Oracle Cloud Infrastructure、エンタープライズ向けジェネレーティブAIサービスを提供

新しいエンタープライズ向けジェネレーティブAIサービスにより、組織のビジネス・プロセスの自動化、意思決定の改善、カスタマー・エクスペリエンスの向上を支援

日本オラクル株式会社

オラクルは本日、「Oracle Cloud Infrastructure(OCI) Generative AI」サービスの限定提供開始を発表しました。この新しいジェネレーティブAIサービスは、データを安全かつプライベートに保ちながら大規模言語モデル(LLM)をサポートすることで、組織のエンドツーエンドのビジネス・プロセスの自動化、意思決定の改善、カスタマー・エクスペリエンスの向上を支援します。

Oracle CloudWorld, ラスベガス – 2023年9月20日

(本資料は米国2023年9月19日にオラクル・コーポレーションより発表されたプレスリリースの抄訳です)

オラクルは本日、「Oracle Cloud Infrastructure(OCI) Generative AI」サービスの限定提供開始を発表しました。この新しいジェネレーティブAIサービスは、データを安全かつプライベートに保ちながら大規模言語モデル(LLM)をサポートすることで、組織のエンドツーエンドのビジネス・プロセスの自動化、意思決定の改善、カスタマー・エクスペリエンスの向上を支援します。

エンタープライズ向けAIプラットフォームの大手であるCohereと連携によりOCI上に構築された「OCI Generative AI」サービスは、利用可能なAPIを通じて、ユーザーが独自のアプリケーションにLLMを統合できるようにするマネージド・サービスです。一般提供が開始されると、このサービスとCohereモデルは、「Oracle Database 23c」の機能である「AI Vector Search」とシームレスに連動するようになります。「AI Vector Search」は、ジェネレーティブAI技術であるRAG(retrieval augmented generation)を介して事前トレーニング済みのLLMと独自のビジネスデータを組み合わせてより精度の高い回答を提供するものです。また、このサービスは、「Oracle Fusion Cloud Applications Suite」、「Oracle NetSuite」、「Oracle Cerner」などのインダストリ・アプリケーションを含む、オラクルのSaaSアプリケーション・スイート全体に組み込まれるジェネレーティブAI機能の基盤にもなります。

Oracle Cloud Infrastructureのエグゼクティブ・バイスプレジデントであるクレイ・マグワイク(Clay Magouyrk)は、次のように述べています。「オラクル独自の業界知識を駆使して、組織がプロセスを自動化し、より良い意思決定を行い、カスタマー・エクスペリエンスを向上させるための最先端のジェネレーティブAIサービスを開発することができました。Cohereとのパートナーシップにより、お客様は、当社のソリューションが最も厳格なデータ・セキュリティやプライバシー要件に適合しているという完全な確信を持って、ジェネレーティブAIを自社のテクノロジー・スタックに簡単かつセキュアに組み込むことができるようになります。さらに企業は、自社のデータを使用してこれらのモデルを改良できるため、モデルは社内業務を他の誰よりも理解できるようになります。」

OCIは、低コストでセキュアな高速AIインフラストラクチャを提供することで、お客様がCohereのモデルを企業のユースケースに特化したマネージド・サービスとして利用できるようにします。「OCI Generative AI」サービスを利用するお客様は、オラクル独自のAI Superclusterアーキテクチャ上の専用インフラストラクチャでワークロードを実行できます。これにより、お客様は、自社のデータでモデルを微調整する場合でも、カスタムモデルを導入する場合でも、コストやスループットに関する特定の要件を制御できるようになります。

新しい「OCI Generative AI」サービスには、以下のモデルが含まれます。

  • Command(コマンド): このモデルはユーザーのプロンプトを受け取り、テキストを生成します。2種類のサイズがあり、テキスト生成、テキスト要約、RAG、チャットなど、ビジネスのユースケースに合わせて高度にカスタマイズ可能です。

  • Summarize(要約): このモデルはテキストの抽象的な要約を行います。ユーザーは、独自のユースケースをサポートするために、さまざまなパラメータで結果を構成することができます。例えば、法務チーム向けの複雑な文書の要約、カスタマーサービス担当者向けのテクニカルサポート文書の要約、多忙な従業員向けの長いEメールチェーンの要約などです。

