フジフイルム スクエア企画写真展 中谷吉隆写真展 「125年の絆 - 日本で活躍する中南米の日系人の今日 -」
2024年10月4日(金)– 10月17日(木)会期中無休
会場 :フジフイルム スクエア 入館無料
■ 写真展の見どころ
19世紀終わり頃に日本から中南米への移民が始まり60余年を経た1963年、中谷氏が単身渡航して中南米の日系人社会を取材した写真展「蒼氓(そうぼう) 60年 -南米の日本人-」(※1)と、さらにその60余年後の現在、日本を舞台にあるいは国際的に活躍する日系の方々を2年にわたって取材した新作「125年の絆 -日本で活躍する中南米の日系人の今日-」を一挙に展示。「移民とは何か」という一貫した問いの下、人々のルーツやアイデンティティ、日本人・日系人である意識、多文化共生社会について考えます。
■ 写真展概要
自身が幼少期に中国大陸で暮らし終戦を迎えて帰国するという、「移民」とよく似た経験を持つ写真家 中谷吉隆氏。そのためか、1961年「ドミニカ(現ドミニカ共和国)から移民の集団帰国」の新聞記事を見て「移民とは何か」という疑問を持ち始めました。その問いを胸に、1963年単身中南米(ペルー 、ボリビア 、アルゼンチン、ブラジル 、ドミニカなど)に赴き、そこで懸命に生きる日系の人々と日系社会を約5カ月間にわたり取材します。帰国後、翌年富士フォトサロン(当時銀座)にて写真展「蒼氓 60年-南米の日本人-」を発表しました。
それから約60年、当時の写真が話題になったのをきっかけに「あの時の移民の皆さんやその子孫たちは、今どうしているのだろうか」という率直な関心が中谷氏に湧き上がり、80代半ばにして現役の報道写真家である氏を、新たなプロジェクト・撮影取材に突き動かしました。
かくして2022年から約2年にわたり、国際協力機構横浜センター(JICA横浜)(※2)の全面的な協力・アドバイスを元に、現在日本で、あるいは日本と主に中南米の国々の間を行き来しながら国際的に活躍する20名以上の日系の方々を取材しました。
本展では、それぞれのポートレートに加え、職業に従事する様子、お互い支え合う家族や同僚、仲間とのつながりの様子などを撮り下ろしで「125年の絆 -日本で活躍する中南米の日系人の今日-」としてご紹介します(富士フイルムフォトサロン 東京 スペース2 約100点 17組 約40人予定)。あわせて、「蒼氓 60年-南米の日本人-」で展示した作品も当時のプリントで展示します(富士フイルムフォトサロン 東京 スペース3 約120点)。
1899年、ペルーへ渡った南米への初めての計画的集団移住から今年で125年。今の日本には約27万人の日系人が住んでいるといわれています。(※3)中谷氏の、資料としても貴重な価値のある60年前の写真と、その証人でもある中谷氏が新たに記録した日本および世界で活躍する日系の人々の「今」。それは、日本の近現代の歴史の一端を知ることができる内容であるとともに、日本人・日系人・外国人の垣根を越えて共に歩み存在していくべき日本社会のあり方、我々のアイデンティティなどを見直すきっかけとなる意義深い写真展です。そして「移民」の深い歴史についてもっと知っていただき、多文化共生社会についてなど、ご一緒に考える機会となれば幸いです。
※1 「蒼氓(そうぼう)」とは、本来「民」「人民」の意。1935年発表の石川達三のブラジル移民を
主題とする三部作長編小説の第一部のタイトル。同年第1回芥川賞受賞。同写真展は、1899年ペ
ルーへの計画的集団移住から起算し、約60年としている。今年2024年は、125年にあたる。
※2 国際協力機構横浜センター(JICA横浜)について
国際協力機構(JICA)は外務省所管の独立行政法人で、前身である海外移住事業団から継続し、
戦後の国の政策による主に中南米への移住者に対して、移住先国での定着と生活の安定を図るた
めの支援を行ってきた。神奈川県横浜市にある国際協力機構横浜センター(通称 JICA横浜)
は、1956年設置の「外務省横浜移住斡旋所」の流れを受け継ぎ、海外移住資料館を運営すると
ともに、海外からの研修員受け入れ事業、市民参加協力事業、民間連携事業、JICA海外協力隊
(ボランティア)の派遣のほか、日系社会との連携促進に関する事業などを行っている。
※3 現在の日系社会
現在、日本につながりをもつ日系人は、全世界に500万人以上いるといわれ、特に中南米は世界
最大の日系社会があり、約300万人が在住、彼らは日本と中南米諸国、諸外国をつなぐ重要な架
け橋ともいえる。日本在住の日系人は約27万人といわれている。(外務省 海外日系人数推計(2
023年))
■ 開催概要
企画展名:フジフイルム スクエア企画写真展
中谷吉隆写真展「125年の絆 -日本で活躍する中南米の日系人の今日-」
