【秋の毛虫皮膚炎】チャドクガ被害者の67.3%が「誤った応急処置」を実施|9月がピークの第2波に300名調査で警鐘

〜「かいてしまった」「水で洗い流した」など症状悪化につながる対処法の実態と、皮膚科医が教える正しい毒針毛除去法〜

医療法人社団鉄結会

【結論】本調査のポイント 

結論から言うと、毛虫に触った後のかゆい発疹は、絶対にかいてはいけません。チャドクガの毒針毛は肉眼では見えないほど微細なため、粘着テープで丁寧に除去した後、流水で洗い流し、できるだけ早く皮膚科を受診することが重要です。毛虫皮膚炎は自然治癒することもありますが、適切な治療を受けないと症状が2〜3週間以上長引いたり、掻き壊しによる二次感染を起こすリスクがあります。

・チャドクガ被害経験者の67.3%が「かいた」「すぐ水で流した」など誤った応急処置を実施

・秋のチャドクガ発生ピーク(9〜10月)を知らない人が78.7%と認知度が極めて低い

・毒針毛の正しい除去方法(粘着テープ使用)を知っていた人はわずか18.0%

用語解説 

■ 毛虫皮膚炎とは 

毛虫皮膚炎とは、毛虫の持つ毒針毛(どくしんもう)や毒棘(どくきょく)が皮膚に刺さることで生じるアレルギー性の皮膚炎である。激しいかゆみを伴う赤い発疹が特徴で、直接触れなくても風で飛散した毒針毛によって発症することがある。 

■ チャドクガとは 

チャドクガとは、ドクガ科に属する蛾の一種で、日本における毛虫皮膚炎の最大の原因昆虫である。幼虫(毛虫)は1匹あたり約50万本の毒針毛を持ち、ツバキやサザンカなどの植物に発生する。年2回(5〜6月と8〜10月)発生し、秋が第2のピークとなる。 

■ 毒針毛(どくしんもう)とは 

毒針毛とは、チャドクガなどの毛虫が持つ長さ0.1mm程度の微細な毛で、内部にヒスタミン様物質などの毒素を含む。肉眼ではほとんど見えず、抜け落ちた毛も毒性を保持するため、毛虫の死骸や脱皮殻に触れても皮膚炎を発症する。

毛虫皮膚炎の応急処置|正しい方法と誤った方法の比較

対処項目

正しい方法

誤った方法(症状悪化リスク)

毒針毛の除去

粘着テープで優しく貼って剥がす

手で払う・こする(毒針毛が広がる)

洗浄のタイミング

テープ除去後に流水で洗う

すぐに水で洗い流す(毒針毛が広がる)

かゆみへの対処

冷やす・市販薬で応急処置

かく・こする(症状が拡大)

衣服の処理

脱いで粘着テープで毒針毛除去後、50℃以上で洗濯

そのまま洗濯機へ(他の衣類に付着)

受診の目安

症状が出たら早めに皮膚科へ

自然治癒を待つ(長期化・重症化リスク)

ステロイド外用

医師の処方に従い使用

自己判断で市販薬を長期使用

※一般的な目安であり、個人差があります。

保険診療を中心とした皮膚科・形成外科治療を提供する医療法人社団鉄結会アイシークリニック(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、毛虫皮膚炎の第2のピークとなる秋季に向けた啓発活動の一環として、「毛虫皮膚炎とチャドクガに関する意識調査」を実施いたしました。

調査背景

毛虫皮膚炎は春〜初夏のイメージが強いものの、チャドクガは年2回発生し、9〜10月が第2のピークとなります。しかし、秋の発生ピークの認知度は低く、庭木の手入れや公園での活動中に被害に遭うケースが後を絶ちません。また、インターネット上には誤った応急処置法の情報も散見され、「すぐに水で洗い流す」「手で払う」などの対処により症状を悪化させてしまう方も少なくありません。そこで当院では、正しい知識の普及と適切な対処法の啓発を目的として本調査を実施いたしました。

調査概要

調査対象:過去5年以内に毛虫皮膚炎(毛虫による皮膚トラブル)を経験したことがある全国の20〜60代の男女

調査期間:2026年8月17日〜8月26日

調査方法:インターネット調査

調査対象人数:300名

調査結果

【調査結果】67.3%が誤った応急処置を実施、「かいた」が最多 

設問:毛虫に触れた(または毒針毛が付着した)直後、最初にどのような対処をしましたか?

「かいた」「すぐ水で流した」「手で払った」という誤った対処を行った人が合計67.3%に達しました。これらの行為は毒針毛を皮膚に押し込んだり、周囲に広げてしまうため、症状悪化の原因となります。正しい対処である「粘着テープで除去」を実施できた人はわずか18.0%にとどまりました。

【調査結果】秋のピーク(9〜10月)を知らない人が78.7%、春のみと誤認 

設問:チャドクガ(毛虫皮膚炎の主な原因)の発生時期について知っていることを選んでください。

チャドクガが年2回(春と秋)発生することを正しく認識していた人は21.3%にとどまり、78.7%が秋のピークを知りませんでした。特に「春のみ」と誤認している人が43.3%と最多で、9〜10月の庭仕事や公園利用時の注意喚起が不足していることが示唆されます。

【調査結果】41.0%が皮膚科を受診せず、市販薬や自然治癒に頼る傾向 

設問:毛虫皮膚炎を発症後、皮膚科を受診しましたか?

