三菱電機と早稲田大学がDX人財育成における産学連携に関する協定を締結
三菱電機株式会社
学校法人早稲田大学

三菱電機株式会社(以下、三菱電機)と学校法人早稲田大学(以下、早稲田大学)は、デジタルトランスフォーメーション(以下、DX)の人財育成における産学連携を推進するため、三菱電機人財統括部と早稲田大学データ科学センターの間で協定(箇所間協定)を本日締結しました。
三菱電機は、デジタル基盤「Serendie®(※1)」を活用し、お客様から得られたデータをデジタル空間に集約・分析するとともに、グループ内が強くつながり知恵を出し合うことで、新たな価値を生み出し社会課題の解決に貢献する「循環型 デジタル・エンジニアリング」を推進しています。その中核となるDX人財の強化に向けたグループ従業員育成施策の一つとして、2025年4月1日に「DXイノベーションアカデミー」を設立することを発表しています(※2)。
早稲田大学は、2017年12月1日に「データ科学センター」を設立し、理工系・人文社会系の専門領域で得られた知見と、最新のデータ科学との融合を図るプラットフォームを提供することにより、総合知・新しい知の創造と複雑でグローバルな社会問題解決を行うことができる人財の育成を目指すとともに、大学全体の研究力の向上を目指しています。また、データサイエンスにおける早稲田大学のハブとして、産官学を問わず学外機関とも連携し、データサイエンス領域の教育や研究を通じて様々な社会問題の解決を図っています。
両者は今回の協定に基づき、早稲田大学の教育プログラムを活用した最新の技術と理論を習得する場を、2025年度中に三菱電機グループの「DXイノベーションアカデミー」講座として同グループ従業員向けに提供するとともに、その成果を早稲田大学における社会人および学生向けデータ科学教育プログラムにフィードバックして発展させていくことで、共に価値の向上を図る産学共創スキームの構築を目指します。
なお、本協定は2023年11月8日、三菱電機と早稲田大学との間で締結した「サステナビリティ社会の実現に向けた包括連携に関する基本協定(※3)」に基づくものです。
■本協定の概要
1.早稲田大学の教育プログラムを活用した三菱電機グループにおけるDX人財育成の推進
データサイエンスやIoT/AI、DX分野において先進的な研究、教育に積極的に取り組んでいる早稲田大学のカリキュラム・講座をもとに、三菱電機が定めるDX人財のスキルセット(※4)の能力開発に最適な講座を2025年度から「DXイノベーションアカデミー」の育成プログラムに組み込みます。早稲田大学が既に保有している講座に加えて三菱電機グループ専用講座を新規に開発し、講座修了においては「早稲田大学データ科学オープン認定制度(※5)」などの枠組みによりDXの知識・スキルの基準を満たしていることを早稲田大学が認定することで、即戦力として活躍できるDX人財を効果的に育成する仕組みを構築します。今後は、三菱電機の多様な事業領域におけるビジネス課題、最新のデータサイエンス技術やIoT/AI技術、産業界での応用などの視点で、早稲田大学と共にDXイノベーションアカデミーの育成プログラムのさらなる改良、開発を進めます。また、同プログラムを通じて得られたDX人財育成の成果を、早稲田大学におけるデータ科学教育プログラムにフィードバックし発展させていくことで、共に価値の向上を図ります。