  • Embed(埋め込み): このテキスト表現モデルは、テキストをモデルが理解できる数値ベクトルに変換します。セマンティック検索、テキスト分類、RAG用検索エンジン、レガシー検索の改善など、さまざまなユースケースに対応する業界トップクラスの英語および多言語モデル(100以上の言語)を提供します。 


Cohere社のプレジデント 兼 最高執行責任者(COO)であるマーティン・コン(Martin Kon)氏は次のように述べています。「オラクルとCohereは、エンタープライズAIの提供において、高いデータ・セキュリティ、モデルのカスタマイズ性、低レイテンシ、および企業がAI技術を迅速かつ有意義に、コスト効率よく、責任を持って導入できるようにすることに注力しています。当社は、企業がデータ・セキュリティとプライバシーを最優先したアプローチでAIを活用してビジネスを拡大できるよう、オラクルと緊密に協力しています。」

Altairの最高技術責任者であるSam Mahalingam氏は次のように述べています。「オラクルはAltairにとって貴重なパートナーです。Altairでは、計算科学と人工知能にフォーカスしており、大規模言語モデルを当社のソリューションに統合することで、大きな変革が期待できると考えています。当社は、ジェネレーティブAIが私たちの仕事のやり方を変えると信じています。例えば、顧客が望む結果を自然言語形式で説明すると、LLMが自動的にソリューションを生成するなどです。また、データ分析では、顧客は機械学習のためにコードを書く必要がなくなり、単に予測を問い合わせるだけでよくなります。エンジニアリングでは、顧客が製品の特性を説明すれば、モデルが設計を行えるようになります。このように、その用途は無限大なのです。」

「OCI Generative AI」サービスの発表に加え、「Oracle AI」では、複数の限定提供プログラムにより、以下のような既存サービスの機能強化を続けています。

  • Oracle Digital Assistant: ジェネレーティブAI機能を追加し、LLMやその他のジェネレーティブ機能をデジタル・アシスタントに統合できるようにしました。また、開発者はジェネレーティブAIを使用して、デジタル・アシスタントをより迅速かつ効率的に構築できます。

  • OCI Language Healthcare NLP: 自然言語処理により、ヘルスケアに関するインサイトを提供します。「OCI Language」サービスのこの新機能は、医療分野の言語処理を支援するものです。新しいモデルは、臨床試験ノート、患者の経過記録、電子健康記録などにおける医療用語、関係、エンティティの認識を支援します。

  • OCI Language Document Translation Experience: Word、PPT、HTML、JSON、Excelなど、さまざまな形式をサポートする新しいドキュメント翻訳機能を追加し、コンテンツを破損することなく、さまざまなファイル形式で翻訳できるようになりました。

  • OCI Vision: 顔検出機能を追加し、画像内の顔や顔の特徴を認識できるようになりました。これにより、「OCI Vision」のユースケースが拡大しました。

  • OCI Speech: ダイアライゼーションを追加し、音声の書き起こし部分にスピーカーの情報を埋め込むことができるようになりました。ダイアライゼーションが追加されたことで、「OCI Speech」は、音声による対話から意味のある情報を整理、分析、抽出するための貴重なツールとなりました。

  • OCI Data Science: データサイエンスチームが開発した機能を管理するための中央リポジトリ、Feature Storeを追加しました。Feature Store は、機能を綿密に文書化し、共有し、保存し、効率的な方法で提供するための一貫したフレームワークを提供します。


Wikibonのシニア・アナリストであるMarc Staimer氏は次のように述べています。「『OCI Generative AI』サービスは、市場が求めていたエンタープライズ・クラスのセキュリティ、柔軟性、ユーザーチューニングを実現した初のジェネレーティブAIクラウドサービスです。ユーザーの専有データに対する厳重なセキュリティとガバナンスを提供するとともに、モデルの使用と可視性を対象の顧客のみに制限できます。それと同じくらい重要なのは、顧客がモデルの微調整やカスタムモデルの導入を行う際に、特定のコスト要件やスループット要件に合わせて専用の『OCI Supercluster』 AIインフラストラクチャを制御できることです。『OCI Generative AI』サービスは、エンタープライズ機能とコストパフォーマンスを兼ね備えています。」

