アクセンチュア最新調査――化学企業のほぼ半数が、顧客ニーズの対応不足による顧客離反を危惧
一方、66%は「顧客中心主義の徹底は10%以上の収益拡大をもたらす」と回答
【ニューヨーク発:2020年8月12日】
アクセンチュア(NYSE: ACN)の最新調査によると、化学企業およびサプライヤーの46%が、「需要予測などによって顧客を最優先した施策を打っているものの徹底ができておらず、競合他社に顧客を奪われる危機感を持っている」と回答していることが分かりました。
アクセンチュア(NYSE: ACN)の最新調査によると、化学企業およびサプライヤーの46%が、「需要予測などによって顧客を最優先した施策を打っているものの徹底ができておらず、競合他社に顧客を奪われる危機感を持っている」と回答していることが分かりました。
一方、サプライヤーの66%は「最新テクノロジーをより広範に取り入れ、顧客中心主義を徹底すれば、収益を10%以上拡大できる」と回答し、35%は「20%以上拡大できる」と回答しました。
本レポートでは、バイヤーや消費者のニーズと、化学企業が想定している顧客ニーズのギャップによって、顧客離反のリスクが高まることに警鐘を鳴らしています。以下にギャップの例を紹介します。
● サステナビリティの観点で最も重視する製品特性として、消費者やバイヤーは「材料の安全性」や「製品の耐久性」を挙げています。一方、化学企業は、消費者やバイヤーが「再生可能エネルギー向けの材料・ソリューション」や「リサイクル可能な製品」であることを最も重視していると考えています。
● 化学企業は、バイヤーに比べて「高付加価値のサービス」を重視する傾向があり、これは、バイヤーが必ずしも重視しない価値に対して、化学企業が優先して取り組んでいることを意味します。
● バイヤーや消費者は、化学企業の想定以上に「流通や配送の信頼性」を重視しています。
アクセンチュアで化学業界の事業をグローバルで統括するマネジング・ディレクターのバーンド・エルザー(Bernd Elser)は、次のように述べています。「化学企業とバイヤーとの間には、関係構築のあり方についても顕著なギャップがありました。バイヤーは、デジタルを活用し、簡単で直感的なやり取りが可能となるインターフェースや体験を重視しています。つまり、化学企業は、テクノロジーを効果的に活用することで、顧客との関係改善を図ることが可能になるのです。」
本調査によって、化学企業の99%が「顧客中心主義を徹底するために、アナリティクスやロボティクスといった先端テクノロジーを少なくとも1つは活用している」ことが判明しました。一方、このためには精度の高いデータが必要となりますが、化学企業の74%が「データの欠損や精度の低いデータが多すぎる、もしくはデータが少なすぎるといった課題がある」と回答しています。顧客中心主義に関するこうした洞察は、米国化学工業協会(American Chemistry Council)が今年開催した年次総会のオンラインパネルディスカッション https://youtu.be/7Z-kpbCBkag(英語のみ)でも取り上げられました。
ディスカッションの中で、Dowの最高商務責任者のダン・フッター(Dan Futter)氏は、次のように述べています。「Dowでは、顧客体験向上の一環として、当社が投資して強化させたいサービスと、その顧客の業績の間に相関関係を見出し、ひいては因果関係を特定すべく、膨大な労力を投じてデータの分析を進めています。当社が従来投資していた領域よりも、顧客体験向上に投資を優先すべきかという議論に向けて、より有用となるデータを蓄積してまいります。」
また、パネリストの1人でCovestroの最高商務責任者であるスチェタ・ゴヴィル(Sucheta Govil)氏は、次のように述べています。「製品中心のビジネスモデルでは競争に打ち勝つことが難しくなっている中、顧客中心の文化を育むことがさらなる成長のカギとなります。これによって、自社と顧客の双方が望む成果の創出に向け、より明確な意思決定プロセスを描きながら、両社の連携を深めることが可能になります。化学業界では、二酸化炭素の排出抑制のみならず、その循環性が議論されています。この議論において、顧客中心主義がもたらす価値は明らかです。こうした価値を体系的に整理し、メリットを分かりやすく伝えられるかどうかは、我々の行動にかかっています。」
調査方法
アクセンチュアの「Global Buyer Values Study」は、化学業界における顧客ニーズと、化学企業の対応状況を調査することで、同業界における顧客中心主義の浸透度を把握することを目的としています。調査は、14種類の製品特性について、バイヤーにもたらされる74種類の価値を優先付けするための分析と、標準的な調査の2部構成で実施されました。回答者は、材料サプライヤーの経営幹部345名(うち約100名は化学またはプラスチックサプライヤー)、産業用製品のバイヤー760名(15業界)、小売業者100名のほか、化学業界に影響を及ぼしうるエンドユーザーの購買嗜好を調査するため、消費者1,000名で構成されました。調査対象国は、日本、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、オランダ、韓国、スペイン、英国、米国の12カ国です。
アクセンチュアについて
アクセンチュアは、ストラテジー & コンサルティング、インタラクティブ、テクノロジー、オペレーションズの領域で、すべてにデジタルの力を組み込んだ幅広いサービスを提供する世界最大級の総合コンサルティング企業です。世界最大の規模を誇る先端技術とインテリジェント・オペレーションセンターのネットワークに裏打ちされた40を超す業界に向けて、豊富な経験と専門スキルを生かしたサービスを提供しています。アクセンチュアでは、世界120カ国以上のお客様に対して、51万3,000人の社員による継続的なイノベーションによって、お客様のパフォーマンス向上と、永続的な価値創出を支援しています。
