夏休みプール通い後の子どもの肌トラブル、保護者の82.7%が経験|塩素による肌荒れ対策調査で判明した5つのアフターケア習慣

皮膚科医が解説する正しいプールケア|ゴーグルかぶれ経験者は67.3%、適切な対処を知る保護者はわずか23.0%

医療法人社団鉄結会

【結論】本調査のポイント 

結論から言うと、プールの塩素で肌荒れする主な原因は、塩素が肌の皮脂膜やバリア機能を破壊し、乾燥と刺激を引き起こすためです。プール後のスキンケアは『5分以内のシャワー→弱酸性洗浄料での洗浄→保湿剤の塗布』の3ステップが基本となります。ゴーグルの跡がかぶれた場合は、まず冷やして炎症を抑え、2〜3日改善しなければ皮膚科を受診することをお勧めします。

・プール通い後に子どもの肌トラブルを経験した保護者は82.7%と8割超

・ゴーグルかぶれを経験した子どもは67.3%だが、適切な対処法を知る保護者は23.0%にとどまる

・プール後30分以内に保湿ケアを行っている家庭はわずか34.7%

用語解説 

■ 塩素性皮膚炎とは 

塩素性皮膚炎とは、プールの消毒に使用される塩素が皮膚に刺激を与えることで生じる皮膚炎である。症状として乾燥、かゆみ、赤み、湿疹などがあり、特に皮膚バリア機能が未熟な子どもに発症しやすい特徴を持つ。

■ 接触皮膚炎(ゴーグルかぶれ)とは

接触皮膚炎とは、外的な物質が皮膚に接触することで生じる炎症反応である。ゴーグルによる接触皮膚炎は、ゴーグルのゴム・シリコン素材や長時間の圧迫、汗や塩素の残留が原因で、目の周囲に赤みやかゆみを引き起こす。

■ 皮膚バリア機能とは

皮膚バリア機能とは、皮膚の最外層である角質層が外部刺激や細菌の侵入を防ぎ、体内の水分蒸発を抑制する防御機能である。子どもの皮膚は角質層が薄く、バリア機能が未熟なため、塩素などの刺激物の影響を受けやすい。

プール後の肌ケア方法の比較

ケア項目

推奨される方法

避けるべき方法

シャワーのタイミング

プール後5分以内

帰宅してから(30分以上経過)

洗浄料の種類

弱酸性・低刺激タイプ

アルカリ性石鹸・スクラブ入り

お湯の温度

36〜38℃のぬるま湯

42℃以上の熱いお湯

洗い方

泡で優しく包むように

ナイロンタオルでゴシゴシ

保湿のタイミング

入浴後5分以内

肌が完全に乾いてから

保湿剤の種類

セラミド・ヘパリン類似物質配合

香料・アルコール配合製品

※一般的な目安であり、個人差があります。

医療法人社団鉄結会が運営するアイシークリニック(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、夏休み期間中のプール通いに伴う子どもの肌トラブルの実態を把握するため、小学生以下の子どもを持つ保護者300名を対象にアンケート調査を実施いたしました。皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験を持つ当院監修医師・髙桑康太による専門的な見解とともに、調査結果をご報告いたします。

調査背景 

夏休みシーズンを迎え、プールや水遊びを楽しむ子どもが増える一方で、「プールから帰ってきたら肌がカサカサになった」「ゴーグルの跡が赤くかぶれてしまった」といった肌トラブルの相談が皮膚科で増加しています。プールの消毒に使用される塩素は、衛生管理に欠かせないものですが、子どもの未熟な肌バリアには刺激となることがあります。しかし、正しいアフターケアの方法を知らない保護者も多いのが現状です。そこで当院では、プールによる子どもの肌トラブルの実態と、保護者のケア意識について調査を実施し、正しい知識の啓発を目指すこととしました。

調査概要 

調査対象:全国の小学生以下の子どもを持つ20〜50代の保護者で、2026年夏にプールを利用した(または利用予定の)方

調査期間:2026年7月27日〜8月5日

調査方法:インターネット調査

調査対象人数:300名

調査結果

 【調査結果】保護者の82.7%が子どものプール後肌トラブルを経験 

設問:お子さまがプールを利用した後、肌トラブル(乾燥、かゆみ、赤み、湿疹など)を経験したことはありますか?

