国際NGOワールド・ビジョン、声明を発表。中東地域の危機により、最も基本的な権利の侵害に直面し、恐ろしい代償を支払っている数百万人の子どもたちのために、緊急かつ断固とした行動を要請
地域全体で前例のない壊滅的な暴力が3週間続き、推定4,000人の子どもたちを含む1万1,000人以上が殺され、数え切れないほどの子どもたちが痛みと苦しみの中で生きています。150万人近くが家を追われています。
ワールド・ビジョンで中東危機対応の責任者を務めるアスンタ・チャールズは次のように述べます。
「私たちは、パレスチナ自治区、イスラエル、近隣諸国を巻き込んだ現在進行中の危機の中で、子どもたちが直面しているすさまじい規模の死、破壊、困難にショックを受け、悲しんでいます。殺戮と紛争の中で、子どもたちが軽んじられ、忘れられていることは明らかです」
「紛争とすべての人道的危機は、子どもたちに不相応な影響を与えており、現在の危機はその恐ろしい例です。子どもの権利に対する大規模な重大な人権侵害が起きており、今も起き続けています。このような事態を、子どもたちが想像することはおろか、見たり、経験したりすることが決してあってはならないのです。この危機でこれまでに何千人もの子どもたちが殺害され、さらに多くの子どもたちが負傷しています。親を失い、家族全員を失った子どもたちもいます。食べ物や水さえ、全くあるいはほとんど手に入れることができない子どもたちがいます。子どもたちのせいではなく、おとなが決めたことの結果として。この危機の間に経験していることで精神的な苦痛に直面し、回復することができないかもしれない子どもたちがいます。何十万もの家族が家を離れる決断を迫られています。子どもたちが家族から引き離されています」
「子ども時代には、愛と遊びと喜びがあるべきです。パレスチナ自治区、イスラエル、そしてこの地域の何百万人もの子どもたちにとって、今は恐怖しかありません。ロケット弾、ミサイル、銃弾で殺される恐怖、学校や家庭で攻撃される恐怖、食料や水がなくなる恐怖です」
「私たちは、すべての子どもの最も基本的な権利を保障する責任を、世界が見失っているのではないかと危惧しています。子どもの生きる権利、安全である権利、食料や水を受け取る権利に国境はなく、これらの権利にはいかなる子どもにも例外なく保障されなければいけません。子どもを守らないことは、許されるべきではありません。2023年になってもなお、なぜ私たちは、子どもたちが心を痛めるような暴力や紛争を経験しないような世界を実現できていないのでしょうか。今日もなお、中東の危機の影響を受けた地域では、子どもたちがおとなの集団的失敗のために最も恐ろしい代償を払っています」
「自分の子どもが今日も明日も戦場で生死をさまようことなど、誰も望んでいません。私たちは、子どもたちが紛争地域で生きることを強いられないようにするための迅速な行動と、二度と紛争地域で子どもが死なないようにするために必要な措置を講じることを求めています」
ワールド・ビジョンは現在、ヨルダン川西岸地区において、家族の緊急のニーズに対応し、安全に安心して過ごせる居場所を作り、心理社会的サービスを提供することで、弱い立場にある子どもたちを支援しています。また、避難民が支援を必要とする他の地域でも対応しており、今度も危機を乗り越えて支援を続けていきます。ワールド・ビジョンは2016年以降、現在も、ガザ地区では活動をしていません。
以上
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<ワールド・ビジョンとは>
キリスト教精神に基づき、貧困、紛争、災害等により困難な状況で生きる子どもたちのために活動する国際NGO。国連経済社会理事会に公認・登録され、約100カ国で活動しています。詳しくはこちら: https://www.worldvision.jp
<パレスチナ自治区におけるワールド・ビジョンの活動>
ワールド・ビジョンは1975年にエルサレム、ヨルダン川西岸地区、ガザ地区で活動を開始しました。それ以来、ヨルダン川西岸地区で活動する組織の中で最も広範なコミュニティに根差した支援活動を発展させ、80人の専任スタッフを擁しています。2023年には、ヨルダン川西岸地区の約150カ村に住む、およそ9万5,000人の子どもたちを含む13万6,000人以上の人々とともに活動を進めました。ワールド・ビジョンはまた、レバノン、ヨルダン、シリアを含む地域の多くの国で活動しています。ワールド・ビジョンはガザ地区では、2016年以降、現在も、活動していません。
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