【経理の仕事できついことランキング】男女367人アンケート調査
経理の仕事できついことに関する意識調査
株式会社ビズヒッツ(本社:三重県鈴鹿市、代表取締役:伊藤 陽介)は、経理の仕事をしたことがある367人を対象に「経理の仕事できついことに関する意識調査」を実施し、そのデータをランキング化しました。
経理はどんな会社にも必要とされ、汎用性の高い仕事です。「手に職がつく」というイメージもあり、文系出身者が就職を目指す場合におすすめされることも。
一方で「きつい」「しんどい」という声を聞くこともあります。
そこで今回、株式会社ビズヒッツ( https://bizhits.co.jp/ )が運営するBiz Hitsオンラインアシスタント( https://bizhits-assistant.com/ )は、経理の仕事をしたことがある367人に「経理の仕事できついこと」についてアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめました。
調査結果に対して、公認会計士で税理士の太田昌明氏よりご考察いただいております。
※データの引用・転載時のお願い
本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、引用元として「Biz Hitsオンラインアシスタント」の公式サイトURL( https://bizhits-assistant.com/ )へのリンク設置をお願い致します。
【調査概要】
調査対象:経理の仕事をしたことがある人
調査期間:2025年9月2日~16日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:367人(女性248人/男性119人)
回答者の年代:20代 16.3%/30代 32.5%/40代 27.2%/50代以上 24.0%
【調査結果サマリー】
・経理の仕事できついと感じることは「間違いが許されない」
・経理の仕事がとくにきついと感じる時期は「決算期」
・経理の仕事のきつさをやわらげる工夫は「タスクを前倒しでこなす」
経理の仕事できついと感じることは「間違いが許されない」

経理の仕事をしたことがある367人に「経理の仕事できついと感じること」を聞いたところ、1位は「間違いが許されない(26.7%)」、2位「締め切りに追われる(20.7%)」、3位「細かい作業が多い(16.9%)」でした。
正確で細かい作業を求められる精神的な負担の大きさが目立ちます。また、仕事量や忙しさが経理職のきつさになっていることもわかりました。
<1位 間違いが許されない>
・失敗が許されずできて当たり前という減点方式で、通常はインセンティブがないこと(40代 男性)
・お金を扱う仕事なので、計算ミスは許されない。1円でも合わないと合うまで何度も見直しをするので精神的にきつい(40代 女性)
お金を扱う以上、「1円の誤差も許されない」という厳しさがあります。小さな計算ミスが重大なトラブルにつながる可能性があり、数字の正確性が会社の信用や取引に直結するためです。
「数字は合っていて当たり前」「正確にできて当たり前」という雰囲気があり、プレッシャーになっているケースもありました。
<2位 締め切りに追われる>
・締め切りがとにかく多く厳しいので、確実に金額を合わせていかないと、合わなかったときの焦りなどが精神的にも苦痛となる(20代 女性)
・どれだけ過密スケジュールだったとしても、締め日までに数字を確定させる必要がある(30代 女性)
・定型業務では支払いなどの締め日が決まっており、他部署から回ってくる請求書などが遅いと、こちらが締め切りまでに処理できる時間が少なくなり、間に合わせるのに苦労する(30代 男性)
経理業務は月次や年次のスケジュールが厳密に決まっています。例えば税務申告や他社への支払いなどは期日が決まっていて、どんなに忙しくても「締め切りは絶対」という考え方があります。申告や支払いが遅れると会社全体の信用に関わるため、プレッシャーになっていました。