「頻繁にある」「時々ある」「まれにある」を合わせると82.7%の保護者が子どもの肌トラブルを経験しており、プール後の肌ケアの重要性が浮き彫りとなりました。特に「頻繁にある」と回答した28.3%の家庭では、アトピー性皮膚炎などの基礎疾患を持つ子どもが多い可能性が考えられます。

【調査結果】67.3%の子どもがゴーグルかぶれを経験 

設問:お子さまがゴーグルを使用した後、目の周りのかぶれや赤みを経験したことはありますか?

ゴーグル使用者の約7割がかぶれを経験しており、ゴーグルの素材選びやフィッティングの重要性が示唆されます。「よく経験する」と回答した22.0%は、ゴーグルの材質が肌に合っていない可能性があり、低アレルギー素材への変更が推奨されます。

【調査結果】推奨される30分以内のシャワーを実施している家庭は61.0% 

設問:プールから帰宅後、どのくらいの時間内にシャワーや入浴をさせていますか?

塩素を早く洗い流すことが重要ですが、約4割の家庭では帰宅後30分を超えてからシャワーをしていることが判明しました。塩素が肌に長時間付着すると刺激が強まるため、可能な限り早いタイミングでのシャワーが望ましいです。

【調査結果】入浴後30分以内の保湿を実施しているのは34.7%にとどまる 

設問:プール後のお子さまの肌に保湿ケアを行っていますか?また、そのタイミングはいつですか?

入浴後は肌の水分が蒸発しやすく、5分以内の保湿が理想とされていますが、実施できている家庭は18.3%にとどまりました。また約2割が保湿ケア自体を行っておらず、プール後の肌ケア習慣の啓発が必要であることが分かります。

【調査結果】市販薬での対処が最多、皮膚科受診はわずか18.7% 

設問:ゴーグルかぶれや塩素による肌荒れが起きた場合、どのような対処をしていますか?(複数回答から最も近いものを選択)

皮膚科を受診する保護者は2割に満たず、多くが市販薬や経過観察で対処していることが分かりました。軽度の症状であれば自然治癒も期待できますが、2〜3日で改善しない場合や症状が悪化する場合は、早めの皮膚科受診が重要です。

調査まとめ 

本調査により、プール通い後に子どもの肌トラブルを経験した保護者は8割以上に達し、夏場の子どもの肌ケアが多くの家庭で課題となっていることが明らかになりました。特にゴーグルかぶれは67.3%の子どもが経験しているにもかかわらず、適切な対処法を知る保護者は約2割と少なく、知識の普及が求められます。また、推奨される「入浴後5分以内の保湿」を実施できている家庭は18.3%にとどまり、プール後のスキンケア習慣の確立が急務です。塩素による肌トラブルは、正しいアフターケアによって大幅に軽減できるため、本調査結果が夏のお子さまの肌を守る一助となれば幸いです。

医師コメント|アイシークリニック 髙桑康太医師 

皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、プール後の子どもの肌トラブルは、適切なアフターケアによって8割以上予防できると考えています。塩素による肌荒れは『起きてから対処する』のではなく、『予防する』という意識が最も重要です。

プールに使用される塩素は、0.4〜1.0ppm程度の濃度で管理されており、感染症予防には欠かせないものです。しかし、この塩素が肌表面の皮脂膜を溶かし、角質層のタンパク質を変性させることで、皮膚バリア機能が一時的に低下します。特に子どもの皮膚は成人と比較して角質層が薄く、皮脂分泌も少ないため、塩素の影響を受けやすい状態にあります。

ゴーグルによるかぶれは、大きく2つのタイプに分類されます。1つ目は「刺激性接触皮膚炎」で、ゴーグルの圧迫や摩擦、汗や塩素の残留による物理的・化学的刺激が原因です。2つ目は「アレルギー性接触皮膚炎」で、ゴーグルに使用されるゴムやシリコンの成分に対するアレルギー反応によるものです。後者の場合は、低アレルギー素材のゴーグルへの変更が必要となります。

