台湾田中央工作群とジミー・リャオの作品が日本の大地の芸術祭で話題を呼ぶ 日本の観客を温かく包む
日本最大級の野外国際芸術祭「大地の芸術祭ー越後妻有アートトリエンナーレ」が、7月13日から11月10日まで新潟県越後妻有地域で開催される。台北駐日経済文化代表処台湾文化センターは、主催者と協力し、田中央工作群と日本の建築家田熊隆樹が共同制作した「大地に抱かれるフィールドミュージアム」や、台湾のアーティストジミー・リャオ(幾米)の作品「2024幸せのきっぷ Kiss & Goodbye」を出展し、台湾芸術の魅力を国際的にアピールする。
台湾文化センターは、台湾アーティストの国際的な舞台を広げるため、近年、日本の主要な芸術イベントと連携を強化している。大地の芸術祭、瀬戸内国際芸術祭、六本木アートナイトなど、多くの台湾アーティストが日本での展示をきっかけに世界のキュレーターの目を引きつけ、著名な国際芸術祭に招待されている。
大地の芸術祭は7月13日に開幕式を行った。開幕式に合わせ、田中央工作群の執行長である劉黄謝堯や台湾アーティストジミー・リャオのチームが来日し、各国の参加アーティストや日本の芸術関係者と交流を図った。
松代城山エリアの「フィールドミュージアム」をより穏やかに過ごせるエリアへ、作品巡りをする足どりを軽くするのは、自然の中で休めるような空白の場所。そんな構想のもと、ゆったりとした時間の流れる空間を長期的に目指していく。建築家黄声遠率いる田中央工作群と日本の建築家田熊隆樹は「大地に抱かれるフィールドミュージアム計画」という10年計画を提案。今年の作品「大地に抱かれるフィールドミュージアム」は、芸術祭の活動拠点である「農舞台」付近の山道に設置され、周囲の景観に溶け込むベンチが製作された。これにより、訪れる観光客や地元の人々が自然の中で芸術を楽しみながら休憩できる。ベンチの表面には、日本から台湾に伝わり、現在は日本ではほとんど見られない洗い出しによって仕上げた石材が用いられ、台湾建築の特徴を体感することができる。
台湾の絵本作家ジミー・リャオの出展作品「2024幸せのきっぷ Kiss & Goodbye」は、飯山線土市駅と越後水澤駅のイメージを隣接する草地に広げ、豪雪地帯には欠かせないかまぼこ型倉庫内に複数のミニチュア立体駅とミニ空間を創り出す。外観はナチュラルでシンプル、倉庫内には別世界が広がる。地元の人々から忘れられない大切な物を預かり、丁寧に展示され、大切な思い出に浸ることができる空間を創り出している。ジミー・リャオは、「幸せのきっぷ Kiss & Goodbye」に訪れた人々が、想像力豊かで奇妙な旅を楽しむよう期待している。作品周辺を散策、探索しながら、身近の大切な人や物事について思索に耽ることができるでしょう。
「大地の芸術祭」は2000年より新潟県で開催され、3年に一度行われる国際芸術祭。「人間は自然に内包される」という理念のもと、地域再生を目指し、 総合ディレクター北川フラムは生活空間と美術の化学反応の可能性を探るため、世界中のアーティストを招待している。地域の資源と住民の知恵を活かし、地元農村の振興を図る。今年の芸術祭には41カ国・地域から311点の作品が出展され、そのうち85点が新作。
すべての画像