米軍最高機密文書、発掘! 歴史に埋もれた「最初の戦争協力」の実態に迫る『朝鮮戦争を戦った日本人』が発売

~70年前、朝鮮半島の主権を巡り勃発した戦争。知られざる「朝鮮戦争と日本」の真実が明らかに~

「朝鮮戦争と日本人」の密接なかかわりを示す、最高機密文書がアメリカで発見されました。朝鮮戦争中に、米陸軍の調査官が行った、「朝鮮半島で米軍とともに行動した日本人70名」への極秘尋問の記録です。
 本書『朝鮮戦争を戦った日本人』(藤原和樹著、NHK出版、2020年12月25日刊)は、この尋問記録を読み解き、隠蔽された日本の戦争協力の真実に迫ります。
調査官「武器は支給されたか」
ウエノ「はい。M‐2カービン銃と、銃弾120発分を支給されました」
調査官「その武器を使用したか」
ウエノ「はい。いつも使っていました。北朝鮮の人を何人殺したかわかりません」(第2章)

 上記のやりとりは、尋問記録の中で、日本人たちが銃の携帯や発砲、殺人の有無について供述したものの1つ。日本人が地上戦に参加していた事実が、公文書によって初めて明らかになったのです。尋問後、米軍当局は彼らに一切の口外を禁じ、真相は封印されました。それにしてもなぜ、平和憲法下において、日本人が朝鮮半島へと渡り、前線で殺し殺されることになったのでしょうか。

中佐「朝鮮に行きたいと誰に頼んだ?」
タカツ「何人かに聞いたのです。朝鮮に行けば、その後アメリカに行くことができるかもしれないと」
中佐「そう言ったのは誰だ?」
タカツ「覚えていません。それから何人かと話し、トラックの中で待って、船に乗ることができました」(第1章)

 尋問記録の中には、強制連行されたというような証言はなく、むしろ「自発的に行った(I volunteered to go)」「知らずに行った」という供述がほとんどでした。
 朝鮮戦争が開戦した1950年は、太平洋戦争の敗戦からわずか5年しか経っていなかった時期です。当時の日本は連合国の占領下。朝鮮半島へと渡った日本人の多くは、占領軍基地で働く20歳前後の若者たちでした。
 焼け野原の日本とは対照的な占領軍の豊かさ。基地で働き、苦境から抜け出したかった――。彼らのエピソードは、ともすれば戦後の貧しい日本を生き抜いた人々の“美談”とも捉えられかねません。

 しかし無視できないのはその選択の背景にあった貧困です。昨今、経済的な理由から軍の仕事を選ばざるを得ない状況は、「経済的徴兵制」と呼ばれ問題視されています。日本人の従軍に国家はどう関与したのか。後方支援だと言われていた日本人が、やがて戦場で銃を持って戦うことになったのは偶然だったのか、必然だったのか――。
 この本のねらいは、「朝鮮戦争に行った一人ひとりの日本人」という極めて小さな個の視点から、朝鮮戦争と日本の関係を描き出すこと。尋問記録を丹念に読み解き、遺族や同じ部隊に所属していた米兵を捜し当て、戦争協力の実態に光を当てます。

*本書は、NHK BS1スペシャル「隠された“戦争協力” 朝鮮戦争と日本人」(2019年8月18日放送)をもとに、追加取材を行い書籍化したものです。

【著者】
藤原 和樹(ふじわら・かずき)
2009年、NHK入局。現在、報道局社会番組部ディレクター。主な担当番組に、NHKスペシャル「金正恩(キムジョンウン)の野望 第1集 暴君か戦略家か 禁断の実像」、クローズアップ現代+「シリーズ アメリカ中間選挙① 知られざるトランプ流SNS戦略」、NEXT 未来のために「献花のその先に 川崎 中1男子殺害事件」など。共著に『AI vs. 民主主義』(NHK出版新書)、『里海資本論』(角川新書)。


■本書で明らかにされる、「朝鮮戦争と日本」の真実
・当初、国連軍を穴埋めする人的資源として黙認されていた日本人の存在が、戦闘参加の事実が発覚するや否や、最高機密に変貌した経緯

・米陸軍の大型曳船LT636号が北朝鮮沖で沈没し、犠牲となった日本人船員22名は極秘裏に葬られ、遺族には箝口令が敷かれた事実

・日米合同委員会での協議を経て、ついに公には決して認められることがなかった日本人の戦死

 
■専門家からの声
いま開封される戦後史の「不都合な真実」。平和国家の“擬制”を突く証言はあまりにも衝撃的だ。――姜尚中(東京大学名誉教授)

日本が戦争するアメリカの“一部”となった朝鮮戦争。これはけっして“昔話”ではない。――布施祐仁(ジャーナリスト)

 
■『朝鮮戦争を戦った日本人』構成

プロローグ 彼らは歴史から消された
第1章 1033ページの極秘尋問記録
第2章 大田の戦い ~福岡から朝鮮半島へ向かった男たち
第3章 孤児たちはアメリカに憧れた
第4章 彼らはなぜ利用されたか ~日・米・韓の思惑
第5章 平和憲法下の海上輸送 ~船乗りたちの戦後史
第6章 ある日本人の戦死
あとがき

年表


■商品情報


出版社:NHK出版
発売日:2020年12月25日
定価:2,090円(本体1,900円)
判型:四六判
ページ数:336ページ
ISBN:978-4-14-081849-7
URL:https://honto.jp/netstore/pd-book_30643110.html
https://www.amazon.co.jp/dp/4140818492
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