DNソリューションズ、インドのINTECH Additive Solutionsと戦略的提携 – 金属3Dプリンティング分野を強化

金属3Dプリンティング技術の強化と製造ソリューションの拡充へ

株式会社システムクリエイト（本社：東大阪市）は、韓国の工作機械メーカーDNソリューションズ（旧DOOSAN MACHINE TOOLS）の日本総代理店として、先進的な製造技術を国内市場へ提供しています。このたびDNソリューションズは、インド最大の金属3Dプリンティング企業であるINTECH Additive Solutions（本社：バンガロール）との戦略的提携を発表しました。本提携により、DNソリューションズは従来の金属切削加工技術に加え、最新の積層造形（AM）技術を活用したソリューションを提供し、製造業のさらなる発展に貢献します。

金属積層造形技術（AM）の進化と市場展望

金属積層造形は、3Dモデルデータを基に金属材料を層状に積み重ねて造形する技術であり、中でもレーザーパウダーベッドフュージョン（LPBF）は最も高度で汎用性の高い技術とされています。LPBFは、金属粉末を薄く敷き詰めた層にレーザーを照射して溶融・結合させ、繰り返し積層することで高精度な部品を製造する方式です。この技術は、航空宇宙、自動車、医療、半導体関連部品などの分野で急速に採用が進んでいます。

市場調査によると、金属3Dプリンティング市場は2022年時点で約1.78兆ウォン（約1,180億円）規模でしたが、2027年までに5.66兆ウォン（約3,740億円）へと成長し、年平均成長率（CAGR）26%が見込まれています。

DNソリューションズの戦略的投資と今後の展望 

Nソリューションズはこれまでも製造技術分野における戦略的投資を進めており、2023年にはドイツのCAD/CAMソフトウェア開発企業「ModuleWorks」、2024年には韓国と米国を拠点とするAIプラットフォーム企業「CarbonBlack」、2025年3月17日には韓国のロボットオートメーション企業「Neuromeka」への出資を実施しました。今回のINTECHへの投資は、こうした技術提携戦略の延長線上にあります。

DNソリューションズのCEOであるキム・ウォンジョン氏は、「今回の投資と提携により、当社は金属加工だけでなく、金属積層造形技術を活用した製造ソリューションを提供できるようになります。特に、複雑な形状や内部構造を持つ部品の製造、材料の効率的な活用などにおいて、お客様の成功を強力に支援します」とコメントしています。

INTECHのCEOであるスリダール・バララム氏は、「当社の360°ソリューションは、単なる機械の提供にとどまらず、設計段階から製造立ち上げ、量産化までを支援する包括的なサービスです。DNソリューションズとの協力により、業界標準を超える革新的なソリューションを提供します」と述べています。

インド市場の重要性

DNソリューションズはこれまでも積極的に技術投資を行っており、2023年にはドイツのCAD/CAMソフトウェア開発企業ModuleWorks、2024年には韓国・米国のAIプラットフォーム企業CarbonBlack、2025年3月には韓国のロボット自動化企業Neuromekaへ投資を行っています。今回のINTECH社への投資も、同社の「製造ソリューションプロバイダー」としての地位を強化するための戦略の一環です。

特にインド市場は、世界的な製造業の拠点として急成長しており、インド工科大学（IIT）などの名門教育機関から毎年150万人以上のエンジニアが輩出されています。バンガロールは「インドのシリコンバレー」とも称され、製造業・IT・ソフトウェア・自動化技術の分野で豊富な人材を有しています。DNソリューションズは2025年中にバンガロールに新たなR&Dセンターを開設する予定であり、INTECH社との提携により、金属AM分野での技術力をさらに強化する方針です。

会社概要

DNソリューションズについて

DNソリューションズは、韓国最大の工作機械メーカーであり、世界でもトップ3に入るグローバル企業です。旋盤、マシニングセンター、複合加工機、5軸加工機など、幅広い製品ラインナップを誇り、機械・プラント、自動車、航空宇宙、エネルギー、医療分野に最適なソリューションを提供しています。世界66カ国以上に140以上の販売・サービス拠点を持ち、高い信頼性と安定性を誇る工作機械を提供しています。

INTECH Additive Solutionsについて

INTECH Additive Solutionsは、インド最大の金属3Dプリンティング機メーカーであり、選択的レーザー溶融（SLM）技術を活用したパウダーベッド方式の金属積層造形技術で先駆的な地位を確立しています。元々は受託製造を行っていた同社は、市場のニーズに応えるため、自社開発の積層造形機「iFusion」シリーズや、デジタル製造プロセスを最適化する独自ソフトウェアを提供しています。設計から量産までを支援する360°の包括的なサービスにより、コスト削減とプロセス最適化を実現しています。