「丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展 オルソン・ハウスの物語」を新潟市美術館にて初開催(会期:2019年11月2日~2020年1月19日)
アメリカの国民的画家アンドリュー・ワイエス。名作《クリスティーナの世界》の舞台となったオルソン・ハウスにまつわる作品とその物語をご紹介します。
アメリカの国民的画家 アンドリュー・ワイエス(1917-2009)は、生まれ故郷であるペンシルヴェニア州と夏の家があるメイン州というふたつの地で、親交を重ねた家族たちの姿のみを克明に描き続けたことで知られています。本展では、後にワイエスの妻となるベッツィに連れられて交流が始まる、メイン州のオルソン家を描いた「オルソン・シリーズ」より115点を紹介します。クリスティーナとアルヴァロの姉弟が住んだオルソン・ハウスを中心に、彼らの営みが染み付いた納屋や、世話した動物たち、ブルーベリー畑、漁をした海辺…。オルソン・ハウスは2011年に国定歴史建造物に指定されました。画家が30年間見つめ続けた、アメリカのひとつの家の物語を辿ります。
●ワイエスの画業を代表する「オルソン・シリーズ」の貴重な作品を紹介
ワイエスの画業において、特別な位置を占める「オルソン・シリーズ」の重要な習作の数々。1 9 3 9 年、2 2 歳のときに、後に妻となるベッツィに連れられて訪ねてから、その制作が始まりました。その3 0 年間に及ぶ画業を辿ると、オルソン・ハウスそのものの描写が、クリスティーナとアルヴァロの姉弟を象徴するかのごとく深みを増していくことに気づきます。
●ニューヨーク近代美術館の《クリスティーナの世界》(1948年)習作、9 点を展示
アメリカ美術を代表する名作の制作過程を垣間見ることができます。足の不自由なクリスティーナが、誰の助けもかりずに野原を這って我が家へと進む光景は、彼女の不屈の精神を表し、世界中の人々の心を動かしてきました。彼女の手足を美化することなく、ありのままに描くことが彼女への尊敬の証だとワイエスは語ります。「ありのまま」とは、そのプロセスを提示する素描にこそ表れるもの。その観察力の鋭さと画力の高さに、われわれは驚かされることでしょう。
●ワイエス家と交流のある「丸沼芸術の森」の一大コレクション
埼玉県朝霞市にある「丸沼芸術の森」は、若手芸術家を支援するためのアトリエ村から始まり、芸術家の学びのために代表の須崎勝茂氏が数多くの作品を収集しています。「オルソン・シリーズ」はそのコレクションの核たるもので、総数2 3 8 点。現在、これだけのワイエス作品を所蔵しているのは、ワイエス家以外では世界中でも丸沼芸術の森だけと言われています。これらの作品は、ワイエスの創作のプロセスを辿ることが出来るものであり、彼の創造の秘密そのものです。
「丸沼芸術の森」についての詳細は、公式webサイトへmarunuma-artpark.co.jp
「アンドリュー・ワイエス展」および作品画像の提供についての詳細は、美術館webサイトへhttp://www.ncam.jp/exhibition/5042/
◆ 関連企画
1.開幕記念講演会
①「丸沼芸術の森とワイエスコレクション」
講師: 須崎 勝茂 氏(丸沼芸術の森代表)
②「アンドリュー・ワイエス芸術の源泉 オルソン・ハウス」
講師:ジャニス・キャスパー 氏(史跡オルソン・ハウス 元担当学芸員)
通訳:中村 音代 氏(丸沼芸術の森 ワイエス担当学芸員)
日時:11月2日(土) ① 午前11時から(60分程度) ② 午後2時から(90分程度)
*会場はいずれも当館2階講堂 * 申込不要、参加無料、先着100名
2.講演とギャラリートーク 「丸沼芸術の森 ワイエスコレクションの旅」
講師:中村 音代 氏(丸沼芸術の森 ワイエス担当学芸員)
日時:11月23日(土・祝) 午後2時から(90分程度)
会場:当館2階講堂、企画展示室
*申込不要、要当日の企画展観覧券、先着60名
3.ワイエスを観る・知る・語る
講師:渡邉 正夫 氏(画家)
日時:12月8日(日) 午後2時から(60分程度) 会場:当館2階講堂
定員:50名(応募多数の場合は抽選となります)
*要往復はがきによる事前申込(11月22日必着) * 詳細は当館ウェブサイトでお知らせ。
4.ワイエスが影響を受けたロバート・フロストの詩の朗読と鑑賞
出演: T e N Y テレビ新潟アナウンサー 進行: 児矢野あゆみ(当館学芸員)
日時: 12月15日(日) 午後2時から(60分程度)
会場: 当館2階講堂
* 申込不要、参加無料、先着80名
5.美術講座「オルソン・ハウスとアンドリュー・ワイエス」
日時: 11月16日(土) 午後2時から(90分程度)
講師: 前山 裕司(当館館長)
会場:当館2階講堂
* 申込不要、参加無料、先着100名
6.美術講座「アメリカン・リアリズム 20世紀を中心に」
日時:2020年1月11日(土) 午後2時から(90分程度)
講師: 児矢野あゆみ(当館学芸員)
会場:当館2階講堂
* 申込不要、参加無料、先着100 名
7.ギャラリートーク(当館学芸員による解説)
日時:11月10日(日)、12 月22日(日)、2020年1月13日(月・祝)
※各日午後2時から(30分程度)
会場: 企画展示室 ※ 申込不要、要当日の企画展観覧券
◆問い合わせ先
新潟市美術館〔担当: 児矢野(こやの) あゆみ、松沢寿重〕
〒951- 8556 新潟市中央区西大畑町5191-9
T E L : 025-223-1622 F A X : 025-228-3051
E-mail : museum@city.niigata.lg.jp
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像