DJI、新型DJI Inspire 3を発表 映画制作者に未知なる撮影体験を
携帯性に優れた機体にトップクラスの機能。映画空撮用の必須撮影プラットフォームへと進化
2023年4月13日 – 民生用ドローンと創造性あふれるカメラ技術で世界をリードするDJIは、本日、シネマグレードの空撮システムの新基準を確立するオールインワン型ドローンDJI Inspire 3を発表します。合理的な機体設計を採用、高い測位精度を発揮するこのフルサイズセンサー搭載8Kカメラドローンは、トップレベルの映像制作のニーズを満たします。
洗練された一体型デザイン、161°超広角FOV ナイトビジョンFPVカメラ、O3 Pro伝送での制御システムが特徴、同クラスのドローンの中でトップレベルの飛行性能を有し、大規模撮影にシームレスに適用できるプロ向けエコシステムに完全対応しています。DJI Inspire 3はDJI製ドローンの中で、唯一RTKを使ったWaypoint Pro機能と全方向障害物機能の両方に対応したシネマグレードドローンとなり、より安全に、より高い精度で飛行ミッションを実行できます。
「DJI Inspire 3は、映像制作者なら誰もが待ち望んでいたプロレベルの空撮プラットフォームです。従来は大きく重いカメラシステムでしか成し得なかったシネマグレードの画質で撮影でき、あらゆる撮影シーンでポテンシャルを最大限に発揮することができます。このInspire 3が空撮を全く新しいレベルへと押し上げ、皆様が本製品で素晴らしい作品を制作してくれるのを楽しみにしています。」と、DJI クリエイティブ ディレクターのFerdinand Wolfは述べています。
洗練された一体型設計
前モデルから機体設計を一新したDJI Inspire 3は、軽量な一体型ボディで、携帯性に優れたフォームファクターと精密かつ堅牢な変形型フレームを備え、プロドローンらしい外観と雰囲気を兼ね備えています。FPVカメラ、複数のビジョンセンサーや測位用アンテナ、データ格納ストレージスロット、これら全てが機体フレームとシームレスに融合された設計で、ミニマルかつ美しさを追求した現代的な工業デザインを実現しています。刷新された機体設計では360°パンに加え、新たにチルトブーストにも対応しています。ランディングギアが下がっている時、ジンバルは上向き80°までカメラを向けて撮影でき、機体フレームなどの映り込みはありません。これまでにない斬新なショットを撮影できます。
新しいデュアルTB51インテリジェントバッテリーはホットスワップに対応し、最大28分の飛行時間を実現します。[1] パワフルな推進システムにより、最大飛行速度94 km/h、最大上昇速度 8 m/s、最大下降速度 8 m/s、そして、最大下降(チルト)速度10 m/sを達成しています。[2]
シネマグレードのフルサイズ8Kイメージングシステム
Inspire 3は、DJI史上最軽量のフルサイズセンサー搭載ジンバルカメラZenmuse X9-8K Airを備えています。このジンバルカメラは、DJI最新の映像処理システムCineCore 3.0を搭載し、最大8K/25fps CinemaDNG動画[3] や8K/75fps[4] Apple ProRes RAW動画を内部収録することができ、[5] トップクラスの映画/テレビ番組制作のニーズを満たします。S&Qモードでは、最大4K/120fpsのクロップなしフルサイズ撮影動画をProRes RAWで内部収録でき、クリエイティブな編集オプションが広がります。
X9-8K AirはデュアルネイティブISOに対応しています。30fps以下のフルサイズ撮影の場合、EI 800/4000に対応し、映画制作でよく使われる24fpsを利用できます。30fpsを超える場合は、EI 320/1600に対応します。低照度環境下でも、細部まで非常に鮮明な映像を撮影することができます。
X9-8K Airは、14+ストップのダイナミックレンジに対応し、日の出や日没のような複雑な照度環境下でも、明暗部のディテールまで鮮明に捉えます。また、ハイダイナミックレンジにより後編集での選択の幅が広がり、大きく露出を調整した場合でも、現実に忠実な色合いを保持できます。
映像制作者がより自由度の高い撮影ができるよう、DJI DLマウントに対応するレンズ群に、8K空撮用に特別設計された18 mm F2.8フルサイズレンズと75 mm F1.8フルサイズ望遠レンズ[6] が新たに加わり、既存の24mm、35mm、50mmフルサイズレンズと共に、映画撮影用の空撮のために設計された高品質のシネマレンズ群を構成しています。DJI独自で培ってきたカラーサイエンス技術を基に開発されたDJI シネマカラーシステム (DCCS)により、X9-8K Airは実物に忠実な色合いを捉え、空撮映像のイメージを一新します。
