Craif、シリーズCで累計32億円の資金調達を実施
〜米国投資家からも出資を受け、米国のR&Dを本格化〜
尿がん検査『マイシグナル』を提供するCraif株式会社(所在地:東京都文京区、CEO:小野瀨 隆一、以下Craif)は、シリーズCラウンドの2ndクローズが完了し、シリーズ全体での累計調達額が32億円(*1)に達したことをお知らせいたします。
今回のラウンドではX&KSKをリード投資家として、日本のスタートアップに初の投資となる米国の投資家である Unreasonable Syndicateや、迅速診断キットの最⼤⼿企業の一つである株式会社タウンズ、大和ハウスベンチャーズ株式会社、あおぞら企業投資株式会社(あおぞら銀行100%出資)も含む国内外6社と個人投資家を引受先とした第三者割当増資および、融資を実施いただきます。これにより、当社の累計調達額は約82億円(*2)となり、Craifは米国事業の本格展開を加速させ、さらなる成長と革新に向けて大きな一歩を踏み出します。

*1.出資、融資の合計
*2.出資、融資、助成金の合計
■ Craifの事業進捗について
Craifは、2018年に名古屋大学発のベンチャー企業として創業し、「人々が天寿を全うする社会の実現」というビジョンのもと、疾患の早期発見と治療の最適化に取り組んでいます。2024年のノーベル生理学・医学賞の受賞テーマとなった「マイクロRNA」の実用化にいち早く着手し、尿中マイクロRNAをAIで解析する技術を開発。これにより、すい臓がんや肺がんといった難治性がんのリスクの超早期発見を可能にする「マイシグナル・スキャン」を提供しています。
2021年10月のシリーズB資金調達時には「マイシグナル・スキャン」は開発段階でしたが、2022年2月のサービス開始後、全国1,000超の医療機関、500店舗超のドラッグストア・薬局に導入され、さらに企業の福利厚生プログラムやECチャネルを通じて急速にサービスを拡大しています。研究開発も含め、これまでに蓄積した検体データは4.2万件を超え、その研究成果を約60件の学術論文や学会報告として公表してきました。直近では、権威ある医学誌Lancet系列の「eClinicalMedicine」において、すい臓がんの早期かつ高精度な検出に関する成果を報告しています。また、管轄自治体の許可を取得して運営している衛生検査所は、その面積を従来の2倍に拡張し、解析能力も従来比で15倍以上に増強しました。さらに2024年4月には、すい臓がん診断を目的とする医療機器プログラムの薬事承認取得を目指した臨床試験を開始いたしました。
米国では、カリフォルニア州アーバインに研究開発ラボを設立し、サンディエゴにビジネスオフィスの開設も予定しています。すでに米国15州・30医療機関と連携してすい臓がん検体の収集を開始しており、FDA承認・保険償還を視野に入れた現地での研究開発を本格化させています。

■ 資金調達の目的
今回の調達資金は、尿がん検査「マイシグナル」のさらなる研究開発や、医療機器プログラムの臨床開発、その他の疾患の検出技術開発に活用していきます。また、米国でのFDA承認取得と保険償還を見据え、現地でのR&D体制を強化することで、海外展開を加速してまいります。
■ 資金調達の概要
<シリーズC2ndクローズ調達額>
20億円(シリーズC累計調達額:32億円/累計調達額:82億円)
・第三者割当増資:17億円
・融資:3億円
<新規株式引受先>(五十音順)
・あおぞら企業投資株式会社
・Unreasonable Group
・株式会社MR
・大和ハウスベンチャーズ株式会社
・株式会社タウンズ
※他、個人投資家
<新規借入先>
・あおぞら企業投資株式会社
<シリーズC既存投資家>
・X&KSK
・豊田合成株式会社
・トヨタ紡織株式会社
■ 新規投資家からのコメント
・あおぞら企業投資株式会社 代表取締役 久保 彰史氏