皮膚科を受診しなかった人が41.0%にのぼり、そのうち28.0%が市販薬のみで対処していました。毛虫皮膚炎は適切なステロイド外用薬や抗ヒスタミン薬による治療で症状を早期に抑えられますが、自己判断での対処は症状の長期化や二次感染のリスクを高めます。

【調査結果】約3人に1人が2週間以上症状が継続、適切な治療の重要性が浮き彫りに 

設問:毛虫皮膚炎の症状はどのくらい続きましたか?

症状が2週間以上続いた人は33.3%(約3人に1人)にのぼりました。早期に皮膚科を受診した人では1週間以内に症状が改善したケースが多い一方、受診しなかった人では長期化する傾向が見られました。適切な治療介入の重要性を示す結果です。

【調査結果】「正しい応急処置法」を知りたい人が72.3%で最多 

設問:毛虫皮膚炎について、今後知っておきたい情報は何ですか?(複数回答可・上位を集計)

最も知りたい情報として「正しい応急処置の方法」が72.3%でトップとなりました。今回の調査で67.3%が誤った対処をしていた実態と照らし合わせると、正確な情報へのアクセスが不足していることがわかります。発生時期や予防方法への関心も高く、包括的な啓発の必要性が示されました。

調査まとめ 

本調査により、毛虫皮膚炎(特にチャドクガによるもの)について、多くの方が誤った知識や対処法を持っていることが明らかになりました。被害者の67.3%が「かく」「すぐ水で流す」などの誤った応急処置を行い、秋のピーク(9〜10月)を認知していない人は78.7%に達しています。また、41.0%が皮膚科を受診せず市販薬や自然治癒に頼った結果、約3人に1人(33.3%)が2週間以上症状に苦しんでいました。毛虫皮膚炎は正しい知識と適切な対処で症状を最小限に抑えられる疾患です。秋の第2ピークを迎えるにあたり、正しい情報の普及が急務であることが本調査から示されました。

医師コメント|アイシークリニック 髙桑康太医師 

皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、毛虫皮膚炎は「正しい初期対応」と「早期の皮膚科受診」で症状を大幅に軽減できる疾患です。今回の調査で67.3%の方が誤った対処をしていたことは、医療者として非常に懸念される結果です。

チャドクガの毒針毛は長さわずか0.1mm程度と肉眼ではほとんど見えません。そのため、「手で払う」「すぐに水で洗い流す」という一見正しそうな行動が、実は毒針毛を皮膚に押し込んだり、広範囲に拡散させる原因となります。正しい対処は、まず粘着テープ(ガムテープなど)で皮膚表面を優しく押さえて剥がし、毒針毛を除去することです。これを数回繰り返した後、流水で洗い流してください。

毛虫皮膚炎の症状は、毒針毛が刺さってから数時間〜1日後に現れることが多く、激しいかゆみを伴う赤い発疹(丘疹・膨疹)が特徴です。かゆみが強いため掻きむしってしまいがちですが、これは症状を悪化させるだけでなく、二次感染(とびひなど)のリスクも高めます。

治療としては、ステロイド外用薬と抗ヒスタミン薬(内服)の併用が基本となります。市販薬でも一定の効果はありますが、症状の程度に応じた適切な強さのステロイドを選択する必要があるため、できるだけ早く皮膚科を受診されることをお勧めします。適切な治療を受ければ、多くの場合1週間程度で症状は改善します。

 

【エビデンス】日本皮膚科学会の接触皮膚炎診療ガイドラインでは、毒針毛による皮膚炎に対してはステロイド外用薬による治療が推奨されています。また、チャドクガは環境省の「生活害虫の管理」において重要な衛生害虫として位置づけられており、年2回(5〜6月、8〜10月)の発生ピークへの注意が呼びかけられています。

毛虫皮膚炎の正しい応急処置

・粘着テープで毒針毛を除去(こすらず優しく貼って剥がす)

・テープ除去後に流水で十分に洗い流す

・かゆくても絶対にかかない(症状拡大・二次感染予防)

・着ていた衣服は他の衣類と分けて50℃以上のお湯で洗濯

皮膚科受診の目安

・発疹が広範囲に広がっている場合

・かゆみが強く眠れない場合

・市販薬を2〜3日使用しても改善しない場合

・発熱や膿が出るなど二次感染の兆候がある場合

秋のチャドクガ対策

・9〜10月のツバキ・サザンカ周辺では長袖・長ズボン着用

・庭木の剪定時は防護メガネ・マスク・手袋を装着

・洗濯物を外干しする際は植栽から離れた場所で

・毛虫を見つけても触らず、専門業者または自治体に相談

髙桑 康太(たかくわ こうた)医師

皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当

 

専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科

・ミラドライ認定医

 

臨床実績(2024年時点、累計)

・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上

・腋臭症治療:2,000件以上

・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上

 

略歴

・2009年 東京大学医学部医学科 卒業

・2009年 東京逓信病院 初期研修

・2012年 東京警察病院 皮膚科

・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科

・2019年 アイシークリニック 治療責任者

 

監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

よくある質問(Q&A)

Q1. 毛虫に触った後のかゆい発疹はどうすればいい?

