アユでつながる岐阜と沖縄 川と海からひも解くつながり~岐阜と沖縄の未来への約束~「岐阜編」を開催しました!
2025年9月14日(日) 【場所】清流長良川あゆパーク
一般社団法人海と日本プロジェクト岐阜は、「アユ」を通じて岐阜県と沖縄県が交流する事業の一つとして、アユや川と海について学ぶ体験学習ツアーを9月14日に開催いたしました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

イベント概要
・開催概要 「アユ」を通じて岐阜県と沖縄県が交流する事業。岐阜県の子ども達が沖縄県を訪れる
「沖縄編」と沖縄県の子ども達が岐阜県を訪れる「岐阜編」を実施します。
今回は「岐阜編」として沖縄県の子ども達が岐阜県を訪れ、岐阜県の県魚であるアユや
長良川の自然、伝統文化を体験しました。また川と海のつながりや人との関わりを学び
貴重な生きものや文化が失われないように、私たちにできることを考えます。
・日程 9月14日(日)
・開催場所 岐阜県郡上市 清流長良川あゆパーク
・参加人数 岐阜市立藍川北学園6年生 19人
沖縄県内小学校5年生・6年生 18人
・協力団体 岐阜市教育委員会、藍川北学園、一般社団法人 海と日本PROJECT in沖縄県
五感を使ってアユを知ろう。アユのつかみ取りに挑戦!
岐阜編では、沖縄県の「リュウキュウアユ」と「長良川の鮎」の大きな違いのひとつである「食」をポイントに、郡上市の清流長良川あゆパークで、体験学習を行いました。「リュウキュウアユ」は沖縄本島と奄美大島のみに生息するアユで、沖縄本島では1978年を最後に姿を消し、地元では復活を目指す活動が行われています。
最初のプログラムは「アユのつかみ取り」。参加者の半数近くが魚のつかみ取り経験がある岐阜県のメンバーは、開始前からやる気満々です。海で魚に親しんでいる沖縄の子ども達もまた、魚を捕まえる事には自信がある様子。子ども達は開始の合図で一斉に水に入り、次々とアユを捕えていきました。アユの動きをよく観察し、隅に追い詰めて捕らえる、複数人で獲り逃しを防ぐなど、これまでに聞いてきた漁の知識を無意識に実践しているようでした。また、アユを捕まえると顔を近づけて香りを確かめたり、体の様子を観察したりしていました。

魚にふれて、命を知る。
捕まえたアユは、串を刺して塩焼きにします。串打ちをするにあたり、講師を務める清流長良川あゆパーク 体験活動総支配人の後藤 克仁先生から「生きものから命をいただくこと」について話を聞きました。笑顔いっぱいのワクワクとしたつかみ取りとは雰囲気が一遍し、子ども達は真剣な表情でアユに向き合い、串を打ちました。魚を捕まえるとはどういうことなのか、他の命が食べ物として私たちの命へとつながる、そのプロセスに触れ、食べ物への感謝の気持ちがリアルな感覚として心に刻まれました。

森と川と海のつながり、人や生きものとのつながりについて学ぶ。
鮎が焼きあがるまでの間は、世界農業遺産「清流長良川の鮎」について学習しました。
世界農業遺産「清流長良川の鮎」は、鮎が育つ清流を守り、伝統的な漁法や文化を継承しながら、流域の暮らし全体を持続可能にしてきた独自のシステムとして、世界的に高く評価されています。これは長良川の鮎が単なる水産資源としてではなく、流域圏の伝統文化、歴史、経済と深く結びつく大切な存在であることを示しています。鮎を通じて見えてくる人の生活や水環境、漁業資源、そして、それらを守るために重要な森と川と海のつながりなどを学びました。

岐阜と沖縄の未来への約束
活動の最後に、岐阜県と沖縄県の子ども達が、両県を訪れてそれぞれに感じたことを発表し合い、「川や海を守っていくことや、いつかまた互いのまちを訪れること」を約束しました。
また、一人ひとりが、岐阜や沖縄の川や海、生きものなどへ手紙を書き、自分の約束を決めました。
岐阜県と沖縄県。
風土や文化が全く異なる2つの地域をつないだ「アユ」そして「川と海」。
未来の主役となっていく両県の子ども達が、この先それぞれに自分の約束を果たし、未来の海を創り上げていきます。
【子ども達が書いた手紙の一例】
(岐阜の子ども達)
「アユへ~おいしい塩焼きをありがとう。これからはアユがすみやすいように川や海をきれいにします。~」
「森林へ~いつも川を豊かに育ててくれてありがとう。心も癒されます。川や森を汚しません。~」
(沖縄の子ども達)
「鮎へ~これからもたくさんの子を残し一生けん命、生きてね!いつか私がまた岐阜に来た時、元気に泳いでいる鮎を見に来るからね。~」
「ウミカワへ~ぼくは岐阜のきれいな川を見て感動しました。だから岐阜のきれいな川よりもっと海がきれいになるようにがんばりたい。~」
参加した子どもからの声
【岐阜県の子どもの声】
・鮎が本当に美味しかった。自分で捕まえて焼いた魚なので頑張ったかいがあった。沖縄の子も鮎を美味しいと言ってくれて嬉しかった。これからも鮎がすみやすい川や海を守っていきたい。
・ほかの鮎に無い岐阜の鮎のすごさを知り、もっと広めたいと思った。
・沖縄に行って海がとても好きになった。岐阜の川も沖縄の海も大切にしたい。
・また同じメンバーで会いたい。
【沖縄県の子どもの声】
・岐阜の人にとって鮎がとても大切なものだと分かった。はじめはいきものや川や海が大切だと思っていたけれど、岐阜県で「長良川システム」の話を聞いて、人や文化など全部がつながっていて、そのつながりが大切でどれも必要なものだと分かった。
・同じ魚なのに鮎は海の魚と全然違う味で驚いた。やわらかくて骨まで食べられた。
・自然がたくさんあって見たことの無い景色で感動した。生えている木や植物も違った。このような所から海に水が流れてくるのだと知って驚いた。
・岐阜のことをもっと知ってもらえるように広めたい。
<団体概要>
団体名称:一般社団法人海と日本プロジェクト岐阜
活動内容:日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として、海のない岐阜県民が次世代へ海を引き継ぐため、海を介して人と人がつながることを目的とした各事業を実施しています。

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
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