参考リンク


オラクルについて
オラクルは、広範かつ統合されたアプリケーション群に加え、セキュリティを備えた自律型のインフラストラクチャをOracle Cloudとして提供しています。オラクル(NYSE:ORCL)に関するより詳細な情報については、https://www.oracle.com/ をご覧ください。

Oracle CloudWorldについて
「Oracle CloudWorld」は、世界中のお客様とパートナー企業を対象に開催するオラクル最大のイベントです。ビジネス上の最大の課題に取り組むために必要なインサイトの探究、スキルや知識の習得、人脈の構築、クラウド・インフラストラクチャ、データベース、アプリケーションやJavaを含む開発者向けテクノロジを構築し活用する人々からその詳細を学ぶ機会として、是非イベントにご参加ください。登録方法、基調講演の視聴方法、セッション詳細、ニュースなどの情報は、https://www.oracle.com/cloudworld/ または https://www.oracle.com/news/ をご参照ください。

Cohereについて
Cohereは、エンタープライズ向けAIプラットフォームのリーディング・カンパニーです。その世界トップクラスのAIは、ビジネスのニーズに独自に対応し、これまでにない使いやすさ、アクセシビリティ、そしてデータ・プライバシーを実現します。Cohereのプラットフォームは、クラウドに依存せず、APIを通じてマネージド・サービスとしてアクセスでき、仮想プライベート・クラウド(VPC)上やオンサイトでも導入可能で、企業のデータがある場所に合わせて、最高レベルの柔軟性とコントロールを提供します。Google Brainの卒業生であり、Transformerの代表的な研究論文の共著者によって設立されたCohereは、これまで以上に直感的な情報の生成、検索、要約の方法を引き出すAIによって、企業やその製品を変革することを使命としています。DTCP、Index Ventures、Inovia Capital、Mirae Asset、NVIDIA、オラクル、Radical Ventures、Salesforce Ventures、Section 32、Tiger Globalなどのグローバルな機関投資家や戦略投資家のほか、Geoffrey Hinton氏、Jeff Dean氏、Fei-Fei Li氏、Pieter Abbeel氏、Raquel Urtasun氏などのAI分野の著名人が同社を支援しています。

将来の製品に関する免責条項
上記の事項は、弊社の一般的な製品の方向性に関する概要を説明するものです。情報提供を唯一の目的とするものであり、いかなる契約にも組み込むことはできません。上記の事項は、マテリアルやコード、機能を提供することをコミットメント(確約)するものではないため、購買決定を行う際の判断材料にしないで下さい。オラクル製品に関して記載されている機能の開発、リリース、時期および価格については、弊社の裁量により変更される可能性があります。

将来の見通しに関する記述
オラクルの将来の計画、見通し、信念、意図に関する本記事内の記述は「将来に関する記述」であり、重大なリスクや不確実性が生じる可能性があります。こうした記述はオラクルの現在の見通しと実際の結果に影響を及ぼす可能性があり、実際の結果が大きく異なる可能性があります。これらの記述およびオラクルのビジネスに影響を及ぼすその他のリスクに関しては、Form 10-K での オラクルの最新のレポートならびに Form 10-Q の「Risk Factors」など、米証券取引委員会 (SEC) に提出されているオラクルの報告書に記載されます。これらの報告書は、SECのウェブサイトまたはオラクルのウェブサイト http://www.oracle.com/investor からご覧いただくことができます。本記事内の情報はすべて、2023年9月19日時点で最新であり、オラクルは新しい情報や将来の出来事を踏まえて記述を更新する義務を負いません。

商標
Oracle、Java、MySQL及びNetSuiteは、Oracle Corporation、その子会社及び関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。NetSuiteは、クラウド・コンピューティングの新時代を切り開いたクラウド・カンパニーです。文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。本文書は情報提供を唯一の目的とするものであり、いかなる契約にも組み込むことはできません。


会社概要

日本オラクル株式会社

24フォロワー

RSS
URL
https://www.oracle.com/jp/index.html
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区北青山2-5-8 オラクル青山センター
電話番号
03-6834-6666
代表者名
三澤 智光
上場
東証スタンダード
資本金
250億3300万円
設立
1985年10月