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株式会社主婦と生活社
会社概要

パリジェンヌに学ぶ〈人生100年時代の暮らし方〉『異世代ホームシェア』家族の枠を超えた高齢者が若者と共同生活?/新刊『70代からのパリジェンヌ・スタイル フランス女性に学ぶ、幸せなシニア暮らし』より

株式会社主婦と生活社

株式会社 主婦と⽣活社(本社:東京都中央区)より新刊のご案内です。


●いくつになってもパリジェンヌは強くて美しい!
パリに暮らす高齢パリジェンヌたちの、時の流れを受け入れて自分らしさを大切に美しく老いていく姿、多様性ある生き方を、パリでエステティシャン、ソシオ・エステティシャン(高齢者や生活困難者に美を提供)として20年以上活躍してきた著者のゴダール敏恵が、日本の女性たちに向けて発信。
本書に登場するパリジェンヌはみな高齢(70~80代)ですが、80歳を過ぎてなお、新しい土地で新生活を始めようという女性や、70を過ぎてから復職し、人前に立ち続けている女性、お気に入りのアーティスト作品や食器をコレクションしたり、自分の手でリフォームしたこだわりの空間で老いた猫と暮らす女性など、人生を楽しみながら、美しくたくましく老いを重ねています。
都市文化の歴史が長いパリに暮らす高齢パリジェンヌたちは、贅沢とはいわないまでも、社会とかかわりながら愉快に生きるための「生活の知恵」をもっています。
また、フランスには日本も参考にしたい社会制度(「異世代ホームシェア」など)があります。ひとりの高齢者にスポットを当てるのではなく、さまざまな立場、出自、スタイルを持つ人々の「生きざま」を取り上げることで、フランスの多様性を知るとともに、将来の自分の姿に照らしてより共感しやすい一冊。



【異世代ホームシェア】
高齢者と若者の家族の絆を超えた共同生活。
フランス社会の新しい老いのスタイルとは?


ジュリエット・ラフォレさん 1935年生まれ 88歳
アントワーヌ・ベイヤさん 2000年生まれ 22歳


●血のつながりだけではない、新しい家族の形
家族の形は変化してきている。血のつながりだけでなく、文化、感性の共有や心のつながりによって、幸せの形をつくり上げることができる。本書で取材した5人の方たちから教えられたことだ。そしてそれは、フランス全体にも広がっている考え方かもしれない。そう確信したのは、最近フランス社会で話題になっている、高齢者と若者が共に暮らす「異世代ホームシェア」を知ったからだ。
フランスでも高齢化は深刻な問題だ。特にパリでは一人暮らしの高齢者が増えていて、75歳以上の一人暮らしは約8万4000人。彼らが自宅で安心して暮らし続けられるためのひとつの手段として、パリ市は異世代ホームシェアを奨励している。
きっかけは2003年の猛暑。例年になく厳しい暑さが続き、およそ1万5000人の方が熱中症で亡くなった。そしてその大半は、一人暮らしの高齢者だった。この悲劇を引き起こしたのは厳しい暑さだけでなく、高齢者が社会から置き去りにされていることも一因であるとの反省から、高齢者の孤立を防ぐ対策として、すでに1997年よりバルセロナで開始されていた異世代ホームシェアが、2004年にパリにも導入されたのだ。


●若者、高齢者、その家族、それぞれの困りごとを解決
高齢者と同居するのは、主に大学生を中心とする若者だ。パリの家賃は高額で、就学や就職のために上京してくる若者が手頃な住まいを見つけることは難しく、数名の若者同士で1軒のアパルトマンをシェアすることはめずらしくない。
一方、一人暮らしのパリの高齢者は、自宅に使っていない部屋を持っている場合がある。さらに、離れて住む家族にとって一人暮らしの高齢の親は、介護施設に入居するほどではないにしても、一人で大丈夫なのか、淋しい思いをしているのではないかと心配が尽きない。
そのような、三者の望みに応えるために、非営利団体が立ち上がり、若者と高齢者間の社会的連帯によるホームシェアの仲介をしている。2018年には、異世代ホームシェアに関する法的措置が制定された。異世代ホームシェアが認められるのは、30 歳以下の若者と60歳以上のシニアのみと定められ、パリ市もこの事業に補助金を出している。


●高齢者と若者をつなぐ非営利団体の活躍
非営利団体のひとつ、Ensemble 2 générations (二世代一緒の意、以下E2G)に聞いたところ、同団体では、若者に次の3種類のホームシェアを提案している。

