ゼンリンのデータ整備技術を活用し物流施設内の自動運転に対応した高精度地図データを提供
~三菱地所、T2が実施する国内初の実証実験にて採用~
株式会社ゼンリン(本社:福岡県北九州市、代表取締役社長:竹川道郎、以下ゼンリン)は、三菱地所株式会社(以下、三菱地所)および株式会社T2(以下、T2)が実施中の、国内初となる「自動運転トラックによる物流施設内の走行実現」を目指す実証実験に向けて、ゼンリンが持つ技術を活用し、物流施設内の自動運転に対応した高精度地図データを整備・提供しました。
【参考:三菱地所、T2による連名リリース: https://www.mec.co.jp/news/detail/2025/08/21_mec250821_t2mec】
■安全かつ丁寧な自動運転を支援する、高精度地図データを提供
今回の実証実験では施設内におけるトラックの自動運転実現に向け、施設内を構成する通路幅や障害物等のあらゆる情報を高精度で収集し、地図データとして整備しました。トラックに搭載された「LiDAR(Light Detection And Ranging、レーザー光の反射により対象物までの距離や形状などを計測するセンサー)」と、ゼンリンが提供する高精度地図データを照合することで、施設内での安全かつ丁寧な自動運転を支援します。

(左) 本実証実験の実施施設である物流倉庫「東京流通センター A棟」の施設内画像
(右) 計測車両を走行させ収集した、施設内の高精度地図用点群データ
■高精度地図データ提供の背景
ゼンリンは2000年代から、現実世界の道路情報や街並みなどを再現できる高精度な地図データ制作に関する取り組みを推進してきました。全国の高速道路や主要自動車道などにおいて計測機材を搭載した高精度計測車両を走行させ、デジタルツインの実現にも資する詳細なデータ基盤を構築・提供しています。
これらのノウハウを活用することで、車両計測による施設内の高精度な情報取得も可能であることから、三菱地所、T2と連携し、今回の地図データ提供へと至りました。

計測車両にて周囲の環境を点群データとして取得の上、高精度地図データとして整備
現実世界を再現するデジタルツイン構築の基盤としての活用を目指す
■今後の展望
今後もゼンリンは、高度なモビリティ社会の実現に向けて、またスマートシティ分野における防災、交通、都市計画などの地域課題解決に貢献する新たなトータルソリューションの開発も検討してまいります。さらに現実世界を再現するデジタルツインを実現する高精度地図データ基盤の開発を推進し、持続可能な社会づくりに貢献してまいります。
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