルーシブで持続可能な未来に向けて、有意義な変化を生み出すために、私たち一人ひとりに役割があることを確信する機会となりました。

没入感と連帯感にあふれたホリスティックな一週間

繋がり、振り返り、そして認識を軸に、一週間のプログラムとしてデザインされた今年のインパクト アワード ウィークには、フェロー、審査員、専門家、地元の学生、そしてグローバルパートナーなど、総勢180人を超える多様なチェンジメイカーたちが集結。ジェンダー平等とインパクト起業家を推進する共通のコミットメントで結ばれ、プロフェッショナルとしての成長と個人的なつながりを促す、没入感あふれる一週間となりました。

週の始まりは、コミュニティビルディングをテーマにしたオープニングデー。アワードウィークの参加者は、5月21日に、「ともに」をテーマとするウーマンズ パビリオンのオープニングセレモニーに集まり、明るくインクルーシブな未来を形づくるために、多角的な協力が欠かせないことを再確認しました。5月23日、CWIコミュニティが開催するワークショップでクライマックスを迎え、フェアウェル カクテルパーティでフィナーレに。新たな絆と共通の目的意識の再確認とともに、内容の濃い一週間が締めくくられました。

今後の展望: 2026年度 カルティエ ウーマンズ イニシアチブ

2025年度 カルティエ ウーマンズ イニシアチブ インパクト アワード授賞式の最後に、2026年度 カルティエ ウーマンズ イニシアチブの詳細が発表されました。応募受付は4月中旬からすでに始まっており、選出された女性起業家は、タイで開催予定の授賞式で表彰されます。2026年度は、10のアワードから上位3名ずつ選出され、合計30名の傑出した女性インパクト起業家にスポットライトが当てられます。

2026年度のカルティエ ウーマンズ イニシアチブは、科学や技術革新に基づくイノベーションを称える「サイエンス & テクノロジー パイオニア アワード」と、9つのリージョナル アワードで構成。プログラムを通して受賞者に経済的、社会的、人的支援を包括的に提供し、各フェローが、インパクト志向の事業を拡大し、リーダーシップ能力を深化させることを目指します。2026年度も、カルティエ ウーマンズ イニシアチブは、女性の声をさらに広げ、インクルーシブな起業家精神を促進し、より持続可能な未来を形づくるための継続的なコミットメントを再確認します。

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会社概要

リシュモン ジャパン株式会社

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業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
東京都千代田区麹町1-4 半蔵門ファーストビル
電話番号
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代表者名
三木 均
上場
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資本金
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設立
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