お盆の帰省時に「親の肌」をチェックする人はわずか12.3%|高齢者の8割が「シミの変化」を放置、日光角化症・皮膚がんの早期発見サイン調査

〜60代以上の親を持つ30〜50代男女300名に聞いた、帰省時の健康チェック意識と皮膚がん予防の実態〜

医療法人社団鉄結会

【結論】本調査のポイント 

【結論】日光角化症とシミの違いは、表面の質感と変化の仕方にあります。シミは平坦で色調が均一なのに対し、日光角化症は表面がザラザラ・カサカサしており、赤みを帯びることがあります。皮膚がんの初期症状は「非対称」「境界不明瞭」「色むら」「直径6mm以上」「変化」の5つが目安となり、高齢の親のシミが「大きくなる」「盛り上がる」「色が変わる」場合は早めの受診をお勧めします。

・帰省時に親の肌を意識的にチェックする人は12.3%にとどまり、87.7%が未確認

・60代以上の親を持つ人の78.7%が「親のシミが増えた・大きくなった」と感じているが、受診を促したのは9.3%のみ

・日光角化症の「ザラザラ・カサカサした質感」を皮膚がんの前段階と認識している人はわずか15.0%

用語解説

■ 日光角化症(にっこうかくかしょう)とは

日光角化症とは、長年の紫外線曝露によって皮膚の表皮細胞に異常が生じた状態である。皮膚がんの前段階(前がん病変)とされ、放置すると約10〜20%が有棘細胞がんに進行する可能性がある。主に顔・頭部・手の甲など日光に当たりやすい部位に、赤みを帯びたザラザラ・カサカサした病変として現れる。

■ 有棘細胞がん(ゆうきょくさいぼうがん)とは

有棘細胞がんとは、皮膚の表皮を構成する有棘細胞から発生する皮膚がんである。日光角化症やボーエン病から進行することが多く、高齢者の日光曝露部位に好発する。早期発見・早期治療により予後は良好だが、進行すると転移の可能性がある。

■ ABCDE基準とは

ABCDE基準とは、皮膚がん(特にメラノーマ)のセルフチェックに用いられる国際的な指標である。A=Asymmetry(非対称)、B=Border(境界不整)、C=Color(色むら)、D=Diameter(直径6mm以上)、E=Evolving(変化)の5項目で評価し、該当項目が多いほど悪性の可能性が高まる。

シミ・日光角化症・皮膚がんの見分け方比較

チェック項目

通常のシミ(老人性色素斑)

日光角化症

皮膚がん(有棘細胞がん等)

表面の質感

平坦・滑らか

ザラザラ・カサカサ

硬い・潰瘍化することも

色調

均一な茶色

赤み〜淡い茶色

不均一・黒色が混在することも

境界線

明瞭

やや不明瞭

不整・ギザギザ

大きさの変化

ゆっくり/変化なし

ゆっくり拡大

比較的速く拡大

自覚症状

なし

軽い痒み・ヒリヒリ

出血・痛み・潰瘍

緊急性

経過観察可

早めの受診推奨

速やかな受診必要

※一般的な目安であり、個人差があります。自己判断せず、気になる症状がある場合は皮膚科を受診してください。

医療法人社団鉄結会が運営するアイシークリニック(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、お盆の帰省シーズンに向けて「高齢者の皮膚変化と家族の気づき」に関する意識調査を実施しました。本調査は、皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験を持つ当院監修医師・髙桑康太の監修のもと、高齢者に増加する日光角化症や皮膚がんの早期発見につなげることを目的としています。

調査背景

日本では高齢化の進行に伴い、皮膚がんの罹患数が増加傾向にあります。特に日光角化症は70代以上の高齢者に多く見られ、その一部は皮膚がんへ進行する可能性があります。しかし、高齢者本人は「年だから仕方ない」と皮膚の変化を放置しがちであり、離れて暮らす家族が帰省時に異変に気づくケースも少なくありません。お盆の帰省は、普段会えない親の健康状態を確認できる貴重な機会です。本調査では、帰省時の皮膚チェック意識や、日光角化症・皮膚がんのサインに対する認知度を明らかにし、早期発見・早期受診の重要性を啓発することを目的として実施しました。

調査概要

調査対象:60代以上の親を持つ全国の30〜50代男女

調査期間:2026年7月6日〜7月15日

調査方法:インターネット調査

調査対象人数:300名

調査結果

【調査結果】帰省時に親の肌をチェックする人はわずか12.3%、約9割が意識していない 

設問:帰省時に、親の肌(シミ・できものなど)を意識的にチェックしていますか?

帰省時に親の肌を意識的にチェックしている人は12.3%にとどまり、約6割が「ほとんど/まったく意識していない」と回答しました。高齢者の皮膚がんや日光角化症は早期発見が重要ですが、家族による気づきの機会が十分に活かされていない実態が明らかになりました。

【調査結果】78.7%が親のシミの増加・拡大を感じているが、受診を促したのは9.3%のみ 

設問:親のシミについて、以前と比べて変化を感じたことはありますか?

