AIエージェントがコンピューター操作を代行する「Computer-Using Agentソリューション」を発表

~大手企業向け業務特化型「Agentic RPA」「Agentic Web」を提供~

株式会社ヘッドウォータース

 AIソリューション事業を手がける株式会社ヘッドウォータース(本社:東京都新宿区、代表取締役:篠田庸介、以下「ヘッドウォータース」)は、AIエージェント(※1)がコンピューター操作を代行する「Computer-Using Agentソリューション」の発表に合わせて、大手企業向けの業務特化型「Agentic RPA」および「Agentic Web」の提供を開始しました。

※1 AIエージェントとは

 AIエージェントは、自律的に特定のタスクを実行するインテリジェントなシステムです。これらのエージェントは、複数のAIモデルを組み合わせて、単一のモデルでは困難な高度なタスクを自動で実行します。企業では、電話応対やスケジュール管理、データ入力などの業務を自動化するために利用され、効率的なビジネス成果を達成するのに役立ちます。AIエージェントの国内市場は急速に成長しており、2024年から2030年にかけての年平均成長率(CAGR)は44.8%と予測されています。

 ヘッドウォータースでは、以前より自社業務において生成AIの活用やAI駆動開発ツールによる業務効率化を推進しており、「カスタマーゼロ」(※2)をコンセプトとした新技術の社内実装にも取り組んでいます。

※2 カスタマーゼロとは

 カスタマーゼロ(Customer Zero)とは、製品やサービスを開発・提供する企業自身が、その最初のユーザー(顧客)となることを指します。企業が自社製品を社内で積極的に活用し、実業務を通じてフィードバックを収集・改善することで、製品の品質やユーザー体験の向上を図るアプローチです。 たとえば、ソフトウェア企業が自社開発のツールを社内業務に導入し、実際の業務環境で検証を行うことは、カスタマーゼロの典型的な事例です。このプロセスにより、外部顧客への提供前に課題を特定し、製品の完成度を高めることが可能となります。この概念は、特にテクノロジー企業やスタートアップ企業において重視されており、顧客視点に立った製品開発を推進する戦略として注目されています。

 ヘッドウォータースは従業員数を大幅に増加させる一方で、成長に伴う課題として一部の優秀な人材や管理職に業務負荷が集中する状況が生じており、特に管理業務が関連する基幹システム(ERP)への情報入力業務や取引先管理(与信・反社会的勢力の確認)、稟議・承認ワークフローなどに多くの時間を要していました。すでに一部の業務ワークフローは自動化されていますが、APIが提供されていないシステムやSaaSからの情報取得・連携は困難であり、自動化が停滞するケースも見受けられました。

 そこでヘッドウォータースでは、利用中のシステムに依存しない「Computer-Using Agent技術」に着目し、人間によるパソコン操作業務を代行するAIエージェントを開発しました。本取り組みを一部のエンタプライズ企業向けに紹介したところ大きな反響があり、このたび改めてサービスとして提供を開始します。

■Computer-Using Agent(CUA)の特徴

 マルチモーダルAI技術を活用することで、AIが人間のようにパソコン画面を視認し、操作を可能にする新しいAI技術です。

・画面をピクセル単位で認識し、マウスやキーボード操作を模倣・実行

・APIを必要とせず、GUIの操作が可能

・複数ステップにわたるタスクの計画・実行・修正が可能

・CAPTCHAやログインなどの機密性の高い操作には、ユーザー確認を挟む「Human In the Loop」に対応。人間による介入ポイントを設けることで、信頼性と安全性を確保

 本ソリューションは、Microsoft CopilotやAzure AI Foundryと連携することで、Agentic WebならびにAgentic RPAの実現を可能にします。

■「Agentic RPA」「Agentic Web」で実現すること

 AIエージェントおよび自律型システムは、事前に定義された厳密なルールやスクリプトに依存することなく、自社の内部システムと外部のウェブシステムを横断し、レイアウト構造やコンテンツの変化、複雑なコンテキストの変化に適応しながら情報を取得します。

 たとえば、膨大なページ数を有する自社システムや複数のウェブサイトを巡回し、リアルタイムで変化する情報を理解・整理することが可能です。パソコン画面上のUIレイアウトの変更や新情報の追加・修正にも対応し、ノイズを除去したうえで、ユーザーに対して正確な情報提供を行います。この技術を活用することで、より複雑かつ動的な業務をAIエージェントに代行させることが可能となります。

