【一般社団法人日本ディープラーニング協会】生成AI利用に関する実務上の論点を整理した「法と技術の検討委員会報告書Ⅱー AI利用に関するユースケースー」を公開

個人データを生成AIに入力する際の守るべきルールと、著作権侵害リスクを低減するための留意事項を提言!

日本ディープラーニング協会

 一般社団法人日本ディープラーニング協会(東京都:理事長 松尾 豊、以下「JDLA」)は、当協会内に設置している有識者委員会「法と技術の検討委員会」における議論を踏まえ、生成AIの「利用」局面において企業・組織が直面しやすい法的論点について整理した「法と技術の検討委員会報告書Ⅱー AI 利用に関するユースケースー(以下、「本報告書」)」を、2月3日付で当協会のHP上において公開いたしました。(https://www.jdla.org/about/lawtechcommittee/

 本報告書は、昨今、生成AIが語られる際に必ず問題提起される個人データの取扱いと著作権侵害リスクにフォーカスし、一定のルールと原則を遵守する事で生成AIによる両リスクを大幅に低減可能であるとの見解を提示するものです。

 生成AIは、業務効率化や新たな価値創出に無限の可能性を持つ一方で、個人情報保護や著作権に関する過度のリスク懸念から、利活用が一向に進んでいないケースも散見されます。

 本報告書は、生成AIの利用に伴うリスクにも十分に留意しつつも、現行法の枠組みの中でどのような条件や考え方に基づけば合理的な判断が可能となるのかのガイドラインを整理・共有することで、当協会が提唱するAIの安全かつ積極的な普及と利活用を推進することを広く一般に提言する目的で、作成・公開しております。

                <本報告書の注目ポイント>

■ 生成AIへの個人データ入力は、決して一律に禁止されるものではない。

守るべき新ルールとは?

●生成AIの活用が進み、また、AIエージェントのようなAIが自律的に情報にアクセスするようなAIの普及が進みつつあることにより、現在、企業等において広く見られる

「生成AIへの個人情報入力禁止」といった一律的な運用が難しくなってきています。

●そこで、法と技術の検討委員会においては、生成AIに個人データを入力する行為について、個人情報保護法上、適法に行いうる場合があるとの見解を示したうえで、法的解釈について整理しました。

●本報告書では、生成AIサービスの技術的特性や契約条件等を踏まえ、代表的な生成AIサービス(Gemini、ChatGPT、Microsoft 365 Copilot)についても、一定の条件下では個人データの入力が可能と整理しうるとの考え方を示しています。

■ AI生成物の著作権侵害リスクへの対応は「生成AIの使い方」に着目して対応。

「使い方の整理」という大原則が最重要。

●生成AIの性能向上に伴い、AI生成物の全てについて個別に著作権侵害リスクを確認することは不可能になりつつあります。また、AI生成物を確認しても著作権侵害の有無を判断できるとも限らないため、AI生成物を人の目で確認するという対策は、著作権侵害リスクへの対応として合理的なものではない場合があります。

●そこで、本報告書では、生成AIの利用方法やプロセス、ルール設計に注意することにより、著作権侵害リスクは相当程度低減できるとの見解を示しています。

●本報告書では、生成物そのものの事後的な確認に依存するのではなく、生成AIの使い方やプロンプト設計、社内ルールの整理といった利用段階での対応が合理的であるとの考え方を提示しています。

※本報告書のハイライトについては次項以降を、全文についてはJDLA公式サイトよりご参照ください(https://www.jdla.org/about/lawtechcommittee/

■「法と技術の検討委員会報告書Ⅱー AI 利用に関するユースケースー」の概要

 本報告書は、生成AIの「利用」局面において、企業や組織が実務上判断に迷いやすい法的論点について、現行法の枠組みを前提に整理したものです。

 本報告書は、生成AIの利用を一律に制限または推奨することを目的とするものではなく、法的拘束力を有するものではありません。生成AIの利用に関する最終的な判断は、各企業・組織において、具体的な利用目的、業務内容、契約条件、運用体制等を踏まえて行われるべきものであり、本報告書はその判断にあたっての参考情報を提供する位置づけとしています。