2.三菱電機でのキャリア形成支援を通じた早稲田大学における人財育成の推進
早稲田大学の学生が大学で学んだ理論を実践で応用する機会として、三菱電機の実際のDX関連プロジェクトに早稲田大学の学生をインターンシップで受け入れるなどの、産学連携型キャリア教育プログラムを2025年度中に開始します。これにより、データサイエンスの知識を深め、実際のビジネスに応用可能なスキルを獲得するなど、学生のキャリア形成を支援します。また、早稲田大学が持つ最新の技術と知識、および三菱電機が持つ現場の知見を相互に共有する場を構築することで、新たな価値の創出やイノベーションの創造を目指します。この取り組みを通じ、早稲田大学におけるさまざまな産業分野での課題解決や新しいビジネスモデル創出で活躍する人財の育成に寄与します。
3.相互の人財交流を通じた産学連携・共創の推進
三菱電機と早稲田大学の双方で実施するDXやデータサイエンスに関する講演会・研究会、交流イベントなどを通じた相互の人財交流を推進します。これらの活動を通じて、企業における人財育成のあるべき姿や、大学が期待する企業のキャリア教育などについて議論し、大学教育から企業での実際のビジネスへの適用までを考慮した能力開発、人財育成スキームの構築を産学一体となって進めていきます。
■協定締結者コメント
早稲田大学 データ科学センター 所長 松嶋 敏泰 コメント
「三菱電機とDX人財育成における産学連携において、互恵関係を前提に互いに支援・協力することに合意し、協定を締結できることを嬉しく思います。データ科学分野の社会人教育プログラムの活用やインターンシップ等のキャリア形成支援、相互の人財交流と連携内容は多岐に渡りますが、この連携の肝は中長期的な視野に立ち、PDCAサイクルによってブラッシュアップを図りつつ、既存の枠組みに囚われない新たな産学連携による人財育成スキームの構築を目指すことです。三菱電機と継続的に協働できることを楽しみにしております。」
三菱電機株式会社 常務執行役 CHRO 人財統括部長 阿部 恵成 コメント
「当社グループがありたい姿として掲げる『循環型 デジタル・エンジニアリング』の推進にあたって、DX人財2万人の早期確保は最重要課題の一つです。当社が2025年4月に設立する『DXイノベーションアカデミー』の設立を機に、DXに関する先進的な取り組みを進めている早稲田大学と協定を締結できることを非常に嬉しく思います。専用講座の新設をはじめ、早稲田大学の最先端技術と当社の事業への適用技術・応用知識を組み合わせ、大学と企業が一体となった産学共創の新たな形としてDX人財育成を強力に推進し、サステナブルな社会の実現に貢献していきます。」
■参考情報
三菱電機が2025年4月に設立するグループ従業員向け育成機関「DXイノベーションアカデミー」は、同グループでDX人財に求めるスキルセットに基づき、それぞれに必要な技術・知識・マインドセットを集中的に習得し、実践に活かすことができる体系的な学びの場を同グループ内へ提供します。
社内外講座を組み合わせた段階的な学習体系を整備するとともに、スキル・能力の社内認定制度などにより、既存のDX関連技術保有者およびDX関連業務従事者だけでなく、他業務からの職務転換者や新規入社者など、個々人の保有するスキルや知識レベルに応じた幅広い層の人財育成を推進します。

※1 三菱電機がありたい姿として掲げる、「循環型 デジタル・エンジニアリング企業」への変革をさらに加速するためのデジタル基盤。Serendipity(偶然の巡り合いがもたらすひらめき)と、Digital Engineeringを掛け合わせた造語
※2 2024年12月16日広報発表 https://www.MitsubishiElectric.co.jp/news/2024/pdf/1216-b.pdf
※3 2023年11月8日広報発表 https://www.MitsubishiElectric.co.jp/news/2023/1108-b.pdf
※4 職務ごとの特性や要件を明確にする「ジョブ」の概念
※5 早稲田大学データ科学センターが提供する教育プログラム(ノンディグリー)を受講した方を対象に所定の要件を満たした場合に、データ科学に関する能力を保証する制度(認定取得者には認定証明書を発行)
※6 早稲田大学を中心とし、第一線の教育者・研究者・実務家が、超スマート社会を国際的にリードするイノベーティブ&DX人材を育成する、AI・IoT・ビッグデータ技術分野のビジネススクールとしての社会人学び直しプログラム https://www.waseda.jp/inst/smartse/about/overview
※7 iコンピテンシディクショナリ:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)がIT関連企業のビジネスモデルの変化や、将来必要とされるIT人財像を踏まえて策定したIT人財育成のためのフレームワーク
※8 ドイツが提唱する「インダストリー4.0」における標準的な参照アーキテクチャーモデル。製造業におけるデジタル化とスマートファクトリーの実現を支援し、異なるシステムやデバイスが相互に連携しやすくするためのフレームワーク
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