約8割が親のシミの増加や拡大を感じている一方、別設問では受診を促した人はわずか9.3%でした。「年齢的なもの」と自己判断し、放置されているケースが多いことが推測されます。シミの変化は日光角化症や皮膚がんの可能性もあるため、専門医の診察が重要です。

【調査結果】日光角化症を「知っている」はわずか8.7%、皮膚がんの前段階との認識は15.0% 

設問:「日光角化症」という皮膚疾患を知っていますか?

日光角化症の認知度は低く、7割が「まったく知らない」と回答しました。日光角化症は皮膚がんの前段階とされる重要な病変ですが、一般への認知が進んでいないことが早期発見の障壁となっている可能性があります。

【調査結果】「色むら」の認知度は42.0%、「ザラザラした質感」は15.0%と低水準 

設問:以下のうち、皮膚がんや日光角化症を疑うべきサインとして知っているものをすべて選んでください(複数回答)

「急に大きくなった」は56.3%と比較的認知されていますが、日光角化症の特徴的サインである「ザラザラ・カサカサした質感」の認知度は15.0%と低い結果でした。日光角化症は見た目がシミに似ているため、質感の違いを知ることが早期発見のカギとなります。

【調査結果】親に皮膚科受診を勧めた経験がある人は9.3%、「言い出しにくい」が34.7% 

設問:親のシミや皮膚の異変について、皮膚科の受診を勧めたことはありますか?

実際に受診につながったケースは9.3%にとどまり、「言い出しにくい」という心理的障壁を感じている人が34.7%いることがわかりました。帰省時の自然な会話の中で、健康チェックの一環として肌の状態を話題にすることが、早期受診への第一歩となりそうです。

調査まとめ 

本調査の結果、帰省時に親の肌を意識的にチェックしている人は12.3%にとどまり、約8割が親のシミの増加・拡大を感じながらも、実際に受診を促した人はわずか9.3%という実態が明らかになりました。また、皮膚がんの前段階である日光角化症の認知度は低く、特徴的なサインである「ザラザラ・カサカサした質感」を知っている人は15.0%にとどまりました。高齢者の皮膚がんは早期発見により良好な予後が期待できるため、お盆の帰省は親の肌の変化に気づく貴重な機会として活用いただきたいと考えます。

医師コメント|アイシークリニック 髙桑康太医師 

皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、高齢者の皮膚がんや日光角化症は、家族の「気づき」が早期発見・早期治療につながる重要な要素です。特にお盆の帰省は、普段会えない親の肌の状態を確認できる貴重な機会であり、ぜひ活用していただきたいと考えます。

日光角化症は、長年の紫外線曝露により皮膚の細胞に異常が生じた状態で、皮膚がんの前段階(前がん病変)とされています。特に農業や屋外作業に従事してきた高齢者、色白の方に多く見られます。一般的なシミ(老人性色素斑)は表面が平坦で滑らかですが、日光角化症は赤みを帯び、表面がザラザラ・カサカサしているのが特徴です。この質感の違いが重要な鑑別ポイントとなります。

皮膚がんのセルフチェックには、国際的に用いられる「ABCDE基準」が参考になります。A=非対称(Asymmetry)、B=境界不整(Border)、C=色むら(Color)、D=直径6mm以上(Diameter)、E=変化(Evolving)の5項目を確認し、該当する項目が多い場合は早めの受診をお勧めします。

高齢者ご本人は「年だから仕方ない」と皮膚の変化を軽視しがちですが、日光角化症は放置すると約10〜20%が有棘細胞がんに進行するとされています。帰省時に親の顔や手の甲、頭部(薄毛の方は特に)をさりげなく観察し、気になる変化があれば皮膚科受診を促していただければと思います。

【エビデンス】日本皮膚科学会の「皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン」では、日光角化症は皮膚がんの前駆病変として位置づけられており、早期治療の重要性が示されています。皮膚科医としての臨床経験では、家族に指摘されて受診し、早期発見に至ったケースを数多く経験しています。特に帰省シーズンは「親の肌を見て心配になった」という相談が増える時期でもあります。

親の肌をチェックする際のポイント(ABCDE基準)

・A(非対称):シミやできものが左右非対称ではないか

・B(境界):境界線がギザギザ・不明瞭ではないか

・C(色):色むらや黒い部分が混在していないか

・D(直径):直径6mm以上(鉛筆の消しゴム程度)ではないか

・E(変化):大きさ・色・形が最近変化していないか

日光角化症を疑う特徴的なサイン

・表面がザラザラ・カサカサしている(通常のシミは平坦で滑らか)

