2025年のショートドラマ市場総括と、2026年以降のトレンド予測

~ショートドラマ普及の背景と、制作の課題を公開~

株式会社CREAVE

クリエイターとの共創を通じて企業のマーケティング課題を解決する、株式会社CREAVE(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中村真奈、以下 CREAVE)は、『2025年のショートドラマ市場総括と、2026年以降のトレンド予測』を公開いたしました。

※詳細は以下ページをご確認ください。

https://creave.co.jp/column/2026shortdrama_trend/ 

ショートドラマ市場を理解する2025年ニュース

■ ショートドラマの市場規模の拡大 

2025年のショートドラマ市場は、中国発の課金型ショートドラマアプリ(ReelShort, TopShortなど)に続き、韓国・米国にも進出する「BUMP」や、ごっこ倶楽部が運営する「POPCORN」が代表的存在に。また、TikTokやYouTubeショート,Instagramなどを中心に、「本日も絶体絶命。」(18億回再生突破)や「マジ明日」(4億回再生突破)などの大規模IPが登場し圧倒的なリーチを獲得しており、さらに企業活用事例も増加する傾向となりました。

項目

近年の傾向

市場予測

市場調査会社YHリサーチによれば、日本国内のショートドラマ市場は2026年に約1,530億円に達すると予測されています(※1)。これは日本の映画興行収入(年間2,000〜2,500億円)に匹敵する規模です。

※1 https://www.yhresearch.co.jp/quote/101

課金型アプリ

BUMPが累計250万DL突破(2025年9月時点)(※2)日本発アプリの成功例として、収益化基盤を確立し、米国・台湾・韓国をはじめとし100カ国・地域でドラマ配信を開始。また、電子書籍・コミックサービス(Renta!(※3)、めちゃコミ(※4)など)の既存IPを持つ企業も参入しております。

※2 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000092.000039336.html    
※3 https://papy.co.jp/news/sc/index/article/2025/20250501.html 
※4 https://www.amutus.co.jp/news/press/2025/p250722000000.html 

大規模IP

『ごっこ倶楽部』が累計100億回再生(※5)、『本日も絶体絶命。』が累計18億回再生(※6)、『本気出すのは明日から。”マジ明日”』開始が8ヶ月で累計5億回再生突破するなど、SNS発の“億再生IP”が続々登場。
SNSで完結するIPが広告価値を持ち、シリーズ化が進んでいます

※5https://gokkoclub.jp/news/1731/
※6 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000118235.html 

企業タイアップ

サッポロビール・楽天カード・みずほ銀行など、企業とのタイアップ事例は引き続き増加しており(※7)、サイバーエージェント 縦型アワード(英語:CyberAgent Vertical Award)では、ネスレ日本株式会社、株式会社OASIZが運営する『きっと青春の1ページ』キットカットショートドラマシリーズがファイナリストにノミネートされました(※8)。

※7 https://gaiax-socialmedialab.jp/short-dramavideo-20240607/ 
※8 https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=32011 

クリエイター

「マイナビショードラアワード2025」大賞には「地上波TVドラマ制作権」を付与・出演者賞には地上波TVドラマ出演権を付与など、様々なクリエイターのキャリアパスになり、質の底上げが進んでいます。(※9)

※9 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000016381.html

■ 国内外のショートドラマプラットフォーム・ショートドラマ制作事例増加

こうしたプラットフォーム・市場拡大に伴い、制作会社は「世界観構築型(シリーズ運用・VSD)」と「商品訴求型(PR・広告運用)」の二極化が進んでいます。

・「世界観構築型(シリーズ運用・VSD)」

大量制作や高速編集、アルゴリズムに適した脚本構築を得意とする「ショートドラマ特化型」。連続型ショートドラマ制作を強みとし、商品訴求よりもキャラクターや世界観を通じた長期的な“ファンづくり””ブランド認知”を目的とする企業に適した手法です。

・「商品訴求型(PR・広告運用)」

企業のマーケティング目的に合わせて商品訴求を明確に行う「広告・PR特化型」です。ショートドラマ形式で商品理解を促したり、広告運用と組み合わせて購買行動へつなげるなど、短期的な成果を重視する手法が中心となります。

このように、ショートドラマ市場は 「世界観構築型(シリーズ運用・VSD)」と「商品訴求型(PR・広告運用)」 の二つに明確に分岐し始めており、企業の目的に応じて選択すべきアプローチが大きく異なります。世界観構築型は長期のブランド認知形成に優れる一方、商品訴求はほとんど行わないため、短期的成果を求める施策には適しません。反対に、商品訴求型のショートドラマは明確なプロモーション効果が期待できますが、シリーズ運用によるIP形成とは異なる目的構造を持ちます。

プラットフォームの拡大と制作会社の専門化により、企業がショートドラマを活用する際には「どの手法が目的に合致するか」を見極めることがより重要になっています。

ショートドラマ市場拡大の背景

①ユーザの広告への抵抗感の増加

コンテンツ量の増加に伴い、ユーザーの広告への抵抗感が増加し、従来の広告手法の効果が減少傾向にあると言われています。
一方で、ショートドラマにおけるプロダクトプレイスメントは、ストーリーの一部として自然に製品やサービスが登場するため、
消費者が広告だと感じにくく、抵抗感なく受け入れられる傾向にあります。
この自然な組み込みにより、ブランドメッセージを効果的に伝えることができるため、マーケティング戦略としての価値が高まっています。

②SNSアルゴリズムがショートドラマと圧倒的に相性が良い

TikTok / Instagram / YouTube Shorts などの主要プラットフォームは、以下の評価指標を重視しています。

・視聴時間(Watch Time)

・フル視聴率(最後まで観られたか)