 製造業や自動車業界においては、サプライヤーの価格変動や原材料の市場動向、消費者の口コミ、ブランド評価などの調査にかかる時間を大幅に削減することが可能です。さらに調査後の社内情報共有に必要なシステムへの入力作業までを、AIエージェントが一気通貫で代行することにより、業務効率の向上が期待されます。

 金融業においては、米国の雇用統計や経済指標の発表、金融庁による通知、上場企業のIR情報、専門家によるコメントなどをリアルタイムで収集し、投資判断・リスク管理・トレーディング戦略の迅速な調整を支援します。さらに、APIが存在しないレガシーシステムに対しても、AIエージェントによるコンピューター操作を通じたモダナイズが可能となり、これまで人手に依存していた一部マイグレーション作業の自動化を推進します。

 これらを実現するためには、Computer-Using Agent技術の活用に加え、その前処理・後処理を含むマルチエージェントアーキテクチャの設計、エージェンティックワークフローの構築、データプラットフォームおよび既存システムとの連携、さらにエージェントの精度向上に向けたナレッジの蓄積と活用が不可欠です。この専門的な領域をヘッドウォータースが担い、さまざまな企業とのコラボレーションを通じて、従来は人手に依存させざるを得なかった業務の効率化を推進します。

■今後の展望

 ヘッドウォータースは、Computer-Using Agent(CUA)技術がホワイトカラー業務の在り方を根本から変革する可能性を持つと考えています。一方で、AIを活用する必要のない単純作業も依存として多く存在しており、既存のRPAとの棲み分けや協業を図りながら、従来は自動化が困難とされていた複雑な業務プロセスに対応する「ハイパーオートメーション」の推進に取り組んでいます。

 今後、AIを活用できるホワイトカラー人材とそうでない人材との間で、その価値が二極化していくことが予想されます。ヘッドウォータースでは、そうした未来を見据え、技術者・非技術者を問わず全社一丸となって生成AIによる業務効率化を推進するとともに、マイクロソフト社が提唱する「Open Agentic Web」の実現に向けて、さまざまなAgentic Webソリューションの提供を進めてまいります。

 また、ヘッドウォータースが提供するプロダクト「SyncLect AI Agent」においては、Computer-Using Agent機能を備えたAIエージェントを実装することで、より迅速かつ容易に日常業務へ活用可能なAgentic Webサービスの構築を推進してまいります。

以上

■参考
・AIエージェントと業務データ連携で自律思考型AIを可能にする 「Agentic RAG」サービス開始
https://www.headwaters.co.jp/news/hws_agentic_rag_service.html

・音声型AIエージェントを活用した 「Agentic Voice RAG」サービス開始

https://www.headwaters.co.jp/news/gpt4o_realtime_api_agentic_voice_rag_service.html

・ヘッドウォータースと富士通、宣言型エージェントを活用した プレゼンテーション自動化機能「Fujitsu AI Auto Presentation」を共同開発

https://www.headwaters.co.jp/news/_fujitsu_ai_auto_presentation_joint_development.html

・大和証券と協働し、AIオペレーターを開発 ~ 生成AI活用による顧客体験(CX)変革を実現 ~
https://www.headwaters.co.jp/news/hws_daiwa_ai_operator.html


・AIエージェント導入を検討する企業向けに AIエージェント業務可視化・コンサルティングサービスを開始 ~172万時間の業務時間削減効果も~
https://www.headwaters.co.jp/news/hws_ai_agent_consulting_service.html

・マイクロサービス型で外部サービスと連携を可能にする AIエージェントプラットフォーム「SyncLect AI Agent」のMCP連携開始
https://www.headwaters.co.jp/news/synclect_ai_agent_mcp.html

・マイクロソフト ジャパン パートナー オブ ザ イヤー 2024において 「AI イノベーション パートナー オブ ザ イヤー アワード」を受賞
https://www.headwaters.co.jp/news/microsoft_Japan_partner_year_award_2024.html

■商標について
 Microsoft、Azure、Microsoft 365は、米国 Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。Microsoft 365は、Microsoft Corporationが提供するサービスの名称です。その他、記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

■会社情報
 会社名:株式会社ヘッドウォータース
 所在地:〒163-1304 東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー4階
 代表者:代表取締役 篠田 庸介
 設 立:2005年11月
 URL :https://www.headwaters.co.jp

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会社概要

株式会社ヘッドウォータース

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URL
https://www.headwaters.co.jp
業種
情報通信
本社所在地
東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー4階
電話番号
-
代表者名
篠田 庸介
上場
東証グロース
資本金
3億8287万円
設立
2005年11月