経理担当者は締め切り厳守で動いているのに、他部署から書類が出てこないなど、「自分ではコントロールできない要因でスケジュールが圧迫される苦しさ」も読み取れました。
<3位 細かい作業が多い>
・細かいミスが多く起こる(20代 男性)
・細かい数字を扱うため、常に集中力を維持する必要がある(40代 女性)
経理の仕事は、「伝票入力」「仕訳」「領収書の照合」など、細かな作業の積み重ねです。各作業は単純かつ繰り返しに見えても、数字の入力ミスひとつが後のトラブルにつながるため、常に集中力を保つ必要があります。
注意深さと根気が求められるので、細かい作業の繰り返しにストレスになっているという人も多くなりました。
<4位 コミュニケーションを求められる>
・他の業務で忙しそうな人に、経費精算の催促をすることが心苦しくて辛いです(30代 女性)
・他部署への「協力要請」「通達」「説明」が頻繁なこと(50代以上 女性)
経理というと一人で黙々と作業するイメージもありますが、実際には、他部署の同僚や税理士など多くの人と関わります。そのため各部署に経費精算を督促したり、ミスを指摘したりといったやりとりに気を遣い、ストレスを感じる人も。
ミスや書類不足を指摘することも多いため、「細かい人だと思われている」など、自身のイメージ低下に悩んでいる人もいます。
<5位 確認作業が多い>
・社内外のミスの間に挟まれたりするため、確認作業などが多い(20代 男性)
・何回も確認する作業がある(30代 男性)
・いい加減な経費精算の確認作業(40代 女性)
確認作業は地味で終わりが見えにくく、集中力を切らさずに続けるのが難しい業務です。ただ経理では、社内外から届く伝票や請求書など、さまざまな情報の正確性を確認する必要があります。
さらに入力ミスや不備があれば、原因を突き止めるために何度も確認を繰り返すことになり、ストレスになります。
<6位 業務が特定時期に固まる>
・決算時期など繁忙期に業務が集中するため、残業が多く疲労感もあります(20代 女性)
・月末月初に業務がまとまってくる(30代 男性)
・月末や決算時期の仕事が多くて大変。月末に休みを取れない(50代以上 女性)
経理の仕事には、決算や月末月初などの繁忙期があります。
締め日などの関係で、自分で業務を平準化するのが難しく、特定の時期に業務が集中しやすいため、きついと感じる人が多くなりました。とくに決算期は通常業務に加えて特別な処理が重なるため、残業が増えたり、時間にも心にも余裕がなくなったりします。
繁忙期に休みにくく、プライベートとの関係でストレスを感じる人もいました。
<7位 数字が合わない>
・月末の棚卸しがすごく嫌です。数が合わないと帰れず、いつも残業になります(20代 女性)
・金庫のお金が数円合わなくて、何度も出納長や振替伝票のミスを探すこと(40代 女性)
経理では、すべての数字が正確に一致している必要があります。少しでも差が出ると、原因を探すために何度も記録や現物を確認し、場合によっては夜遅くまで残業することも。
そのため「数字が合わない」と気づいたときの絶望感やストレスは大きなものがあります。
経理の仕事がとくにきついと感じる時期は「決算期」

経理の仕事がとくにきついと感じる時期の1位は「決算期(55.9%)」で、半数以上の人から回答を得ています。2位「月末(49.0%)」と答えた人も半数近くと、多くなっています。
以下、3位「月初(18.5%)」、4位「監査対応期(9.5%)」、5位「年度末(4.6%)」の結果でした。
・決算期がとくにきつい。支店が4つあるのですべてひとつずつ確認してしていくのだが、不明金や担当者でもわからないことがあるなど、処理にとても時間がかかって大変(30代 女性)
・月末月初と四半期年次決算。締め日までに数字を確定させるためには、関係各所から請求書や入金情報などの情報を集める必要がある。受け身では集まらないため、営業各所に情報の共有をお願いし、細かく内容を確認し会計システムへ入力。肉体的にも精神的にも上記時期は疲労困憊になる(30代 女性)
・監査のときは部署全体がピリピリする感じでしんどいです(40代 女性)