①在宅プラン 月額10ユーロ
夕方から夜間は、在宅義務があり、週1回のみ夜間外出が可能。1か月あたり週末2回は外出自由。9月から翌年6月までの間に4週間の休暇取得が可能。

②助け合いプラン 月額120ユーロ
①のような在宅義務はないが、買い物や外出の付き添い、パソコン操作の手助け等、高齢者の日常生活の援助をする。

③共同生活プラン 月額200ユーロ~ 住宅賃貸の市場価格より30%割安の設定
特にルールはなく、双方が気分よく楽しく共同生活をできるように配慮する。

①②の場合、若者は月間の費用のほかに、年間390ユーロ、③は年間300ユーロをE2Gに収める。①②は利用する高齢者の年齢が高めで85歳から98歳。③は、まだ手助けを必要としない元気なシニア世代の利用が多いという。
①と②は、ご家族の介護に要する時間が増え、自分たちだけでは対応しきれなくなって申し込まれるケースが多いため、最初のうちは、高齢者が若者との同居に気が進まないことも多い。そのため、E2Gの担当者は必ず高齢者に会って時間をかけて話し合い、信頼を得ることから始める。若者にも事前に面談し詳細な聞き取りをしたうえで、相性のよさそうな二人を選ぶ。
「活動目的の一つは、世代の異なる二人の間の絆を紡ぐことです。オンラインで両者のプロフィールをマッチングさせることではありません」と担当者はいう。


●若々しいマダムと落ち着いた若者の同居
実際に同居している方にも話を聞いた。ジュリエット・ラフォレさん、1935年生まれの88歳と、アントワーヌ・ベイヤさん、2000年生まれの22歳のお二人だ。
パリ地下鉄終点駅から数キロの距離にある、静かで落ち着いた住宅街にジュリエットさんのアパルトマンはあった。慣れない若者へのインタビューに、やや緊張気味にインターフォンを鳴らすと、ジュリエットさんがドアを開けてくださり、その後ろで長身の男性がにこやかに迎えてくれた。温かみのある耳触りのいい声、22歳とは思えない落ち着いた物腰のアントワーヌさん。緊張は一瞬にして消え失せた。
 

ジュリエットさんは、現在88歳。1年前に91歳のご主人を亡くされたばかり。アントワーヌさんは、観光業の上級技術者免状取得のためフランス北東部ストラスブール市から上京。パリの学校と郊外の企業で研修中だ。お二人は、昨年9月から2年間の予定で同居中だ。
「夫の死後、気持ちを整理するのに3か月くらいはかかったかしら。そんなある日、たまたま異世代ホームシェアの話を耳にして、寝室が余分にあるから住居探しをしている学生の助けになると思ってE2Gに電話してみたのよ。若者との共同生活は面白そうだと思う好奇心のほうが強かったかもしれないわね。夫の不在を埋めようという目的ではなかったわ」
「僕は、パリに進学が決まった時、母から勧められました。すぐに関心を持ち自分で申し込みました」


よくある学生同士のアパルトマンのシェアは考えなかったのだろうか……

「以前にアイルランドで女子学生二人とシェアしたことがあります。でも二人とも掃除も片付けもしない不潔ぶりで我慢できませんでした。年齢が近いと逆に仲たがいして、一緒に暮らしづらいことがわかりました」
周囲の反応はというと、
「私の友人たちは、良いアイディアだけれど、実際にやり始めるなんて思い切ったことするわね、妙なことを始めたわねと、あまり肯定的ではないわね」とジュリエットさん。
「僕の友人たちは、びっくりしています。なんでお年寄りと同居する気になったのか不思議がっています。家賃を抑えるにはいいアイディアだと思っているようですが」
「私の息子たちは、アントワーヌに会ってからは、大賛成してくれているわ。二人の息子と三人の孫、弟やいとこ、家族皆に紹介したの。こんなにまじめで素敵な青年をお育てになったご両親にお会いしたいと思ったので、昨年12月にお招きしてこのリビングでシャンパンを開けて初対面をお祝いしたのよ」
二人だけでなく、家族たちもホームシェアに大満足のようだ。
 

広いアパルトマンで思 い思いの時間を過ごす広いアパルトマンで思 い思いの時間を過ごす


同居後、二人にはどのような変化があったのだろうか……

「私は、アントワーヌと気が合うので、よく笑うようになったわ」
「高齢者に対する見方が変わりました。僕はまだ若いですが、両親の世代になると皆、漠然と老いに対する不安を抱いているものだと思います。でもジュリエットさんと暮らし始めて、彼女の年齢の重ね方を目の当たりにして、老いを前向きにとらえることができるようになってきました」
「すごいほめ言葉ね。ありがとう」