「この度はCraif社への投融資の機会を得られましたこと、大変光栄に思いますと共に、心より感謝申し上げます。尿中マイクロRNAを活用し、がんの早期発見を可能にするCraif社独自の技術に大きな社会的意義と成長性を感じております。そして、ビジョンであります「人々が天寿を全うする社会の実現」が、一日でも早く、また、より多くの人に届くことを目指し、あおぞら企業投資・あおぞら銀行グループとしても、成長ステージに応じた金融支援を通じて中長期的にサポートを行ってまいります。」
・Unreasonable Group Founder and CEO Daniel Epstein

「Craif is on the cutting edge of the future of preventative medicine. Our syndicate and community at Unreasonable feel privileged to be able to invest in such a compelling solution and team. The contribution Craif has already made through non-invasive, accurate, affordable, and effective stage 1 cancer screening is truly incredible. We are grateful to have gotten the opportunity to invest in a solution that we feel future generations will remember as having helped define progress in our time. 」
「Craifは予防医療の未来を切り拓く最先端を走っています。Unreasonableのシンジケートおよびコミュニティとして、これほど魅力的なソリューションとチームに投資できることを光栄に思っています。非侵襲的・高精度・手頃にステージ1から検出できるがん検査という、Craifがすでに実現している貢献は本当に素晴らしいものです。私たちは、将来の世代が“この時代の進歩を象徴する取り組み”としてCraifを記憶してくれるだろうと感じており、そのようなソリューションに投資する機会を得られたことに感謝しています。」
・大和ハウスベンチャーズ株式会社 代表取締役社長 鈴木 哲雄氏

「大和ハウスグループは、「生きる歓びを分かち合える世界の実現に向けて、再生と循環の社会インフラと生活文化を創造する」という“将来の夢”(パーパス)を策定し、社会にインパクトのある明日の社会に不可欠の(アスフカケツノ)事業に投資しています。この度、尿を利用したあらゆる疾患の早期発見と治療最適化を目指すCraifへの出資を通じて、同社と共に人々の健康維持に向けた生活文化を創っていきたいと考えております。がんリスク検査が社会に浸透し、がんの早期発見によってがん罹患者の生存率が大きく高まる未来を期待しています。」
・株式会社タウンズ 代表取締役社長 野中 雅貴氏

「Craif様との資本業務提携の締結を大変嬉しく思っております。感染症領域の診断薬に強みを持つ当社が、今後の成長戦略として掲げる慢性疾患領域、特にがんや、認知症をはじめとした神経変性疾患領域に進出するにおいてCraif様は力強いパートナーであり、本提携に寄せる期待は大きいと考えております。Craif様の有するマイクロRNAに関する豊富な知見と、タウンズが長年培ってきた営業基盤や検査技術を融合させ、人々に「安心な毎日」を届けてまいります。」
■ Craif株式会社 代表取締役CEO小野瀨 隆一からのコメント

「私たちは 『人々が天寿を全うする社会の実現』を目指し、がんの早期発見という人類共通の課題に真正面から挑んでいます。今回の資金調達を通じて、私たちの検査を日本全国へ届ける体制を一層強化し、日本のがん医療を大きく前進させるとともに、がん対策の新しい社会モデルの確立を目指します。そして、そこで培った最高水準の技術と実装モデルを“Made in Japan”として世界に展開し、サイエンスと情熱を武器に、未来の医療を切り拓いていきます。」
■ 採用情報に関して
今回の資金調達により、CraifはマイクロRNAとAIを活用したがんの超早期発見技術の研究開発をさらに加速し、日本国内に加え米国を含むグローバル市場での事業展開を本格化します。また、将来的なIPOを視野に入れたコーポレート体制の強化にも取り組んでいます。
科学の力で社会課題に挑み、優れた技術を社会に実装していくこの挑戦を次のステージへ前進させるために、Craifでは領域を問わず多様な専門性やバックグラウンドを持つ新たな仲間を募集しています。
募集中のポジションについては、以下の採用サイトをご確認ください。
▶︎Craif ウェブサイト採用ページ: https://craif.com/career/
▶︎Craifカルチャーデック: https://speakerdeck.com/craif202401/craif-inc-dot-culture-deck
また、今回の資金調達を機に、Craifの挑戦やカルチャーをより深く知っていただくための特設サイトを公開いたしました。ぜひご覧いただき、興味をお持ちいただけましたら、イベントへのご参加もご検討ください。
▶︎資金調達・採用特設サイト: https://misignal.jp/craif/recruiting
■ Craif Talk Lounge開催

