KPMGコンサルティング、「企業を成功に導くトランスフォーメーション -デジタル時代の新たな覇者」(日本語版)を発表

-デジタル時代における企業のトランスフォーメーションの成功に向けて-

KPMGコンサルティング株式会社

KPMGコンサルティング株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 兼 CEO:宮原 正弘、以下、KPMGコンサルティング)は、デジタル時代において企業がトランスフォーメーションを実現するために必要な要素や取り組むべき施策についてまとめたレポート「企業を成功に導くトランスフォーメーション -デジタル時代の新たな覇者」(日本語版)を発表しました。

本レポートは、KPMGインターナショナルが年間売上高5億米ドル以上の大手企業数百社のシニアリーダー(Cレベルの経営層、事業部長およびバイスプレジデント)約480人と、ラインリーダー(中間管理職)約1,600人を対象に行った「KPMG 2024 Global Transformation Survey」の調査結果を基にまとめたもので、先進テクノロジーが企業のトランスフォーメーションに与える影響や成功要因をはじめ、トランスフォーメーションの実現に欠かせないリーダーの資質や行動について紹介しています。

また、デジタル時代のトランスフォーメーションを成功に導くための4つの重要な要素である「レジリエントな文化」「デジタル成熟度」「目的に敵ったパートナーエコシステムの構築と維持」「強力なオーケストレーション能力」と、取り組むべき施策やその進め方について考察しています。

1.トランスフォーメーションの波を乗り越える ―新たな追い風と前例のない課題

今回の調査では、テクノロジーの進歩はトランスフォーメーションを推進する外的要因の第1位であり、またトランスフォーメーションを実現する有力な手段でもあることが示されました。今後もテクノロジーは戦略的な機会を形成し、未発見の価値を創出して、競争優位性を保つ源泉であり続けることが予測されます。また、シニアリーダーとラインリーダーの約60%は、テクノロジーの進歩がトランスフォーメーションの成功を後押しするという点で意見が一致しています。

【図表1:シニアリーダーとラインリーダーの約60%が、先進テクノロジーの採用はトランスフォーメーションの成功確率を向上させると回答】

一方で、トランスフォーメーションを成功させる要因として、シニアリーダーとラインリーダーともに、リーダーシップを上位に挙げています。優れたリーダーは、説得力のあるビジョンを伝達し、チームの意欲を引き出し、全社規模で信頼を構築・維持しようと常に努めています。しかし、変化が早く正解がわかりづらい現在のビジネス環境においては、より高いアジリティと共感力によってますます複雑化する市場に適応し、そこから利益を引き出せるデジタルリテラシーを備えている必要があります。



2.成功をもたらすデジタルリーダーはどのように考え、行動しているか

トランスフォーメーションの成功に向けて、シニアリーダーは高い信頼を得ることが重要です。優れたシニアリーダーはデジタルリテラシーを備えており、模範を示しながら、従業員の参画とイノベーションの意欲を高めています。本調査結果でも、最新の知識と専門能力はリーダーが信頼を構築・維持する助けとなることを示唆しています。さらにシニアリーダーに対するラインリーダーの信頼は、組織のデジタル成熟度と強く相関しています。

【図表2:全体として、約半数のラインリーダーがシニアリーダーを信頼していると回答しており、信頼の強さはデジタル成熟度とともに上昇する】

3.デジタル時代のトランスフォーメーションの成功に重要な要素

テクノロジーを活用して、トランスフォーメーションの成功に導く重要な要素として、「レジリエントな文化」「デジタル成熟度」「目的に適ったパートナーエコシステムの構築と維持」「強力なオーケストレーション能力」の4つが挙げられます。

(1)レジリエントな文化 -変化が常態化すると、文化が優位性をもたらすようになる

信頼、共通の価値観、戦略的ビジョンとのアライメント(整合・連携)を基盤とする文化を確立することは、トランスフォーメーションの成功と組織の長期的なレジリエンスの鍵となります。

