東京都立病院機構と国産SAF製造に向けた廃食用油の供給に協力する基本合意書を締結

日揮HD

このたび、地方独立行政法人東京都立病院機構(理事長:安藤 立美、以下「都立病院機構」)および日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長CEO:佐藤 雅之、以下「日揮HD」)、株式会社レボインターナショナル(代表取締役CEO:越川 哲也、以下「レボインターナショナル」)、合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY(代表者:秋鹿 正敬、以下「SAFFAIRE SKY ENERGY」)の4者は、使用済み食用油(以下「廃食用油」)を国産の持続可能な航空燃料SAF(Sustanable Aviation Fuel:以下「SAF」)等へ再利用する取り組みにおいて、 相互に協力することを目的とした基本合意書を3月25日付で締結し、同日に調印式を執り行いました。 基本合意書に基づき、都立病院機構から各都立病院に呼びかけを行い、都立病院で使用した廃食用油を順次提供してまいります。

また、都立病院機構は、SAFで飛行機が飛ぶ世界を実現するプロジェクト「Fry to Fly Project」に参画し、各病院で取り組み周知のための活動を行うなど、本プロジェクトに協力していきます。

左からSAFFAIRE SKY ENERGY西村勇毅最高執行責任者、レボインターナショナル 佐藤干城取締役、東京都立病院機構 安藤立美理事長、日揮HD 秋鹿正敬専務執行役員

【基本合意書に基づく具体的な取り組み】

都立病院機構は、令和4年に東京都が設置する地方独立行政法人として設立されました。14の都立病院を一つのメディカルグループとして運営することで、行政的医療を中心に都民に求められる医療を安定的かつ継続的に提供しています。今回の取り組みは、廃食用油という身近なものから持続可能な社会の実現に貢献できるというもので、全都立病院が協力することで、患者をはじめ様々な方に廃食用油の再利用について知っていただく機会となり、この取組の輪が広がる一助となることを期待しています。

基本合意書に基づき、都立病院機構は各都立病院に呼びかけ、廃食用油の提供を行ってまいります。

日揮HDがSAF製造事業に関するサプライチェーンを構築し、レボインターナショナルが廃食用油を回収・管理し、合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYがSAFを製造します。

 

【SAF(Sustainable Aviation Fuel)とは】

 SAFとは、廃食用油や植物・動物油脂、木質バイオマスなど、化石燃料以外を原料とする「持続可能な航空燃料」のことで、従来の原油からつくる燃料と比べてCO2の排出量を大幅に削減することができます。原料が100%廃食用油の場合、原料収集からSAFの製造・航空機での燃焼までの全体で、従来の航空燃料と比較してCO2排出量を約80%削減することができます。

 

【東京都の廃食用油回収促進に係る事業】

 日揮HDとレボインターナショナルは、コスモ石油株式会社と共同で、東京都が推進する「廃食用油回収促進に係る事業提案」に採択※され、2023年8月に東京都と協定を締結しました。この協定は、持続可能な航空燃料(SAF)の原料となる廃食用油回収の拡大を図り、SAF製造へつなげる新たなサプライチェーン構築の推進を目的としています。本事業では、東京都と共に、2023年8月から2026年3月にかけて「家庭系廃食用油の回収」、「SAF製造・利用に関する教育活動」、「SAFイベント・キャンペーンの実施」、「回収した廃食用油のSAF利用可否に関する検討」という4つの取組みを推進しています。

 ※東京都ホームページ

   https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/resource/recycle/wastecookingoil

【国内初のSAF大規模生産事業の概要】

日揮HDとレボインターナショナルは、コスモ石油株式会社と共同で、国内における廃食用油の収集からSAFの製造・輸送・供給に至るまでのサプライチェーン構築に向けて事業化検討を進め、2022年に新会社SAFFAIRE SKY ENERGYを設立し、国内で発生する廃食用油のみを原料とした年間約3万キロリットルのSAFの供給を目指しています。2024年12月にコスモ石油堺製油所(大阪府堺市)内においてSAF製造装置の建設が完了し、2025年4月頃からの供給開始を見込んでいます。供給するSAF は、国際的な持続可能性認証である ISCC CORSIA 認証を取得しています。なお、本事業はNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)より採択※を受けた助成事業です。

※NEDOホームページ:https://www.nedo.go.jp/koubo/FF3_100312.html

完工したSAF製造装置(コスモ石油堺製油所構内)
SAFの原料となる廃食用油受け入れ施設(コスモ石油堺製油所構内)

【Fry to Fly Project について】

 「Fry to Fly Project」は、家庭や店舗などで発生する廃食用油という国内資源を原料とするSAFで航空機が飛ぶ世界を実現するプロジェクトです。日揮HDが事務局を務め、設立主旨に賛同する211の企業・自治体・団体が参加しています(2025年3月24日時点)。

※Fry to Fly Project特設サイト:https://www.jgc.com/jp/esg-hsse/initiative/fry-to-fly/

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会社概要

URL
https://www.jgc.com/
業種
建設業
本社所在地
神奈川県横浜市西区みなとみらい2-3-1 クイーンズタワーA
電話番号
045-682-1111
代表者名
佐藤 雅之
上場
東証1部
資本金
236億1173万円
設立
1928年10月