Craifの組織風土や現場の雰囲気を実際に体感していただく機会として、湯島本社にてミートアップイベントを開催いたします。イベント冒頭に、代表の小野瀨が「今回の資金調達とCraifの今後の挑戦」について、国内外での事業展開や研究開発の最前線を交えながらご紹介します。
その後はCraifのメンバーと近い距離で交流いただきます。Craifの組織風土や現場のリアルな雰囲気を体感いただける貴重な機会です。少しでもご興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にご参加ください。
【開催概要】
・開催場所:Craif本社(東京都文京区湯島2-25-7 ITP本郷オフィス5F)
・開催日程:2025年5月14日(水)19:00~21:30(途中入退場可能)
※冒頭にオープニングセッションをご用意しております。
▶︎申し込みフォームはこちら:https://misignal.jp/craif/contact
※日程のご都合がつかない方、もしくは「まずはポジションを問わず、Craifのことをもう少し知りたい」という方は、ぜひこちらからお気軽にカジュアル面談をご予約ください。
https://craif.com/career/wanted_detail/?n=0
■ Unreasonable Groupについて
Unreasonable Groupは、米国コロラド州を拠点とする国際的な企業で、成長段階にある起業家を支援するフェローシップ・プログラムを運営し、投資家に対して独占的な投資案件を提供するとともに、世界的な課題の解決を通じた収益機会を見出すために各種機関と提携しています。その投資部門であるUnreasonable Syndicateは、これまでに世界中で20社のスタートアップに出資しており、私たちの時代における最も大きな課題に対して、大胆かつスケーラブルなソリューションで取り組む企業に限定して投資を行っています。
■ 「マイシグナルシリーズ」について
「マイシグナルシリーズ」は、予防と早期発見につなげる、がんリスク検査です。このシリーズはマイクロRNA×AIでがんリスクを高精度に評価する検査「マイシグナル・スキャン」、より手軽にがんリスクを評価する検査「マイシグナル・ライト」、がんに特化した遺伝子検査「マイシグナル・ナビ」、DNAダメージをモニタリング・予防につなげる検査「マイシグナル・チェック」で構成されています。どの検査も尿やだ液を採取するだけで、体に負担なく検査することが可能です。4つの検査を通じて、自らの体質的なリスクを知り、日々のDNAのダメージをモニタリングすることで発症予防をサポート。それでも防ぎきれないがんを早期発見することを一気通貫でサポートし、がんの予防と早期発見を促進することを目指した包括的ながん対策です。
詳細はWebサイトをご覧ください。
マイシグナルシリーズは医療機器ではありません。解析した情報を統計的に計算することによりリスクを判定するものであり、医療行為としてがんに罹患しているかどうかの「診断」に変わるものではなく、リスクが低いと判定された場合でもがんが無いまたは将来がんにかからないとは限りません。
■ Craifについて
Craifは、2018年創業の名古屋大学発ベンチャー企業です。尿などの簡単に採取できる体液中から、マイクロRNAをはじめとする病気に関連した生体物質を高い精度で検出する基盤技術「NANO IP®︎(NANO Intelligence Platform)」を有しています。CraifはNANO IP®︎を用いてがんの早期発見や一人ひとりに合わせた医療を実現するための検査の開発に取り組んでいます。さらに、すい臓がんが当たり前に早期発見できる世の中を目指し、「すい臓がん啓発プロジェクト powered by マイシグナル」を発足し、がんの啓発活動を推進しています。
【会社概要】
社名:Craif株式会社(読み:クライフ、英語表記:Craif Inc.)
代表者:代表取締役 小野瀨 隆一
設立:2018年5月
資本金:1億円(2024年3月1日現在)
事業:がん領域を中心とした疾患の早期発見や個別化医療の実現に向けた次世代検査の研究・開発、尿がん検査「マイシグナルシリーズ」の提供
本社:東京都文京区湯島2-25-7 ITP本郷オフィス5F
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