このカラーシステムは自然風景や都市の景観の撮影に適しており、また、様々な環境や照度条件下でも肌の色合いを正確に捉えることができます。DCCSによってDJI Ronin 4Dなどの地上ベースのシネマカメラとX9-8K Airの間で撮影した映像の色合いが容易にマッチするため、空撮から地上での撮影に至るまで一貫したカラースタイルを提供し、映画制作における後編集作業のニーズを満たすことができます。同梱のDJI PROSSD 1TBは、書き込み速度1100MB/sと読み込み速度900MB/sに対応。USB-Cケーブルを介してパソコンと直接接続でき、簡単にファイル共有、シームレスなワークフローを実現します。
機動性に優れた高精度フライトシステムを使用したインテリジェントモード
DJI Inspire 3は、建築や測量の分野で使われているRTK高精度測位技術を搭載し、cmレベルの測位を実現します。[7] RTKを使用することで飛行がより安定するだけでなく、さらに精度の高い飛行ルートを計画でき、撮影の効率が大幅に向上します。
RTK測位用の2層式セラミックアンテナが内蔵され、3種類のGNSSシステム (GPS + Galileo + BeiDou)の信号を受信でき、複雑な環境でも正確に飛行を操作することができます。ネットワークRTK [8] を有効にする、もしくはD-RTK 2 モバイルステーション[9] を設置すると、追加モジュールなしで高精度の測位が可能になります。また、内部標定機能が搭載され、ほとんどのシナリオでコンパス キャリブレーションを行う必要がありません。さらに、Waypoint Proが新たに搭載され、飛行ルートや撮影の計画が幅広くカスタム設定できるようになりました。ワンオペでの撮影でもプロの撮影クルーによるオペレーションでも、Waypoint Proを使えば非常に複雑なシーンも問題なく撮影できます。
Inspire 3に搭載されたWaypoint Pro機能では、以下の2種類のモードを利用できます。
リピータブル ルート:飛行高度、飛行速度、ジンバル角度、カメラ設定など、事前設定した全てのパラメーターを維持した状態で、機体は同じルートを正確に自動飛行します。同じ飛行ミッションを繰り返すことができるため、難易度の高いワンテイクショットを簡単に撮影したり、時間を変えながら複数回同じルートを飛行し、昼から夜、または季節の移り変わりを長時間のタイムラプス映像で捉えることができます。
3Dドリー:クレーンやケーブルカム、ドリーのような動きを実行します。ユーザーが飛行ルートを計画した後、撮影のニーズに合わせて飛行速度やジンバル角度などを調整しながら、手動で飛行ルート上で機体を前後に往復させることができます。これにより、シネマ級の複雑なカメラワークを簡単かつ効率的に実行することができ、より有効的な視覚効果を実現します。
新機能Spotlight Proはパワフルな機械学習アルゴリズムをもとに、ジンバルカメラが一つの被写体を認識し、自動で被写体にフォーカスしながらトラッキングできるため、その間パイロットは飛行へ集中することができます。一人で撮影しなければならない場面でも、複雑なシーンを撮影することが可能です。
最先端の全方向障害物検知システム
DJI Inspire 3は、9個のビジョンセンサーを使った強力な全方向障害物検知システムが搭載され、あらゆる方向の障害物を検知し、飛行を包括的に保護します。加えて、障害物回避のカスタム機能が新たに搭載され、より優れた飛行安全性とより自由度の高い撮影を両立させています。水平方向、上方、下方の障害物検知は、それぞれ個別で有効/無効にすることができ、様々な撮影シナリオに合わせ、障害物警告範囲を手動で設定できます。この機能は、能動的な障害物回避機能が無効になっている間、ナビゲーション ディスプレイ上に障害物との距離をリアルタイムで表示し、障害物が設定範囲内にある時にアラートが発動します。(機体は自動的に障害物を回避しません。) より複雑な映像表現が可能になり、プロ撮影チームでの撮影表現の幅がさらに広がります。
超広角ナイトビジョンFPVカメラで、昼夜問わずオペレーション可能
Inspire 3は、超広角161° FOVのFPVカメラを搭載し、1/1.8インチ ナイトビジョンセンサー、3μmピクセルサイズ、最大1080p/60fpsのライブ映像を実現し、昼夜問わずクリアで安定した映像を低遅延で伝送できるため、周囲環境の状態を確認しやすくなり、より飛行安全性が高まります。
映画撮影に使えるO3 Pro映像伝送&制御システム