・年度をまたいで支払いが発生する、未払いの取り扱いまとめ時期(40代 女性)
経理の仕事がきついと感じられる時期は、繁忙期です。つまり「決算期」「月末や月初」などですね。
月末や決算などの節目では、取引の締めや報告に向けて多くの作業が重なり、通常業務に加えて「確認」「書類作成」といった仕事が増えます。
監査対応や経営者への報告などを行う時期も、緊張が高まってきつく感じられやすいとわかりました。
経理の仕事のきつさをやわらげる工夫は「タスクを前倒しでこなす」

経理の仕事のきつさをやわらげる工夫として圧倒的に多かった回答は「タスクを前倒しでこなす(46.0%)」でした。2位は「タスク管理を行う(25.1%)」となっています。
経理の仕事のきつさをやわらげるために多くの人が意識しているのは、業務を効率的かつ計画的に進めることです。
また「同僚とコミュニケーションをとる」「気分転換をする」などは、精神的な負担の大きさを軽くする工夫だと言えます。
<1位 タスクを前倒しでこなす>
・ひとりで進められる範囲の仕事については、早めに進めておく(40代 女性)
・仮で入力できるデータは入力しておいて、「証憑待ち」などのタグをつけておく。証憑入手次第本入力するなどして、証憑が来てから作業が集中するのを予防している(50代以上 男性)
月末や決算など業務が集中するタイミングを見越し、事前にできることは前倒しで作業を進めている人が多くなりました。早めに仕事をこなしておくことで、繁忙期の負担軽減が可能です。後半の慌ただしい時期に余裕をもって対応できると、精神的な焦りからもミスも防ぎやすくなると期待できます。
完了できるタスクだけではなく、途中までできるタスクを仮処理しておく工夫も寄せられました。
<2位 タスク管理を行う>
・タスクを細分化して計画的に進めるようにしている。大きな作業にいきなり取り組むと圧倒されるので、まずは小さな部分ごとにわけて、段階的に達成感を得られるよう意識している(30代 女性)
・とにかくスケジュール管理。監査時期にもあるその他ルーティン業務を滞りなく終えられるよう、タスク管理に必死でした(40代 女性)
・1枚の用紙でタスクと期日を一覧化し、作業の段取りを考え、日々修正すること(50代以上 男性)
職場や担当職務にもよりますが、経理職では複数の業務が同時進行することも多く、タスクの見える化などの管理が欠かせません。作業を細分化して優先順位をつけることで、何から手をつけるべきかが明確になり、混乱を防げます。
また作業を小さくわけて進めることで、ルーティンワークや大きな作業でも、ステップごとに達成感を得ながら進行できる点も魅力です。
<3位 同僚とコミュニケーションをとる>
・とにかく他部署の人と日常から関係つくっておいて、忙しくなったときに無理なお願いを聞いてもらえるようにしておく(30代 男性)
・ほかの部署へ連絡をこまめにして、情報を早く集めるよう努力する(40代 女性)
・各部門のキーマンと関係を円満にしている(50代以上 男性)
経理業務を進めるうえで、他部署に協力を求める場面も多々あります。そのため他部署のメンバーと普段から良好な関係を築いておき、スムーズな職務遂行につなげている人もいました。
例えば忙しい時期にお願いや修正を依頼する際も、日常的にコミュニケーションをとっておくことで、心理的なハードルが下がります。「差し戻しが心苦しい」「細かく指摘するので、嫌われていそうで落ち込む」などといった、感情面でのトラブル回避にもつながると期待できますね。
全員と仲良くするのではなく、キーマンを見つけてコミュニケーションをとっている人もいました。
<4位 作業を自動化する>
・ExcelでVBAを組み、各支店から取り寄せたデータは自動で読み込めるようにした(30代 女性)
・Excelや会計ソフトを活用してマクロや関数を駆使し、繰り返し作業を自動化。仕訳や集計作業の時短に効果的です(40代 女性)
・Excelに関数を入れまくり、入力部分を少なくする(50代以上 男性)