開催期間:2024年10月4日(金)– 10月17日(木) 会期中無休
10:00–19:00(最終日は16:00まで、入館は終了10分前まで)
※ 写真展はやむを得ず、中止・変更させていただく場合がございます。
ウェブサイト・電話でご確認ください。
会 場:ジフイルム スクエア内、
富士フイルムフォトサロン 東京 スペース2-3
〒 107-0052 東京都港区赤坂9丁目7番3号(東京ミッドタウン・ウエスト)
TEL 03-6271-3350 URL https://fujifilmsquare.jp/
※ 写真展情報は、開催日の前月から 富士フイルムウェブサイトにて、ご案内しています。
※ 祝花は固くお断りします。
入館料 :無料
※ 企業メセナとして実施しており、より多くの方に楽しんでいただくために
入館無料にしております。
作品点数:① 「125年の絆-日本で活躍する中南米の日系人の今日-」
(デジタルカメラ、銀写真カラープリント 約100点)
② 「蒼氓 60年-南米の日本人-」
(黒白フィルム、六切印画紙モノクロプリント 約120点)
主 催:富士フイルム株式会社
企画協力:国際協力機構横浜センター(JICA横浜)
写真家 池本さやか(コーディネート)
■ 中谷吉隆(なかたによしたか) プロフィール
1937年生まれ 東京写真短期大学(現 東京工芸大学) 写真技術科卒業。
東京新聞社出版写真部を経て1960年フリーランスとなる。
ルポルタージュ、人物、風景、スポーツ、史跡写真、フォト俳句などを手掛ける。
「蒼氓 60年-南米の日本人-」「黒の墓標」「フォト×俳句~極楽のアート展」「蠢く街 新宿What 1955-2017」などの写真展、写真集多数。
各種写真コンテスト審査。フォト俳句の選者を数多く務める。
(公社)日本写真家協会名誉会員。(一社)日本スポーツプレス協会名誉会員。
全日本写真連盟関東本部委員。各種写真教室講師。
俳号・龍子(りゅうし)。
■ 写真展併催イベント
中谷吉隆氏のギャラリートーク
日 時:下記4回 いずれも 13:00 – 13:30
① 10月5日(土) ② 6日(日) ③ 12日(土) ④ 13日(日)
場 所:富士フイルムフォトサロン 東京写真展会場内
定 員:なし
参加費:無料
申 込:不要
※ 写真展・イベントはやむを得ず、中止・変更させていただく場合がございます。予めご了承ください。
■ 出展作品の一部(予定)
1. 「125年の絆 -日本で活躍する中南米の日系人の今日-」
駐日ドミニカ共和国特命全権大使
ロバート・ミキイ・タカタ・ピメンテル 閣下(日系二世)
2023.07.03 駐日ドミニカ共和国大使館にて
駐日ベネズエラ・ボリバル共和国特命全権大使
セイコウ・ルイス・イシカワ・コバヤシ 閣下
(日系二世)(右)、 お母様石川美代子さん(左)。
中央は、お父様故石川新助さんのお写真。
2023.10.12 駐日ベネズエラ・ボリバル共和国大使館にて
有限会社ジャパンエクスポートインポート代表取締役
川代昇さん(ドミニカ共和国出身 日系二世)(左)、
奥様彩菜さん(ペルー出身 日系三世)(右)、
ご子息英樹さん(日本生まれ)(中)
2024.02.05 神奈川県厚木市にて
大相撲 元東関脇 魁聖 現浅香山部屋付き年寄
友綱一郎親方(ブラジル出身 日系三世)(中)、
ブラジルより駆けつけたお母様ロザーナ・アパレシーダ・ベデッティさん(右)
2023.10.01 両国国技館 断髪式にて
2. 「蒼氓60年 -南米の日本人- 」
ボリビア共和国サンファン移住地 1963
あめりか丸・南米移住者の船出・横浜港1963
[ 写真使用についてのお願い ]
①本写真展の告知以外にはご使用にならないでください。 また、使用終了後は、写真データを破棄ください。
②トリミングはお控えください。
③クレジット表記がある場合は明記ください。
④写真の上に文字は載せないでください。
写真を中心とする富士フイルムのフォトギャラリー&ショップ。入館無料で、どなたでもお気軽にご覧いただけます。クオリティの高いさまざまなジャンルの写真を展示する富士フイルムフォトサロン、写真とカメラの歴史を学べる写真歴史博物館の他、最新の富士フイルム製品をご体験いただけるコーナー、さらには、スキンケア・サプリメント商品の販売を行うショップもあり、幅広い層の方にお楽しみいただける施設です。年中無休(年末年始を除く)、入館無料。
富士フイルムフォトサロンは、2024年、公益社団法人企業メセナ協議会より、「芸術・文化振興による社会創造活動」として「THIS IS MECENAT 2024」の認定を受けております。
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