【主な施策】

• よりレジリエントな文化を構築する

• 不明確な状況に耐える高い能力を維持する

• 変革の進行中に周囲への気配りを示す

• 従業員への価値提案をアップグレードする

• 従業員の感情の先にあるものに目を向けて、行動を理解し適応させる

(2)デジタル成熟度 -デジタル成熟度の高い企業は高業績を上げる可能性が高い

多くの企業は既存のデータ、テクノロジー、人材の価値を十分に活用していません。データとテクノロジー基盤、デジタルリテラシーへの過少投資は、将来の利益や発展の妨げとなるおそれがあります。

【主な施策】

• データの価値を重視する

• データの質を維持し、適切なフォーマットで容易にアクセスできるようにする

• 経営層から最前線の従業員までのデジタルリテラシーに投資する


(3)目的に適ったパートナーエコシステムの構築と維持 -パートナーエコシステムを強化すると、競争優位性が高まる

資本の制約、新しいデジタル能力の必要性、ビジネスモデルの根本的な変化によって、企業はパートナーエコシステムの見直しを迫られています。

【主な施策】

• エコシステムをビジネス戦略およびバリューストリームと整合させる

• トップクラスのエコシステムパートナーに対するアウトサイドインの視点を育成する

• パートナーから得られる機会だけでなく、能力のギャップ、オーバーラップ、冗長性に対しても透徹した目でレビューを実施する

• エコシステムから得られる機会を最大限に活用する未来志向のパートナーシップ戦略を策定する


(4)強力なオーケストレーション能力 -組織のアライメントとオーケストレーションが変革の進展を加速させる

企業は、価値を届けるために、絶えず変動を続ける部分同士のアライメントとオーケストレーションを維持しなければなりません。しかしこの課題は、変化が常態化するにつれて、ますます複雑化しています。

【主な施策】

• 変革に対する全社視点を維持する

• 各取組みを適切に順序付けて管理することにより、組織全体にわたってその価値を最大化し、混乱を最小化する

• 計画立案のサイクル、リリース基準、およびオペレーティングモデルへの影響の記載(文書化)ルールを定義するための共通アプローチに基づいてアライメントを確立する

• 価値を継続的に追跡する



4.トランスフォーメーションの実現に向けて、組織が初期段階で取り組むべき5つの最重要ステップ

先進的なトランスフォーメーションの実現には、時間と資源が必要であり、重大なリスクも伴います。本ステップを活用することで、中期的な持続的成長、競争力を持続させるための土台作りと、トランスフォーメーションへの投資から継続的なリターンを得る体制を整えることが可能となります。

(1)全体像との整合性をチェックする

(2)デジタルリテラシーとテクノロジー基盤を強化する

(3)レジリエントな組織文化を醸成する

(4)トランスフォーメーションとエコシステム戦略を連携させる

(5)企業全体でAIに積極的に取り組む


本レポートの全文はこちらからダウンロードできます:「企業を成功に導くトランスフォーメーション」(日本語版)

グローバル版(英文)の全文はこちらからダウンロードできます:「Transforming the enterprise of the future

KPMGコンサルティングについて

KPMGコンサルティングは、KPMGインターナショナルのメンバーファームとして、ビジネストランスフォーメーション(事業変革)、テクノロジートランスフォーメーション、リスク&コンプライアンスの3分野から企業を支援するコンサルティングファームです。戦略策定、組織・人事マネジメント、デジタルトランスフォーメーション、ガバナンス、リスクマネジメントなどの専門知識と豊富な経験を持つコンサルタントが在籍し、金融、保険、製造、自動車、製薬・ヘルスケア、エネルギー、情報通信・メディア、サービス、パブリックセクターなどのインダストリーに対し、幅広いコンサルティングサービスを提供しています。

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会社概要

KPMGコンサルティング株式会社

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業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区大手町1-9-7 大手町フィナンシャルシティサウスタワー
電話番号
-
代表者名
宮原 正弘
上場
未上場
資本金
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設立
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