プラン・インターナショナル、ガザの現実を伝えるフォトダイアリー「亡霊の街(A city of ghosts)」日本語版を公開
ガザの絶望と希望の記録:亡き写真家ファティマ・ハスネさんが世界に伝えたかったこと
国際NGOプラン・インターナショナル(所在地:東京都世田谷区 理事長:池上清子 以下、プラン)は、才能あるパレスチナ人写真家でプランのユースとして活動していたファティマ・ハスネさんによるフォトダイアリー「亡霊の街(A city of ghosts)」の日本語版をウェブサイトに公開しました。このダイアリーは、彼女がガザで経験した18カ月間の激しい紛争下の生活の現実を伝えるものです。
https://www.plan-international.jp/news/20250522_info-48/

ファティマさん(享年24歳)は、ガザで暮らすパレスチナの人々の経験を世界に伝えるために活動し、その作品は世界中のメディアで発表されました。彼女はプラン・インターナショナルのユースとしても活動していました。紛争の終結を強く願い、一時的な停戦時には明るい未来を夢見ていましたが、残念ながら2025年4月16日、家族とともにイスラエルの空爆により亡くなりました。
亡くなる数週間前に作成されたこのフォトダイアリーは、ファティマさんの世界観や思考、感情を示すものです。当初は安全のために匿名での公開を検討しましたが、遺族の許可を得て、彼女の功績とレジリエンス、そしてガザの人々が忘れ去られないようにという願いを尊重し、正式に彼女の名前を明記して公開することになりました。彼女は亡くなる前日に、このフォトダイアリーの公開を承認していました。
ダイアリーには、18カ月間の紛争によって破壊され「亡霊の街」と化したガザの街、スタジアムが家を失った避難民家族のための避難民キャンプとなった様子、破壊の中で見かけるおもちゃの露店に見出す希望、爆撃によって破壊された思い出の文化センター、戦争に直面する子どもたちの状況、空爆で亡くなった友人である芸術家マハセン氏への思い、何世代にもわたるガザの女性たちの勇気とレジリエンス、心の安らぎである海、そして故郷への帰還の重要性などが、ファティマさんが撮影した写真とともに記録されています。

ファティマさんは、この破壊された街を見て「私たちが愛していたすべてのものを奪われた!」と述べています。しかし同時に、クーフィーヤをパレスチナの象徴と見なし、「抵抗は絶えることのない、挑む価値のある取り組みであると信じなければならない」と、レジリエンスの重要性を強調しています。彼女はまた、「故郷の空気を吸い込む瞬間は、他の何よりも貴重」だと語り、故郷への強い思いを示しました。
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【緊急声明】ガザで亡くなったパレスチナ人フォトジャーナリスト ファティマ・ハスネさんに深い哀悼の意
https://www.plan-international.jp/press/2025_0421/
フォトダイアリー「亡霊の街(A city of ghosts)」英語版
https://plan-international.org/case-studies/a-city-of-ghosts-fatima-hassouna-photostory/
ガザの子どもたちの力強い声
ガザ関連の動画として、ガザの子どもたちの力強い声(=詩の動画)を掲載しました。この動画では、抑圧され、すべてを奪われた子どもたちの苦しみ、故郷への切なる願い、そして世界のリーダーたちへの問いかけが、力強い言葉で語られています。
【動画】ガザに生きる11歳の女の子・エリンの叫び「わたしはすべてを奪われた子ども」:
https://www.plan-international.jp/news/20250521_info-46/

国際NGOプラン・インターナショナルは、誰もが平等で公正な世界を実現するために、子どもや若者、さまざまなステークホルダーとともに世界80カ国以上で活動しています。子どもや女の子たちが直面している不平等を生む原因を明らかにし、その解決にむけ取り組んでいます。子どもたちが生まれてから大人になるまで寄り添い、自らの力で困難や逆境を乗り越えることができるよう支援します。
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