プール後のケアで最も重要なのは、塩素を速やかに洗い流すことです。プールから上がったら施設内のシャワーで全身をよく流し、帰宅後は弱酸性の洗浄料で優しく洗いましょう。熱いお湯は皮脂を奪いすぎるため、36〜38℃のぬるま湯が適切です。入浴後は肌が乾ききる前、理想的には5分以内に保湿剤を塗布してください。

もし肌荒れやかぶれが生じた場合は、まず患部を清潔に保ち、保湿を十分に行うことが基本となります。かゆみや赤みが2〜3日以上続く場合、症状が悪化する場合、水ぶくれやジュクジュクした湿疹がある場合は、自己判断で市販薬を使い続けずに皮膚科を受診することをお勧めします。

 

【エビデンス】日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎診療ガイドラインでは、皮膚バリア機能の維持・改善のために適切なスキンケアの重要性が強調されています。皮膚科医としての臨床経験では、プール後のケアを習慣化している家庭では、夏場の肌トラブルの発生率が明らかに低い傾向にあります。

プール後の正しいアフターケア5ステップ

・プールから上がったらすぐに施設内のシャワーで全身を流す

・帰宅後は弱酸性の低刺激洗浄料で優しく洗う(ぬるま湯36〜38℃)

・タオルでこすらず、押さえるように水分を拭き取る

・入浴後5分以内にセラミドやヘパリン類似物質配合の保湿剤を塗布する

・ゴーグル跡は特に念入りに保湿し、赤みがあれば冷やす

皮膚科を受診すべきサイン

・かゆみや赤みが2〜3日経っても改善しない

・水ぶくれやジュクジュクした湿疹が出現している

・掻きむしって傷ができている・広がっている

・発熱や強い痛みを伴う

・同じゴーグルを使用するたびにかぶれる(アレルギーの可能性)

髙桑 康太(たかくわ こうた)医師

皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当

 

専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科

・ミラドライ認定医

 

臨床実績(2024年時点、累計)

・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上

・腋臭症治療:2,000件以上

・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上

 

略歴

・2009年 東京大学医学部医学科 卒業

・2009年 東京逓信病院 初期研修

・2012年 東京警察病院 皮膚科

・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科

・2019年 アイシークリニック 治療責任者

 

監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

よくある質問(Q&A)

Q1. プールの塩素で肌荒れするのはなぜですか?

A. 塩素が肌の皮脂膜を溶かし、バリア機能を低下させることが原因です。

プールの消毒に使われる塩素は、肌表面を覆う皮脂膜を溶かし、角質層のタンパク質を変性させます。これにより肌のバリア機能が一時的に低下し、乾燥やかゆみ、赤みなどの症状が現れます。今回の調査では、保護者の82.7%が子どものプール後の肌トラブルを経験しており、塩素による影響の大きさが明らかになりました。特に子どもの皮膚は角質層が薄いため、成人よりも影響を受けやすいのです。

Q2. プール後のスキンケアはどうすればいいですか?

A. 『早めのシャワー→弱酸性洗浄料で洗う→5分以内の保湿』が基本です。

プールから上がったらすぐにシャワーで塩素を洗い流し、帰宅後は36〜38℃のぬるま湯で弱酸性の洗浄料を使って優しく洗いましょう。入浴後は肌が乾く前の5分以内に保湿剤を塗布することが重要です。調査では、推奨される30分以内のシャワーを実施している家庭が61.0%、5分以内の保湿ができている家庭は18.3%でした。保湿剤はセラミドやヘパリン類似物質配合のものが効果的です。

Q3. ゴーグルの跡がかぶれた時はどうすればいいですか?

A. まず冷やして炎症を抑え、2〜3日改善しなければ皮膚科を受診しましょう。

ゴーグルかぶれが生じたら、まず患部を清潔な水で洗い流し、冷たいタオルなどで冷やして炎症を抑えます。その後、低刺激の保湿剤でケアしてください。調査では67.3%の子どもがゴーグルかぶれを経験していましたが、皮膚科を受診する保護者は18.7%にとどまりました。2〜3日経っても改善しない場合や、水ぶくれができている場合は皮膚科受診をお勧めします。同じゴーグルで繰り返しかぶれる場合は、素材へのアレルギーの可能性があります。

Q4. プール前にできる予防策はありますか?