自分のことは何でもされるジュリエットさんだが、パソコンの操作はアントワーヌさんに助けてもらっているという。役所の手続きも、インターネットでしなければならないことが多く、なにかと頼りにしている様子。
普段の食事は別々。「生活の時間帯も違うし、食べるものも違うから」とジュリエットさん。ご主人が亡くなられてからはほとんど料理をせず、野菜やフルーツに、魚介類や卵で簡単に食事を済ませるジュリエットさんに対し、アントワーヌさんは大のお料理好き。
「毎日自炊します。肉を中心に、お皿に山盛り食べます」
「たまに、アントワーヌの手料理を一緒に食べることもあるわ。先日作ってくれたキッシュとリンゴのクランブルはとっても美味しかった。アントワーヌはマニアックなくらい掃除好きだから、キッチンの後片付けも完璧なのよ」
「クリスマスに、ジュリエットさんから料理の本をプレゼントされたので、また腕を振るいます。次回は、フォンダンショコラを作りますよ」
「楽しみにしているわね」
楽しそうな二人の様子。なんだかうらやましくなってくる。


お二人はお互いをそれぞれにどう思っているのだろうか……

「家族のようでも友人でもないわ。相棒ね。65歳の年齢差があるけれど一緒にいて楽しいわ。友情と尊敬の念を感じているわね。彼は若いけれどまじめで尊敬に値する男性よ」
「僕も同感です」
同居を始めてまだ数か月の二人の共同生活がこんなにうまくいっているのは、仲介役のE2Gのおかげだと二人は声をそろえる。ジュリエットさんのところにはE2Gの担当者が直接訪れて、アントワーヌさんとはオンラインで、趣味や生活習慣、日常生活について時間をかけて話し合ったという。同居が始まってからも、頻繁に電話で連絡を取り合い様子を聞いてくれる。
「こんなふうに私たちが最初から良好な関係を築くことができたのは、彼女のていねいで親切な対応のおかげです。とても感謝しているわ」
「自分のコンフォートゾーンから飛び出すのが好き」というジュリエットさん。健康で好奇心旺盛、考え方も若く、外見もとても88歳には見えない素敵なマダムだ。だからこそ、異世代ホームシェアという新しい試みにチャレンジできたのだろう。


■書籍情報■
『70代からのパリジェンヌ・スタイル フランス女性に学ぶ、幸せなシニア暮らし』
著者:ゴダール 敏恵
発売日:2023年3月24日(金)
定価:1540円(本体1400円+税10%)
発行所:株式会社主婦と生活社
[Amazon]https://amzn.asia/d/evvxVBQ
[楽天ブックス]https://books.rakuten.co.jp/rb/17413729/

〈目次〉
【Preface】パリジェンヌに学ぶ年齢を重ねる愉しみ
【Prologue】フランス女性たちの、美しく生きるための教え
【Chapitre 1】ブリジット・ルボンさん 1948年生まれ 74歳
【Chapitre 2】マリエル・Kさん 1941年生まれ 81歳
【Chapitre 3】イヴ・クロードさん 1943年生まれ 79歳&ジャンヌ・クロードさん1944年生まれ 78歳
【Chapitre 4】カトリーヌ・ボナールさん 1940年生まれ 82歳
【Chapitre 5】(異世代ホームシェア) ジュリエット・ラフォレさん 1935年生まれ 88歳/アントワーヌ・ベイヤさん 2000年生まれ 22歳
【Epilogue】パリに暮らす、ある日本人女性のこと
〈Colonne 1〉 自分の顔に責任を持つために、拡大鏡と向き合う勇気を持つ
〈Colonne 2〉あなたを美しくするのは、あなたの手のひらです


■著者紹介■
ゴダール 敏恵/Godard Toshie

1965 年生まれ。大学でフランス文学を学び、証券会社勤務を経て1999 年に渡仏。フランス滞在中にエステティシャンの仕事に興味を持ち、2001 年、エステティシャンフランス国家資格取得。さらに、大学病院がん病棟、精神病院、高齢者福祉施設やリハビリセンター等での研修を受け、2002 年ソシオ・エステティシャン(病院や社会福祉施設で働くエステティシャン)国家認定資格を取得。
2004 年~、パリオペラ座近くのエステティックサロン店長を務め、20 年にわたりフランス女性の“ 美” に関わる。2005 年~現在、ポンピドゥー病院等でがん患者を対象としたビューティーレッスン並びに高齢者福祉施設にてソシオ・エステティックにも取り組む。フランス在住23 年、エステティシャン歴20 年。

 

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