仕事と介護の両立をめざし、ビジネスケアラーとともに働くことを考えるイベントを開催
社員発のアイデアからスタートしたプロジェクトの一環で、講演やパネルディスカッションを実施
株式会社日立ソリューションズ(本社:東京都品川区、取締役社長:山本 二雄/以下、日立ソリューションズ)は、ビジネスケアラー(介護に従事しながら働く人)が安心して仕事を続けられる環境づくりに向けて、「仕事と介護の両立」を考える全社イベントを、昨年度に続き本年度も12月3日に実施しました。
日本では、団塊の世代(1947~1949年生まれ)が75歳以上になることで、人口の約5人に1人は後期高齢者になる「2025年問題」が取りざたされており、働きながら介護する「ビジネスケアラー」の増加に伴う労働生産性の低下が、多くの企業の課題になると言われています。
日立ソリューションズは2023年より、介護をオープンに相談しあえる企業文化の醸成や、働き続けられる職場づくりをめざす活動を行っています。本イベントでは、ビジネスケアラー支援の第一人者で株式会社チェンジウェーブグループ 取締役 酒井穣氏の講演や、ビジネスケアラーの社員や役員、ビジネスケアラーの上司によるパネルディスカッションを通して、両立の課題やビジネスケアラーとともに働く人に求められるリテラシーについて理解を深めました。
これまでに、実態把握のための調査をはじめ、介護リテラシー向上のためのセミナーを定期的に実施し、社員が自由参加できる社内コミュニティも立ち上げました。また、認知症の人が自分らしく暮らし続けられる社会の実現のため、企業と認知症当事者が共創に取り組む経産省の「オレンジイノベーション・プロジェクト」へ参加するなど、社外にも活動を広げています。今後も、最大の資源である人財が安心して働き続けられる環境づくりに取り組み、企業と社会のサステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)を加速させ、誰もが幸せな社会の実現に貢献していきます。
■ ビジネスケアラー支援の第一人者 株式会社チェンジウェーブグループ 取締役 酒井 穣氏の講演
「現代の日本では、人類史上かつてない高齢化が進行している。数年以内には、ビジネスパーソンの約3割から5割が、何らかの形で介護に関わっている社会が訪れる。介護離職も深刻な課題ではあるものの、ほとんどの人は仕事を辞めずに仕事を続けることになる。むしろ企業経営にとっては、ビジネスケアラーの労働生産性の低下の方が、より大きな問題になる可能性が、経産省によって指摘されている。さらに別のデータによれば、約8割のビジネスケアラーは『仕事も頑張りたい』と考えている。休みやすい職場も大切だが、それ以上に、ビジネスケアラーたちは仕事を休まずに介護を効率的にこなす具体的な知識を求めている。ビジネスケアラーが希望するキャリアを前提に置き、介護のプロフェッショナルがいる地域包括支援センターに頼りながら、職場でも仕事と介護を両立できる体制を整えることが大事だ」
■ パネルディスカッション「ケアラーと共に働くことを考える」
「本日の講演を聞いて」「今どのように仕事と介護に携わっているか」「仕事と介護を両立し易くするために工夫していること」「今困っていること」をテーマに、ビジネスケアラーの社員や役員、ビジネスケアラーの部下を持つ上司で話し合いました。主なコメントは以下の通りです。
・会議で介護について報告したところ、自分も同じだという人が続々と出てきて話が盛り上がった。機会をつくればいろんな話が出てくることがわかり、風土の醸成やナレッジ共有の大切さを感じた
・介護について、同じ部署のメンバーの方からは聞きにくいだろうと思い、自分から発信するように心がけていた
・部下から介護について相談を受けたとき、何を言ったらいいか分からずリテラシーの大事さを痛感した。職場内でもリテラシーの共有を行った
・取り組みや経験を共有することで、ビジネスケアラーの社員が「自分は一人じゃないんだ」と思える。さまざまな事情を抱えた人たちが協力し合いながら、労働生産性を維持してチームとして成果を出していくことが大事
■ イベントに参加した社員の声
・自身がビジネスケアラーとして心構えしておくべきことに加え、ビジネスケアラーへの接し方や普段からカジュアルに話しておくことの大切さなどを理解することができた
・悩みや足踏みに対し、背中を押してもらえた気がする
・マニュアル通りの内容ではなく、リアルな話を聞けたことが嬉しかった
・介護に関して、社内でオープンに語られていることが新鮮に感じた
■ 日立ソリューションズのサステナビリティに対する取り組み
日立ソリューションズは、2024中期経営計画の重点方針として「SXを意識した事業運営」を掲げ、持続可能な社会の実現に向けて、環境価値・社会価値・経済価値のトレードオンでの向上をめざす全社活動「SXプロジェクト」を2022年度に立ち上げました。2024年4月には、長期的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、協創やDEI、価値創造の連鎖に取り組むとともに、ワクワクする未来を創造していくためのオープンなコミュニティ「ハロみん」も立ち上げました。社会課題の解決に向けた事業創出を全社で支援する取り組みも継続しています。
URL:https://www.hitachi-solutions.co.jp/company/sustainability/
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