経理業務の中には、繰り返し行う定型作業や単純な作業も多く存在します。そのためExcelのマクロや関数を活用して自動化することで、入力や集計などの単純作業にかかる時間を大幅に減らせます。
時間が短くなるだけではなく、手入力や目視確認による人的ミスを防げるのもメリット。関数などは初期設定に少し手間はかかりますが、一度仕組みを導入してしまえば、長期的な効率化につながります。
<5位 気分転換をする>
・お気に入りの仕事道具を使って気持ちが和らぐようにしていました。静音のキーボードに買い替えてガチャガチャ音が鳴らないようにしたり、マウスパッドをピンクにするなど気持ちが優しくなるような色のアイテムを置いていました(40代 女性)
・仕事は仕事と割り切って、職場を出たらすべて忘れ気分転換すること(50代以上 男性)
経理職として働いていて、心身の疲れを実感する人も多いです。そのため「音楽を聴く」「ドラマを見る」「会社以外では仕事のことを忘れる」など、気分転換を心がけている人もいました。
職場外での気分転換だけではなく、「お気に入りの文具や色を取り入れる」「好きな飲み物を飲む」など、職場でできる気分転換を取り入れている人もいます。気分転換を挟むことで、集中力が回復したり、作業効率を高めたりする効果が期待できます。
疲れていたりイライラしていたりするとミスは増えるので、ミスを防ぐうえでも大切な工夫です。
まとめ
経理の仕事には、正確さとスピードを同時に求められる厳しさがあり、「きつさ」になっていることがわかりました。そのため業務量が増え、仕事内容の緊張度も増す決算期などは、辛いと感じる人も多くいます。
ただ経理は会社の活動を支える大切な仕事で、繁忙期を乗り切ったときの達成感もあります。実際に「きついことはあるけど、やっぱり経理の仕事が好き」という声もありました。
そのためきつさは感じつつも、「日々の業務を効率化する」「仲間と協力する」などの工夫を駆使して、乗り切っている人も多くなりました。
▽太田昌明氏の考察
今回のアンケート結果は、経理の現場で働く方々の率直な声をよく表していると感じました。私自身、上場企業の経理部長や複数社の経理支援に携わってきましたが、会社規模や業種が違っても多くの方が持っている悩みです。
また、経理というと裏方のイメージが強いですが、実際には経営陣との議論や他部門との調整も多く、幅広いコミュニケーション力が求められる奥深い仕事です。近年はAIや自動化の進展が話題になりますが、判断業務・調整業務・経営への示唆など、人が担うべき領域はむしろ増えつつあり、経験を積んだ経理人材の価値は確実に高まっています。
日々の細かな業務は大変ですが、その積み重ねは必ず自身の市場価値を高め、キャリアの選択肢を大きく広げてくれます。キツさを感じながらも努力を続けている皆さまには、ぜひご自身の成長と将来の可能性にも目を向けていただければと思います。
▽監修者紹介

太田昌明
公認会計士(登録番号37089)、税理士(登録番号153854)。
新日本有限責任監査法人にて、上場企業の会計監査、IPO支援、内部統制監査などに従事したのち、上場企業ニューラルグループで財務・経理・IR部長、ならびに子会社フォーカスチャネルの取締役を歴任。
2024年に独立し、ARMS会計株式会社および太田昌明公認会計士・税理士事務所を設立。
現在は、会計アドバイザリー、資金調達支援、会計顧問業務、M&Aアドバイザリー、IPO支援、内部監査・開示業務のハンズオン支援を中心に、中小企業から上場企業まで幅広いクライアントをサポートしている。
オフィシャルサイト: https://arms-kaikei.co.jp/
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■会社概要
社名 : 株式会社ビズヒッツ
所在地 : 〒510-0208 三重県鈴鹿市鈴鹿ハイツ22-21
代表者 : 代表取締役 伊藤 陽介
設立 : 2009年1月19日
資本金 : 300万円
事業内容 : 求人情報サイト・WEBメディアの運営・コンサルティング
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