・赤みを帯びている・ピンク色をしている

・顔・頭部・手の甲など日光に当たりやすい部位にある

・保湿剤を塗っても改善しない・繰り返しかさぶたができる

受診を勧める際のコミュニケーションのコツ

・「肌の調子どう?」など健康全般の話題から自然に切り出す

・「最近皮膚がんが増えてるらしいから念のため」と一般論として伝える

・「一緒に行こうか」と同行を申し出ることで心理的ハードルを下げる

髙桑 康太(たかくわ こうた)医師

皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当

専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科

・ミラドライ認定医

臨床実績(2024年時点、累計)

・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上

・腋臭症治療:2,000件以上

・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上

略歴

・2009年 東京大学医学部医学科 卒業

・2009年 東京逓信病院 初期研修

・2012年 東京警察病院 皮膚科

・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科

・2019年 アイシークリニック 治療責任者

監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

よくある質問(Q&A)

Q1. 日光角化症とシミはどう見分ければいい?

A. 最大の違いは「質感」です。通常のシミは平坦で滑らかですが、日光角化症は表面がザラザラ・カサカサしています。

本調査では、日光角化症の特徴である「ザラザラした質感」を知っている人はわずか15.0%でした。日光角化症は赤みを帯び、触るとサンドペーパーのような感触があることが多いです。また、保湿剤を塗っても改善せず、かさぶたが繰り返しできることもあります。シミと迷ったら、まずは皮膚科を受診してダーモスコピー検査を受けることをお勧めします。

Q2. 皮膚がんの初期症状・見分け方は?

A. ABCDE基準(非対称・境界不整・色むら・直径6mm以上・変化)が国際的な目安です。

本調査では「急に大きくなった」の認知度は56.3%と比較的高かったものの、「境界がギザギザ」は31.7%、「色むら」は42.0%にとどまりました。皮膚がんは通常のシミと異なり、形が非対称、境界線が不明瞭、色が不均一といった特徴があります。特に「以前と比べて変化している」という点が重要で、定期的な観察が早期発見につながります。

Q3. 親のシミが大きくなってきたら受診すべき?

A. 結論として、シミの「大きさの変化」は皮膚科受診の重要なサインです。早めの受診をお勧めします。

本調査では78.7%が親のシミの増加・拡大を感じていましたが、実際に受診を促した人は9.3%にとどまりました。通常のシミ(老人性色素斑)も加齢で増えますが、急速な拡大、盛り上がり、色の変化、出血などは日光角化症や皮膚がんの可能性があります。「年だから」と放置せず、変化に気づいたら皮膚科を受診することで、早期発見・早期治療につなげることができます。

Q4. 日光角化症を放置するとどうなる?

A. 日光角化症は皮膚がんの前段階であり、放置すると約10〜20%が有棘細胞がんに進行する可能性があります。

本調査では日光角化症を「まったく知らない」人が70.0%を占めました。日光角化症は自然治癒することもありますが、一部は有棘細胞がんという皮膚がんに進行します。早期段階で治療すれば、液体窒素による凍結療法や塗り薬など、体への負担が少ない方法で対応できます。放置して進行した場合は外科的切除が必要となり、傷跡も大きくなります。

Q5. 帰省時に親の肌のどこをチェックすればいい?

A. 日光に当たりやすい「顔・頭部・手の甲・腕」を中心に、シミやできものの変化を観察してください。

本調査では帰省時に親の肌を意識的にチェックする人は12.3%と少数でした。日光角化症や皮膚がんは紫外線曝露の多い部位に発生しやすいため、顔(特に頬・鼻・額)、頭部(薄毛の方は特に注意)、手の甲、前腕などを重点的に確認しましょう。「以前はなかったもの」「大きくなっているもの」「ザラザラしているもの」「出血・かさぶたがあるもの」があれば、皮膚科受診を勧めてください。

放置のリスク

・日光角化症を放置すると、約10〜20%が有棘細胞がんに進行する可能性がある

・皮膚がんが進行すると、広範囲の切除が必要となり、傷跡が大きくなる

・さらに進行すると、リンパ節や他の臓器への転移のリスクがある

・高齢者は本人が変化に気づきにくく、発見が遅れやすい

こんな方はご相談ください|受診の目安

・シミが急に大きくなった、または形・色が変化した場合

・シミの表面がザラザラ・カサカサして、保湿しても改善しない場合

・シミやできものから出血がある、またはかさぶたが繰り返しできる場合

・シミの境界線がギザギザしている、または色が不均一な場合

・以前はなかったシミやできものが新たに現れた場合

クリニック案内

アイシークリニックの特徴

・皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験を持つ医師が診察

・ダーモスコピー検査による精密な皮膚病変の評価が可能

・日光角化症から皮膚がんまで、幅広い皮膚疾患に対応

・新宿・渋谷・上野・池袋・東京・大宮の6院でアクセス良好、土日祝日も診療

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業種
医療・福祉
本社所在地
東京都渋谷区代々木2-5-3 イマス葵ビル2階
電話番号
03-6276-3870
代表者名
高桑康太
上場
未上場
資本金
-
設立
2016年09月