Inspire 3のO3 Pro映像伝送システムは、伝送距離/遅延/全体的な安定性の面で、従来の伝送システムから大幅にアップグレードし、シングル制御モードでは最大伝送距離15 km、デュアル制御モードでは最大伝送距離12 kmを実現しています。[10] また、最大1080p/60fpsの安定した高画質ライブ映像をわずか90 msの超低遅延で伝送します。今回初めて、最大伝送距離5 kmの4K/30fpsライブ映像伝送にも対応し、撮影現場でのUHD画質での映像出力やライブ配信のニーズを満たします。[11]
進化したデュアル制御モードでは、2台の送信機はドローンから映像を受信したり、ドローンを制御したり、と独立して行えるため、現場のパイロットとジンバルオペレーターは撮影現場内の別の場所でそれぞれの作業を行っても問題がありません。
DJI Inspire 3には、7インチ 1200ニト高輝度画面を搭載したDJI RC Plusが同梱され、強い直射日光下でもクリアな映像を確認しながら操作できます。RC Plusの内蔵バッテリーの駆動時間は約3時間18分で、ホットスワップに対応したWB37外部バッテリーを使えば、6時間まで駆動時間を延長できます。送信機にはHDMI出力ポートが搭載され、さらに送信機の前面、背面、上部にカスタムボタンやカスタムダイヤルが搭載されているため、素早く直感的な操作が行えます。送信機には、DJI Pilot 2アプリ(Inspire向け)がインストールされており、素早く起動し直感的なUIで操作できるため、内蔵の状態管理システムといった機能に簡単にアクセスできます。
DJI Proエコシステムに対応
DJI Inspire 3の開発で大きく力を注いだのは、プロによる映画撮影現場でシームレスに適用できるという点です。3.5mmジャックを介したタイムコード同期に対応し、現場での高精度の制御を実現します。複数のカメラで撮影した大量の映像を処理する必要がある時、タイムコード同期を使えば、編集プロセスが大幅に簡略化され、効率的に作業できます。
また、1台のRC Plusと1台の高輝度遠隔モニターをペアリングして使うことができます。このモニターを使用することで、DJI Proエコシステムへのリンクが可能になり、DJI 4DハンドグリップやDJI Master Wheelsといった製品を使用できます。これにより、Ronin 2と同等のジンバル制御体験を実現し、撮影監督にとって慣れた操作方法でジンバルを制御することができます。さらに、DJI 3ch Follow FocusをRC Plusに接続することもでき、Zenmuse X9-Airカメラのフォーカスや絞りを調整できます。
進化したアクセサリーで、効率性がさらにアップ
- 新デザインのトロリーケース:1つの伸縮式ハンドル、2つのサイドハンドルが搭載され、車輪は360°回転でき、現場間の移動や輸送が楽に行えます。
- 新設計クイックリリース プロペラ:折りたたんで簡単に収納でき、各飛行前に再度取り付ける必要はありません。
- RC Plus送信機:ストラップやウエストサポートといったアクセサリーを取り付けることができ、撮影時、快適かつ効率的に使用することができます。
- バッテリー充電ハブ:折りたたみ可能でコンパクトに刷新され、優れた充電効率も兼ね備えています。8つのバッテリーを同時にセット、急速充電モードではわずか35分で同時に2つのバッテリーを0%から90%まで充電でき、完全充電する場合でも160分で行えます。[12] 付属の65W USB-Cポートを使ってRC Plus送信機を充電することができます。
価格と販売時期
DJI Inspire 3 コンボ :1,769,900円
機体、Zenmuse X9-8K Airジンバルカメラ、RC Plus送信機、TB51 インテリジェントバッテリーx 6、充電ハブ、PROSSD 1TB、トロリーケース、折りたたみ式クイックリリースプロペラ(1組)x 3、レンズ収納ボックス、RC Plus ストラップなどが同梱されています。
以下のアクセサリーも個別で購入可能です。
● DJI DL 18 mm F2.8 ASPHレンズ(新)160,380円
● DJI DL 24/35 mm F2.8 LS ASPHレンズ171,512円
● DJI DL 50mm F2.8 LS ASPHレンズ158,268円
● DJI RC Plus送信機 176,000円
● DJI TB51 インテリジェントバッテリー 51,150円
● DJI PROSSD 1TB 90,200円
● CinemaDNG/Apple ProRes RAWライセンスキー 142,890円(store.dji.comでのみ購入可能)など
製品の詳細:https://www.dji.com/jp/inspire-3
