医療崩壊を防ぐためのつくば市公共施設の提供について

【4月6日つくば市発表】新型コロナウイルス感染症対策

つくば市【市長:五十嵐立青(いがらし たつお)】は、新型コロナウイルス感染拡大による医療崩壊を防ぐため、市の公共宿泊施設「ゆかりの森」等の公共施設をつくば市内の陽性患者の受け入れ施設として提供する準備を整えました。
医療崩壊を防ぐには、無症状や軽症の患者の病院以外の施設での早急な受け入れが不可欠となります。全国の地域で即座に実施できる取り組みとして、自治体が保有する宿泊施設等の公共施設活用を「公共施設提供モデル」として、つくば市が先頭に立ち推進していきます。

 

4月6日11時の記者会見で説明する五十嵐つくば市長(つくば市役所)4月6日11時の記者会見で説明する五十嵐つくば市長(つくば市役所)


【陽性患者の入院に関する課題】
つくば市として現在のコロナウイルス対策における最大の課題は医療崩壊を防ぐことと捉えています。医療崩壊につながる主な要因の一点目は、陽性となれば感染症 の指定病院に入院をするという制度の運用を続けることで、無症状や軽症の患者も一 律に入院することで病床が足りなくなり、重症患者が必要な医療を受けられなくなることです。このような課題を背景に、4月2日に厚生労働省から陽性患者の受け入れ に関する対応を移行する判断の基礎となる通知が出されました。これにより自治体は 軽症の患者等の受け入れ施設の準備が求められています。

二点目の要因は院内感染で、キャパシティを超えた陽性患者の受け入れや陽性患者と分からず通常の体制で診察をすること等により医療従事者が感染する恐れがあります。院内で感染が始まれば爆発的に広がり、病院の機能が停止することにもつながります。院内感染をした病院の患者は、他の病院にとっても受け入れは容易なことではなく、また、大病院は通常各地の病院に医師の派遣なども行っていますが院内感染した病院への派遣を止めざるを得ない可能性もあります。結果として悪循環が起き、 地域の医療の崩壊につながります。

【受け入れ体制整備の現状】
感染拡大を防ぐためには陽性患者の迅速な受け入れが重要となりますが、茨城県でも保健所が中心となり入院先の調整に尽力されていますが、病床の確保が困難になってきており、高齢者等の陽性患者の入院調整に長い時間を要しています。入所施設や 家庭での感染を広めないためには迅速な入院調整、そして迅速な入院を可能にするためには、重症者や高齢者がすぐに入院できるよう特に無症状や軽症の患者を病院外で受け入れられる環境整備が必要となります。

一方、病院外での受け入れについて、自宅待機については外出して感染を拡大させるリスクも、家族に感染させてしまう高いリスクもあり、茨城県も含めた多くの自治体がホテル等の協力を求めていますが難航しています。結果として、病床の多くが埋 まり、必要な人が必要な治療をすぐに受けられない状況が生まれています。

【つくば市の対応】
つくば市は市内の公共施設を無症状や軽症の患者の受け入れ施設として茨城県へ提供し、つくば市内の陽性患者を中心に受け入れます。自治体の施設は、密集住宅地を避けて施設を選ぶことができ、公共施設は風評被害により倒産する心配が不要という長所があります。

 


日本全国の自治体が宿泊施設等の公共施設を保有しており、それらは患者の受け入れ機能を十分に果たします。今すでにある危機に対して、新たな施設の建設をする時間がない中、陽性患者の大半を占める無症状や軽症の患者の受け入れを日本中で行うために公共施設の利用の推進が重要となります。

つくば市では全国の自治体による公共施設活用のきっかけを作るためにも、市の公共宿泊施設である「ゆかりの森」の宿泊棟を準備しました。ゆかりの森は宿泊棟のロッジが整備されたキャンプ場ですが、外出自粛に伴って一部閉鎖措置を始めています。 ゆかりの森のロッジにはロッジ内部の個室にベッドがあり、ロッジ毎のトイレと風呂も用意されています。その他の施設についても、自治体が災害用に持っている段ボールベッドと布団を用意するだけで当座は十分の施設となりますので、ゆかりの森以外 の施設についても受け入れ候補地の選定を行っています。見回りとケアに必要とな る看護師等のスタッフの配置や医療機関との連携についても準備を進めています。茨城県には先週からつくば市として受け入れ施設を提供する提案を行って協議を進めており、大井川知事にも提案を行っている状況です。


【日本財団の受け入れ施設建設構想について】
4月3日に日本財団がつくば市の研究施設跡地での9,000床の受け入れ施設の建設計画を発表しました。日本財団の構想について、つくば市には事前の連絡や調整はありませんでしたが、つくば市にとっては極めて大きな影響のある発表内容であり、情 報収集を進めています。

日本財団の研究施設跡地には建物が残っており、日本財団の記者会見では建物を取り壊して新たな施設を今年7月末までに整備するということでしたが、どうしても一 定の時間が掛かってしまいます。9000床の施設へ他地域の患者や医療従事者をつくば 市へ移送するということにも課題もあります。また、このような大規模な受け入れ施 設を作るには住民の理解は不可欠ですが、市内での感染拡大防止に市役所中のリソースを集中させている現在、大規模な受け入れ施設について住民の理解を得ていくため のプロセス構築は極めて困難です。

つくば市としては、今すぐ全国の公共施設を活用する公共施設提供モデルについて、 全国の自治体と共に取り組んで行きたいと考えています。今回施設建設を表明された日本財団とも、このような全国の公共施設の積極活用について協議をして行きます。

各自治体が保有している公共施設と患者をつなげることで日本の医療崩壊を防ぐこのモデルが全国に広がり、日本が新型コロナウイルスによる難局を乗り越えて行く力になることを強く願っております。

 

 

 

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