・コメント率 / いいね率(エンゲージメント)

・複数動画の連続視聴

特に多話ショートドラマについては、「続きが気になる構造」「最後まで観やすい」「コメントで語りたくなる」ことが本質的に組み込まれており、SNSアルゴリズムが最も伸ばしやすい動画形式 と言えます。

③”TVの約17倍のコスト効率が高い” メディア消費行動の変化による圧倒的なリーチ力

近年、若年層を中心にテレビ離れが加速し、「ドラマを見る媒体」が地上波からスマホへ大きくシフトしています。実際に、地上波ドラマ1話(GP帯)の平均到達人数が110.6万人であるのに対し、ごっこ倶楽部が制作した1作品当たりの平均若年層リーチ人数は185.0万人にも上る。にも拘わらず、製作費はテレビCMのおよそ10分の1という結果も出ており、テレビと比較し約17倍のコスト効率でリーチが獲得できたと言えます。(※) テレビよりも 短時間で大量の視聴者に届く構造 が整ったことが、ショートドラマ需要の急速拡大につながっています。

※MarkeZine:平均200万再生・Z世代に圧倒的な認知度を誇る『ドコモ×青春』に学ぶ、縦型ショートドラマ成功の秘訣https://markezine.jp/article/detail/48768

企業のショートドラマ制作における課題

① 目的に応じたショートドラマ手法の理解不足

ショートドラマは 世界観・IP形成を目的としたVSD型 と、短期成果を目的としたPR型 に二極化しているものの、企業側でこの違いがまだ十分に整理されていません。

そのため、VSD型を選んだのに短期成果を求めてしまう。もしくは、PR型を選んだのにブランド世界観形成を期待してしまうなど、期待値のズレが多発しております。

目的に応じた手法を選定いただくことを推奨しております。

②ショートドラマの“供給過多”リスク

参入障壁が低いため 「量産で勝負」になりやすい特性 があります。制作会社が量産体制へ移行し、プラットフォームも作品数を求めるようになり、結果として、 「大量生産 → 質の低下 → 視聴離脱 → 成果が出ない」という悪循環が起こりやすい状況です。

③企画設計(脚本・構成)の難易度が高い

ショートドラマは冒頭3秒で引きつけ、30〜60秒で世界観を提示し、最後に次の話への引きを作るという 高度に体系化された脚本設計 が求められます。

ユーザーの広告への抵抗感も増加しているため、ターゲットに対して共感できるコンテンツの配信・ストーリーに連続性を持たせ、複数接点を重ね、作品・登場キャラクターへファンをつけることが重要です。

2026年以降のショートドラマトレンド予測

①量産 × アルゴリズム対応ができる“制作運用型企業”が主流に

2026年以降、ショートドラマ市場では「制作だけを行う企業」よりも、制作・運用・データ分析を一体化した“制作運用型企業”が主流になると考えられます。

ショートドラマは参入障壁が低いため、国内外で供給量が急増し、市場は“量産フェーズ”へと移行しています。この環境下では、単に1本の作品を制作するだけでは伸びにくく、アルゴリズム適応(視聴維持率・連続視聴・コメント促進など)を前提とした設計力が成果を左右します。


そのため、制作後に視聴データを分析し、脚本を改稿し、再制作・再投稿を繰り返す 高速PDCA型の制作体制 が不可欠になります。今後は「制作 × 運用 × 分析」を統合的に行える企業が優位に立ち、市場全体も データドリブンな制作運用モデル にシフトすると見込まれます。

②ショートドラマのIP化・長期資産化が本格化

2026年以降、ショートドラマは単なる短尺動画ではなく、キャラクターや世界観を軸としたIP(知的財産)として活用されるフェーズに入ると予測されます。

多話型ショートドラマ(VSD)は、視聴者が“物語を追う行動”を自然にとるため、キャラクターへの愛着や、コメント欄でのコミュニティ形成が起きやすく、短尺ながらファンベースが構築される仕組みを備えています。

この視聴行動の特性は、従来のテレビドラマや漫画IPとほぼ同じ構造を持つため、ゆくゆくは 書籍化・グッズ化・イベント化・ブランドコラボ など、ショートドラマ起点の2次展開が広がると考えられます。

特に国内では、VSD型の制作会社が増加していることから、企業も短期施策だけでなく“自社IPを育てる”という新しいマーケティング領域へ移行すると見込まれます。

株式会社CREAVE ショートドラマプラン資料をダウンロードする
https://creave.co.jp/service/short-drama/ 

株式会社CREAVE 会社概要

CREAVE(クリーブ)は、『温度ある繋がりを感じられる世界へ』をミッションに掲げるSNSマーケティング・クリエイティブ支援のプロフェッショナル集団です。35万人*のクリエイターと共創した”本質的なSNSマーケティング支援”を行います。累計支援企業社数300社超。コスメ・食品・インテリア・家電等のtoC商材を持つ企業様を中心に幅広く支援実績がございます。

※Snapmart累計登録クリエイター数(2024年10月時点)

※事業詳細につきましては、以下弊社ウェブサイトをご覧ください。

URL:https://creave.co.jp/service/

社名

株式会社CREAVE

所在地

東京都千代田区平河町2-5-3 MIDORI.so NAGATACHO

資本金

20百万円

設立

2016年8月23日

代表者

中村真奈

事業内容

SNSコンサルティング事業
クリエイターマーケティング事業
ストックフォト事業

ウェブサイト

https://creave.co.jp/

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会社概要

株式会社CREAVE

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URL
https://creave.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区平河町2-5-3 MIDORI.so NAGATACHO
電話番号
050-6861-5101
代表者名
中村 真奈
上場
未上場
資本金
2000万円
設立
2016年08月