A. まず粘着テープで毒針毛を除去し、その後流水で洗い流して、できるだけ早く皮膚科を受診してください。

今回の調査では67.3%の方が誤った応急処置をしていましたが、正しくは「粘着テープで優しく毒針毛を除去→流水で洗浄→皮膚科受診」の流れです。最も重要なのは「かかない」こと。かゆみが強い場合は患部を冷やすことで一時的に和らげられます。市販のステロイド外用薬も応急処置として有効ですが、早めの皮膚科受診で適切な治療を受けることをお勧めします。

Q2. チャドクガの毒針毛はどう処理する?

A. 粘着テープ(ガムテープなど)を皮膚に優しく押し当てて剥がす方法で除去してください。

調査では正しい除去方法を知っていた人はわずか18.0%でした。毒針毛は0.1mmと微細で肉眼では見えないため、手で払ったり水で流すだけでは除去できません。粘着テープを使い、こすらずに優しく貼って剥がす動作を複数回繰り返すことで効果的に除去できます。衣服に付着した毒針毛も同様にテープで除去し、50℃以上のお湯で洗濯してください。

Q3. 毛虫皮膚炎は自然に治る?放置しても大丈夫?

A. 軽症であれば自然治癒することもありますが、適切な治療を受けないと症状が2〜3週間以上長引くリスクがあります。

調査では41.0%が皮膚科を受診せず、そのうち33.3%が2週間以上症状に苦しんでいました。毛虫皮膚炎は放置すると、掻き壊しによる二次感染(とびひなど)や色素沈着のリスクがあります。特にかゆみが強い場合や発疹が広範囲の場合は、早期に皮膚科を受診し、適切なステロイド外用薬と抗ヒスタミン薬による治療を受けることで、多くの場合1週間程度で改善が見込めます。

Q4. 秋にも毛虫皮膚炎になるの?春だけじゃないの?

A. チャドクガは年2回(春と秋)発生し、9〜10月が第2のピークです。

調査では78.7%の方が秋のピークを知りませんでした。チャドクガは5〜6月の第1世代に続き、8〜10月に第2世代が発生します。秋はツバキやサザンカの剪定時期と重なるため、庭仕事中の被害が多発します。9〜10月は長袖・長ズボンの着用を心がけ、植栽の近くで作業する際は防護具を装着してください。

Q5. 毛虫皮膚炎に市販薬は効く?病院に行くべき?

A. 市販のステロイド外用薬は応急処置として有効ですが、症状が強い場合や改善しない場合は皮膚科受診をお勧めします。

調査では28.0%が市販薬のみで対処していましたが、症状の程度に応じた適切な強さのステロイドを選択する必要があります。軽症であれば市販薬で対応可能なケースもありますが、2〜3日使用しても改善しない場合、発疹が広範囲の場合、かゆみで眠れない場合は皮膚科を受診してください。医師の処方による適切な治療で、症状の長期化や合併症を防ぐことができます。

放置のリスク

・掻き壊しによる二次感染(とびひ・蜂窩織炎など)

・症状の長期化(2〜3週間以上の持続)

・色素沈着(炎症後の跡が残る)

・慢性化・再発(毒針毛が残存した場合)

こんな方はご相談ください|受診の目安

・発疹が広範囲に広がっている

・かゆみが強く日常生活に支障がある

・市販薬を2〜3日使用しても改善しない

・発熱・膿・腫れなど二次感染の兆候がある

・顔や目の周りに症状が出ている

クリニック案内

アイシークリニックの特徴

・皮膚科・形成外科の専門医療機関として、毛虫皮膚炎を含む様々な皮膚トラブルに対応 ※新宿院皮膚科一般外来のみでの対応となります。

・保険診療を中心とした適切な治療を提供

・新宿・渋谷・上野・池袋・東京・大宮の6院で土日祝日も診療

・WEB予約で待ち時間を短縮、当日予約も可能

アイシークリニック新宿院:東京都渋谷区代々木2-5-3 One-葵ビル2階

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業種
医療・福祉
本社所在地
東京都渋谷区代々木2-5-3 イマス葵ビル2階
電話番号
03-6276-3870
代表者名
高桑康太
上場
未上場
資本金
-
設立
2016年09月