DJI Care Pro
DJI Care Pro(DJI Inspire 3)は、DJIハイエンド撮影機材向けの専用保証サービスです。サービス購入時に付与されるサービス保守限度額内において回数無制限の無償修理を受けることができ、修理費用相当額がサービス保守限度額から差し引かれます。なお、1年版/2年版の両プランとも、サービス期間終了時にサービス保守限度額が80%以上残っている場合、メーカー保証期間が1年間延長されるサービス延長特典が適用されます。2年版のプランにはメーカー保証期間を1年間延長する特典が予め含まれるため、サービス延長特典を含めると計3年間のメーカー保証を受けることができ、より安心して長期間ご利用いただけます。また、サービス保守限度額を差し引かずに利用できる特典として、新品バッテリーへの無償交換[13] 、飛行中に紛失が発生した場合の飛行紛失保証[14] 、DJI修理センターによる無償の定期点検[15] があります。
その他の専用特典として、送料無料、専用テクニカルサポートによる優先対応などがあり、これら全てのサービス特典で包括的な保証を受けることができます。詳細は https://www.dji.com/jp/service/djicare-pro にてご確認ください。
DJIについて
2006年以来、DJIは民間用ドローンのイノベーションで世界をリードしてきました。これにより、個人が初めて飛行できるようになり、先見の明のある人が想像力を現実に変え、専門家が仕事を完全に変革できるようになりました。今日、DJIは人類の進歩を継続的に促進することで、より良い世界の構築に貢献しています。ソリューション志向の考え方と純粋な好奇心により、DJIは農業、公共安全、測量・マッピング、インフラ検査などの分野にその志を広げてきました。DJI製品は、あらゆる用途において、これまで以上に深い形で世界中の人々の生活に価値をもたらす体験を提供しています。
www.dji.com/jp | facebook.com/dji.jp | twitter.com/djijapan | youtube.com/DJIJapan | instagram.com/dji_japan | www.linkedin.com/company/dji © 2023 DJI JAPAN. 記載されている会社および商品名は、各社の商標または登録商標です。
[1]以下の条件下で測定:ジンバルカメラとレンズを機体に装着し、他のアクセサリーは装着していない状態で、無風環境下、海抜約0 mの高度を、バッテリーが0%に到達するまで定速36 km/hで飛行時。このデータはあくまで参考用です。実際の値は、アプリ内で確認してください。
[2]最高速度は、無風環境下で海抜0 mの高度で測定。
[3]ライセンスキーは別売です。
[4]S&Qモードでの8K/75fps動画撮影には、フルサイズ2.4:1アスペクト比とApple ProRes RAWが必要です。
[5]ライセンスキーは別売です。
[6]75 mm F1.8フルサイズ望遠レンズは、後日発売予定です。
[7]RTK無効時は、DJI Inspire 3はデフォルトでGNSS測位を使用します。
[8]カスタムネットワークRTKを使用する前に、現地の代理店サービスで購入についてお問い合わせください。
[9]D-RTK 2 モバイルステーションは別売です。
[10]シングル制御モードでの最大映像伝送距離:FPVカメラ:約15 km (FCC)、8 km (CE/SRRC/MIC(日本))。ジンバルカメラ(1080p/60fpsライブ映像):約13 km (FCC)、7 km (CE/SRRC/MIC(日本))。ジンバルカメラ(4K/30fps ライブ映像):約5 km (FCC)、3 km (CE/SRRC/MIC(日本))。
デュアル制御モードでの最大映像伝送距離:FPVカメラ:約12 km (FCC)、6.4 km (CE/SRRC/MIC(日本))。ジンバルカメラ(1080p/60fpsライブ映像):約11.2 km (FCC)、5.6 km (CE/SRRC/MIC(日本))。ジンバルカメラ(4K/30fpsライブ映像):約4 km (FCC)、2.4 km (CE/SRRC/MIC(日本))。
[11]フレームレートが30fps以下の時のみ。
[12]換気の良い、室温25℃の環境下で測定。この測定値はあくまで参照用です。
[13]1年間に2本まで交換できます。(2年版:4本まで)
[14]1年間に1回、同モデル製品(レンズ含まず)を割引価格で購入できます。
[15]1年間に1回受けられます。
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