なぜ、いま「先住民の現代アート」なのか?『美術手帖』7月号は、「先住民の現代アート」特集。
株式会社美術出版社(東京都 品川区)は、『美術手帖』7月号「先住民の現代アート」特集を2024年6月7日(金)に発売します。
特集|「先住民の現代アート」 / Contemporary Indigenous Art
「先住民の現代アート」特集は、巻頭にジェフリー・ギブソン、ジョーン・クイック=トゥ=シー・スミス、レイヴェン・チャコン、ニコラス・ガラニン、マユンキキのインタビューを掲載。「先住民の現代アーティスト」では、ケント・モンクマン、リチャード・ベル、レベッカ・ベルモア、ブルック・アンドリュー、ブレット・グラハム、マタアホ・コレクティブなど、20名を超える作家を紹介する。
さらに、「『先住民の現代アート』を知るための基礎知識」や「先住民のアートと文化に関する世界の施設・団体」。アメリカ先住民芸術教育機関(IAIA)で教鞭を執るマリオ・A・カロ、アイヌ文化研究者の北原モコットゥナㇱ(ㇱは小文字表記)という各氏の論考、コラム等を掲載。
本特集で監修を務めた原田真千子の巻頭言から、「今回のヴェネチア・ビエンナーレならびに近年の国際的なアートシーンにおける先住民のアーティストの存在感を、私を含む非先住民の人々は、一過性のトレンドだと思ってはならない。先住民たちが何十年にもわたって闘い続けている直接的な運動に始まり、アートの表現と実践を通して行動の先陣を切ってきた、数多の先住民のアーティストとキュレーターたちの持続的な努力と築き上げたネットワークによって、点が線となり、線が重なり、先住民たちを疎外し、周縁化してきたマジョリティが無視できないステージへと、その扉を開いてきたのだ」。
第2特集は、第60回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館の毛利悠子「Compose」展をリポート。動きと音を伴う音響彫刻的な作品で国内外から高く評価される毛利悠子。そして毛利からの指名により、イ・スッキョンが日本館初の外国人キュレーターを務めた。この2人が「Compose」展で意図したこととは? 飯田真美が迫る。
アーティスト・インタビューは、様々な土地で人と関わりながら、人間の想像力や物語創造を探求するエレナ・トゥタッチコワ。国立西洋美術館での展覧会へ参加した作家に、世界の道づくりとしてとらえている「歩行」や、多様なメディアによる表現方法、そしてその根底に流れる思考について、崔敬華が話を聞いた。
【目次】
特集「先住民の現代アート」
Contemporary Indigenous Art
原田真千子=監修
なぜ、いま「先住民の現代アート」なのか?
原田真千子=文
INTERVIEW
ジェフリー・ギブソン
ジョーン・クイック=トゥ=シー・スミス
レイヴェン・チャコン
ニコラス・ガラニン
原田真千子=聞き手・構成
マユンキキ
田村かのこ=聞き手・構成
「先住民の現代アート」を知るための基礎知識
岸上伸啓+山本浩貴=文
ARTISTS
ケント・モンクマン / リチャード・ベル / レベッカ・ベルモア / ブルック・アンドリュー / ブレット・グラハム / マタアホ・コレクティブ / デニウソン・バニワ / タニヤ・ルキン・リンクレイター / ダーナ・クラクストン / カーラ・ロメロ / チャヌーパ・ハンスカ・ルガー / ウィル・ウィルソン / マーカス・アマーマン ほか
第60回ヴェネチア・ビエンナーレ
Hãhãwpuá パビリオン
原田真千子=取材・文
藤戸康平
五十嵐聡美=取材・文
宇梶静江
永峰美佳=取材・文
COLUMN
Va Fealoa’ i
木原雪=文 村上佳代=翻訳
「台湾原住民族」が「台湾原住民族」である所以
―文化闘争とマクタアイ生態芸術村
栖来ひかり=文
世界の潮流と交流に見るアイヌのアート
鵜澤加那子=文
アイヌのアートと共存のための感覚哲学
田村ゆりか=文
先住民のアートと文化に関する世界の施設・団体
神道朝子=文
[論考]
先住民の現代アートの到来!
マリオ・A・カロ=文 村上佳代=翻訳
隠された傷を照らす─表現を通じたアイヌの解放と快方
北原モコットゥナㇱ(ㇱは小文字表記)=文
SPECIAL FEATURE
第60回ヴェネチア・ビエンナーレ 日本館
毛利悠子「Compose」展
危機に直面する世界で、循環する「共生」を奏でる
飯田真美=取材・文
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ARTIST IN FOCUS
OPEN GROUP
鴻野わか菜=取材・文
ケイト・ニュービー
三木あき子=取材・文
横山奈美
近藤健一=取材・文
WORLD REPORT
New York/London/Berlin/Sharjah/Chiang Rai
ARTIST INTERVIEW
エレナ・トゥタッチコワ
崔敬華=聞き手
REVIEWS
池田一憲、本田健二人展「霧のふるさと」
椹木野衣=文
長谷川繁、城戸保「ペイン天狗とホト愚裸夫」展
清水穣=文
書誌情報
美術手帖2024年7月号 6月7日(金)発売
特別定価|2000円+税
発行|カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
発売|美術出版社
『美術手帖』公式サイト
https://bijutsu.press/books/5481/
Amazonサイト
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美術出版社
1905年の創業以来、一貫して良質な美術図書の出版を手掛けてきました。『美術手帖』『ワイナート』などの定期雑誌、『カラー版美術史シリーズ』をはじめとする美術・デザイン・建築などの芸術全般にわたる書籍の出版、美術展のカタログ制作のほか、アートと人々をつなぐ多彩な事業を行っています。
https://bijutsu.press/
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