アクセンチュアの詳細は www.accenture.com を、
アクセンチュア株式会社の詳細は www.accenture.com/jp をご覧ください。
アクセンチュアは、最新の調査レポート「Accenture Global Buyer Values Study」において、日本を含む12カ国で、化学材料メーカー、産業用製品のバイヤー、小売業者、および消費者を含む2,205名を対象に調査を行いました。調査の結果、ほとんどのバイヤーが購入先を他社に乗り換えるという選択肢を持っていることにより、サプライヤーは競合他社に顧客を奪われる危機感を抱いていることが判明しました。例えば、バイヤーの55%は「プラスチックの代わりに金属を使用するなど、化学材料以外も含めて、別の素材に切り替える可能性がある」と答えました。
本レポートでは、バイヤーや消費者のニーズと、化学企業が想定している顧客ニーズのギャップによって、顧客離反のリスクが高まることに警鐘を鳴らしています。以下にギャップの例を紹介します。
● サステナビリティの観点で最も重視する製品特性として、消費者やバイヤーは「材料の安全性」や「製品の耐久性」を挙げています。一方、化学企業は、消費者やバイヤーが「再生可能エネルギー向けの材料・ソリューション」や「リサイクル可能な製品」であることを最も重視していると考えています。
● 化学企業は、バイヤーに比べて「高付加価値のサービス」を重視する傾向があり、これは、バイヤーが必ずしも重視しない価値に対して、化学企業が優先して取り組んでいることを意味します。
● バイヤーや消費者は、化学企業の想定以上に「流通や配送の信頼性」を重視しています。
アクセンチュアで化学業界の事業をグローバルで統括するマネジング・ディレクターのバーンド・エルザー(Bernd Elser)は、次のように述べています。「化学企業とバイヤーとの間には、関係構築のあり方についても顕著なギャップがありました。バイヤーは、デジタルを活用し、簡単で直感的なやり取りが可能となるインターフェースや体験を重視しています。つまり、化学企業は、テクノロジーを効果的に活用することで、顧客との関係改善を図ることが可能になるのです。」
本調査によって、化学企業の99%が「顧客中心主義を徹底するために、アナリティクスやロボティクスといった先端テクノロジーを少なくとも1つは活用している」ことが判明しました。一方、このためには精度の高いデータが必要となりますが、化学企業の74%が「データの欠損や精度の低いデータが多すぎる、もしくはデータが少なすぎるといった課題がある」と回答しています。顧客中心主義に関するこうした洞察は、米国化学工業協会(American Chemistry Council)が今年開催した年次総会のオンラインパネルディスカッション https://youtu.be/7Z-kpbCBkag(英語のみ)でも取り上げられました。
ディスカッションの中で、Dowの最高商務責任者のダン・フッター(Dan Futter)氏は、次のように述べています。「Dowでは、顧客体験向上の一環として、当社が投資して強化させたいサービスと、その顧客の業績の間に相関関係を見出し、ひいては因果関係を特定すべく、膨大な労力を投じてデータの分析を進めています。当社が従来投資していた領域よりも、顧客体験向上に投資を優先すべきかという議論に向けて、より有用となるデータを蓄積してまいります。」
また、パネリストの1人でCovestroの最高商務責任者であるスチェタ・ゴヴィル(Sucheta Govil)氏は、次のように述べています。「製品中心のビジネスモデルでは競争に打ち勝つことが難しくなっている中、顧客中心の文化を育むことがさらなる成長のカギとなります。これによって、自社と顧客の双方が望む成果の創出に向け、より明確な意思決定プロセスを描きながら、両社の連携を深めることが可能になります。化学業界では、二酸化炭素の排出抑制のみならず、その循環性が議論されています。この議論において、顧客中心主義がもたらす価値は明らかです。こうした価値を体系的に整理し、メリットを分かりやすく伝えられるかどうかは、我々の行動にかかっています。」
調査方法
アクセンチュアの「Global Buyer Values Study」は、化学業界における顧客ニーズと、化学企業の対応状況を調査することで、同業界における顧客中心主義の浸透度を把握することを目的としています。調査は、14種類の製品特性について、バイヤーにもたらされる74種類の価値を優先付けするための分析と、標準的な調査の2部構成で実施されました。回答者は、材料サプライヤーの経営幹部345名(うち約100名は化学またはプラスチックサプライヤー)、産業用製品のバイヤー760名(15業界)、小売業者100名のほか、化学業界に影響を及ぼしうるエンドユーザーの購買嗜好を調査するため、消費者1,000名で構成されました。調査対象国は、日本、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、オランダ、韓国、スペイン、英国、米国の12カ国です。
アクセンチュアについて
アクセンチュアは、ストラテジー & コンサルティング、インタラクティブ、テクノロジー、オペレーションズの領域で、すべてにデジタルの力を組み込んだ幅広いサービスを提供する世界最大級の総合コンサルティング企業です。世界最大の規模を誇る先端技術とインテリジェント・オペレーションセンターのネットワークに裏打ちされた40を超す業界に向けて、豊富な経験と専門スキルを生かしたサービスを提供しています。アクセンチュアでは、世界120カ国以上のお客様に対して、51万3,000人の社員による継続的なイノベーションによって、お客様のパフォーマンス向上と、永続的な価値創出を支援しています。
アクセンチュアの詳細は www.accenture.com を、
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