A. プール前のワセリン塗布が塩素から肌を守る効果的な予防法です。

プールに入る前に、ワセリンやウォータープルーフの保湿剤を全身に薄く塗布することで、塩素と肌の直接接触を軽減できます。特にゴーグルが当たる目の周りや、乾燥しやすい手足には念入りに塗っておきましょう。また、ゴーグルは顔にフィットするサイズを選び、ベルトをきつく締めすぎないことも重要です。肌に合う低アレルギー素材(シリコンフリーなど)のゴーグルを選ぶことで、かぶれのリスクを減らせます。

Q5. 市販薬で対処しても大丈夫ですか?皮膚科に行くべき目安は?

A. 軽度の症状は市販薬で対処可能ですが、2〜3日で改善しなければ皮膚科へ。

軽い乾燥やかゆみであれば、市販の保湿剤やかゆみ止めクリームで対処可能です。調査では市販薬で対処する家庭が35.0%と最多でした。ただし、2〜3日経っても改善しない、症状が悪化する、水ぶくれやジュクジュクした湿疹がある、掻きむしって傷ができている場合は、必ず皮膚科を受診してください。特にステロイド外用薬を自己判断で長期間使用することは避け、医師の指導のもとで適切な治療を受けることが大切です。

放置のリスク

・塩素性皮膚炎を放置すると慢性的な乾燥肌や湿疹に移行する可能性がある

・掻きむしりによる傷から細菌感染(とびひ等)を起こすリスクがある

・ゴーグルアレルギーを見逃すと、使用するたびに症状が悪化する可能性がある

・肌バリア機能の低下により、他のアレルゲンに対しても敏感になる恐れがある

こんな方はご相談ください|受診の目安

・かゆみや赤みが2〜3日以上続いている場合

・水ぶくれやジュクジュクした湿疹が出現している場合

・掻きむしりによる傷が広がっている場合

・同じゴーグルを使用するたびにかぶれる場合(アレルギー検査が必要)

・発熱や強い痛みを伴う場合

クリニック案内

アイシークリニックの特徴

・平日夜20時まで診療対応、土日祝日も診療しているため学校・仕事帰りや休日に受診可能

・新宿・渋谷・上野・池袋・東京・大宮の6院展開でアクセス良好

・皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験を持つ医師が在籍

・お子さまの肌トラブルから成人の皮膚疾患まで幅広く対応

※新宿院皮膚科一般外来のみでの対応となります。

アイシークリニック新宿院:東京都渋谷区代々木2-5-3 One-葵ビル2階

アイシークリニック渋谷院:東京都渋谷区渋谷3-16-2 ニュー三水ビル5階

アイシークリニック上野院:東京都台東区東上野3-16-5 サンク・ユービル1F

アイシークリニック池袋院:東京都豊島区南池袋2-15-3 前田ビル9階

アイシークリニック東京院:東京都中央区日本橋3-6-2 日本橋フロント3階

アイシークリニック大宮院:埼玉県さいたま市大宮区大門町1-60 福美メディカル2階B区画

診療予約は以下より承っております。お気軽にご利用ください。

ご予約はこちら

東京の粉瘤・ほくろ・できもの・赤ら顔・ワキガ治療 アイシークリニック新宿院 皮膚科・形成外科

東京の粉瘤・ほくろ・できもの・赤ら顔・ワキガ治療 アイシークリニック渋谷院

東京の粉瘤・ほくろ・できもの・赤ら顔・ワキガ治療 アイシークリニック上野院

東京の粉瘤・ほくろ・できもの・赤ら顔・ワキガ治療 アイシークリニック池袋院

東京の粉瘤・ほくろ・できもの・赤ら顔・ワキガ治療 アイシークリニック東京院

埼玉の粉瘤・ほくろ・できもの・赤ら顔・ワキガ治療 アイシークリニック大宮院

すべての画像


会社概要

医療法人社団鉄結会

2フォロワー

RSS
URL
https://ic-clinic.com/
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都渋谷区代々木2-5-3 イマス葵ビル2階
電話番号
03-6276-3870
代表者名
高桑康太
上場
未上場
資本金
-
設立
2016年09月