私人逮捕系ユーチューバーを認めるべきか?路上犯罪の現行犯を「私人逮捕」し、その様子を撮影した動画を公開するユーチューバー。私人逮捕自体は合法でも、社会的に妥当な行為なのか?
日本人として初めてケンブリッジ大学大学院犯罪学研究科を修了し、自身で犯罪学YouTubeチャンネルも持つ犯罪学者、小宮信夫氏がSurfvoteで意見投票を募集!
■イシュー発行の背景
路上犯罪の現行犯を「私人逮捕」し、その様子を撮影した動画を公開するユーチューバーがいる。
刑事訴訟法は逮捕状がなくても現行犯を逮捕できるとしているため私人逮捕自体は合法であるものの、社会的妥当性について議論されている。このように市民の「世直し系」ユーチューバーが話題になるなか、犯罪学者の小宮信夫氏はそもそも自警団の歴史を知る人が少ないと指摘する。
自警団はもともと日比谷焼打事件によって結成されたもので、当時は警察から高く評価され警察の下部組織のようになっていたが、のちにアメリカ軍によって否定されることとなった。
私人逮捕系ユーチューバーは、犯罪の抑止力につながることや、見て見ぬふりをしない社会を叶えるといったメリットもある一方で、傷害や名誉毀損など新たな犯罪に繋がることや冤罪の危険性もあると小宮氏は指摘する。
■このイシューを書いたオーサー 小宮信夫氏
立正大学教授。社会学博士。日本人として初めてケンブリッジ大学大学院犯罪学研究科を修了。国連アジア極東犯罪防止研修所、法務省などを経て現職。「地域安全マップ」の考案者。警察庁の安全・安心まちづくり調査研究会座長、東京都の非行防止・被害防止教育委員会座長などを歴任。代表的著作は、『写真でわかる世界の防犯 ――遺跡・デザイン・まちづくり』(小学館)。NHK「クローズアップ現代」、日本テレビ「世界一受けたい授業」などテレビへの出演、新聞の取材(これまでの記事は1700件以上)、全国各地での講演も多数。公式ホームページとYouTube チャンネルは「小宮信夫の犯罪学の部屋」。
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