フローレンスのにんしん相談 ~「中期以降ハイリスク妊婦への初回受診料支援」開始~
孤立する中後期妊婦の初回受診率を上げ、赤ちゃん遺棄・虐待死を防ぐ
国内最大規模の子ども・子育て支援団体「認定NPO法人フローレンス」の赤ちゃん縁組事業では、経済的に困難を抱えた一度も病院で診察を受けたことがない妊娠中・後期の方を対象に、初回受診料支援をする取り組みのトライアルを2022年10月より実施、2023年3月から本格的にスタートします。
- 妊婦健診「初回受診料支援」を実施する背景
実母による遺棄・虐待死を防ぐための「にんしん相談」。
コロナ禍の2020年度、虐待相談対応件数は2万件超えと過去最高を記録しました。心中以外の虐待死は57人、そのうち約半数の28人が0歳児であり、そこには月齢0か月の新生児が11人も含まれています。
フローレンスの赤ちゃん縁組事業では、予期せぬ妊娠に悩む女性が、誰にも相談できず出産の日を迎えてしまうことのないよう、これまでに全国約4,000人の「にんしん相談」に対応してきました。
LINEで専門スタッフが相談を受け付け、
初回受診料の支援までを実施しているのはフローレンスならでは。
フローレンスでは、行政窓口や電話相談に慣れていない方が、いつでも気軽に利用できるLINEでのにんしん相談を実施しています。避妊に失敗した・生理が来ないなどの妊娠の可能性がある方にはチャットボットによる相談支援を行い、お腹が大きくなってきた・胎動がある・中絶できる時期を過ぎたなどのハイリスクの妊娠中・後期の妊婦には専門の相談員が対応します。
フローレンスのにんしん相談において専門の相談員による支援の中で、妊娠中・後期に該当する妊婦で一度も産婦人科を受診しないハイリスク妊婦は25%、その中で経済的な理由で受診できない妊婦は60%という実態を受け、まずは「初回の受診」ができるよう初回受診料支援を行います。
行政は「病院に行ったほうがいい」とはいえても、受診料の支援はできません。妊娠後期になると、詳しい検査が必要になり初診料は2~3万円の高額になります。「お金の心配はしなくていいから、一緒に病院に行こう」と言えるのが最大の特徴です。連携する行政からは「フローレンスの支援で、ギリギリのところで助けることができた」などの声をいただき、支援のニーズや有効性が高いと言えます。
1回の妊婦健診はなぜ重要?
初回受診することでできることとは。
未受診のまま妊娠後期、出産を迎えることは、感染症の母子感染のリスクや、不衛生な場所での出産で母子ともに命を落とす可能性があります。また1回でも受診をして行政へ妊娠届を提出すれば、母子手帳が交付されるため妊婦健診の補助金が出るほか、自治体が妊婦の存在を把握し支援サービスの案内を受けることも可能になります。
フローレンスでは、地域のネットワークに繋がり必要な支援を受けられること、相談者にとって「病院に行けた」という成功体験をつくることを大切にしています。
- 妊婦健診「初回受診料支援」実施概要
対象 | 産婦人科未受診の妊娠中期・後期の方。 お腹が大きい、胎動を感じるなどの症状のある方。 |
必要なもの | 非課税証明や給与証明等、金銭的な支援が必要だと判断できるもの |
相談料 | 無料 |
支援原資 | 認定NPO法人フローレンスによる持ち出し(寄付を原資とした支援) |
対象エリア | 全国 |
<問い合わせ・支援の受け方>
①LINEでのにんしん相談
フローレンス赤ちゃん縁組事業部 公式LINE: https://engumi.florence.or.jp/ninshin
※月曜日~木曜日の10時~16時に相談員が直接LINEでご相談に対応
②ご相談内容に即して、相談員が必要と判断した場合、初回受診のご案内
③地元の保健センター等と連携し健診先を予約
④初回受診。希望があれば受診同行も実施
⑤受診後に、フローレンスから医療機関へ初回受診料を直接振込
- 認定NPO法人フローレンスと赤ちゃん縁組事業について
認定NPO法人フローレンス: https://florence.or.jp/
赤ちゃん縁組事業部:https://engumi.florence.or.jp/
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