 本報告書は、JDLAが設置する「法と技術の検討委員会」における議論を踏まえて作成されました。同委員会には、法律、技術、ビジネスの各分野の専門家が参画し、特定の立場に偏ることなく、生成AIの技術的特性や実務の実態を踏まえた検討を行っています。

■「法と技術の検討委員会報告書Ⅱー AI 利用に関するユースケースー」のハイライト

 本報告書では、生成AIの利用を巡って企業や組織が実務上直面しやすい論点について、現行法の考え方や実務の実態を踏まえた整理を行っています。特に、過度なリスク回避や一律禁止といった対応が生じやすい領域について、条件整理や利用の考え方を示すことで、合理的な判断のための視点を提供しています。

➢生成AIへの個人データ入力に関する考え方

 生成AIに個人データを入力する行為については、一定の条件下では、個人情報保護法上、適法に行いうる場合があるとの整理を示しています。

 本報告書では、生成AIサービスの技術的特性や契約条件等を踏まえ、代表的な生成AIサービスについても、一定の条件下では個人データの入力が可能と整理しうるとの見解を示しています。これにより、企業・組織において広く見られる「生成AIへの個人情報入力は禁止」といった一律的な運用について、実務判断の観点から再整理の余地があることを示しています。

➢AI生成物と著作権侵害リスクへの向き合い方

 AI生成物が既存の著作物を侵害するリスクについてはこれを避けるべきことはもちろんですが、どのように対策を講じるのが実効性がありかつ現実的か、というのは難しい問題です。本報告書では、AI生成物を個別に確認する運用は、実効性がなく合理的とは言い難い場合があるという前提のもと、生成AIの利用方法やプロセス、社内ルールの設計に注意することこそが重要であり、これにより著作権侵害リスクは相当程度低減できるとの考え方を示しています。

➢報告書全体を通じた考え方

 本報告書を通じて、生成AIは「一律に禁止すべきもの」でも「無条件に利用できるもの」でもなく、条件整理と適切な運用のもとで活用可能な技術であるとの考え方を示しています。

 企業や組織においては、リスクを過度に恐れて利用を控えるのではなく、現行法の枠組みを前提に、合理的なガバナンスの下で生成AIを活用していくことが重要であるとしています。

■「法と技術の検討委員会報告書Ⅱー AI 利用に関するユースケースー」の詳細について

本報告書の全文は、JDLA公式サイトにてご覧いただけます。

https://www.jdla.org/about/lawtechcommittee/

一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)について

ディープラーニングを事業の核とする企業が中心となり、ディープラーニング技術を日本の産業競争力につなげていこうという意図のもとに設立されました。ディープラーニングを事業の核とする企業および有識者が中心となって、産業活用促進、人材育成、公的機関や産業への提言、国際連携、社会との対話 など、産業の健全な発展のために必要な活動を行っています。https://www.jdla.org/

法と技術の検討委員会について

JDLAでは、生成AIをはじめとする先端技術の社会実装に向けて、技術的視点と法的視点の両面から、企業や組織が実務で判断に迷いやすい論点を整理するため、「法と技術の検討委員会」を設置しています。本委員会には、法律、技術、ビジネスの各分野の専門家が参画し、特定の立場に偏ることなく、現行法の枠組みを前提に、実務に即した検討を継続的に行っています。https://www.jdla.org/about/lawtechcommittee/

<一般社団法人日本ディープラーニング協会について>

ディープラーニングを事業の核とする企業が中心となり、ディープラーニング技術を日本の産業競争力につなげていこうという意図のもとに設立されました。ディープラーニングを事業の核とする企業および有識者が中心となって、産業活用促進、人材育成、公的機関や産業への提言、国際連携、社会との対話 など、産業の健全な発展のために必要な活動を行っています。

設立日 : 2017年6月1日

所在地 : 〒100-0004 東京都千代田区大手町2丁目2番1号 新大手町ビル 3F

理事長 : 松尾 豊 東京大学大学院工学系研究科 教授

ホームページ : https://www.jdla.org

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会社概要

URL
https://www.jdla.org/
業種
教育・学習支援業
本社所在地
東京都千代田区大手町2丁目2番1号 新大手町ビル 3F (xLINK内)
電話番号
-
代表者名
松尾豊
上場
未上場
資本金
-
設立
2017年06月