大和物流とHacobu、トラックドライバーの「情報収集の壁」を乗り越える取り組みへ

18拠点の“軒先情報”をスマホアプリ「MOVO Driver」で公開

Hacobu

大和ハウスグループの大和物流株式会社(本社:大阪市西区、代表取締役社長:杉山 克博)と株式会社Hacobu(ハコブ、本社:東京都港区、代表取締役社長CEO:佐々木 太郎)は、大和物流の18拠点における軒先情報を、トラックドライバー向けスマートフォンアプリ「MOVO Driver」で公開します。この取り組みにより、ドライバーの情報収集における負担を軽減し、物流の働き方改革に貢献します。

軒先情報公開の背景

トラックドライバーの「情報収集の壁」

物流業界では、2024年4月からドライバーの時間外労働の上限が年間960時間に規制されたことで、さらなる人手不足が懸念されており、ドライバーの働き方改革は喫緊の課題となっています。

さらにトラック運送取引では、元請事業者から1次請け、2次請けの運送事業者に配送を委託する「多重下請け構造」が常態化しています。この構造の影響で、着荷主が発荷主に情報を伝えたとしても、その情報が分断され、ドライバーに軒先情報(受付時間、場所、入場口など、荷物の積み降ろしに必要な物流センターの詳細)が伝わっていないことが多々発生しています。

ドライバーは、仲間と情報交換をしたり、物流センターに電話で確認したりして軒先情報を収集しています。こうした状況はドライバー自身の努力によってカバーされており、課題が顕在化していないのが現状です。

Hacobuのヒアリングでも、ドライバーから次のような声が確認されています。

・物流センターに何時から入場・納品ができるのか分からない

・初めての納品先の場合、周辺の道路が大型車通行可能か不安

・物流センターごとの独自ルールを把握する必要があり、情報収集に時間がかかっている

大和物流の取り組み

全国で物流センターを運営する大和物流は、2024年4月からトラック予約受付サービス「MOVO Berth」を18拠点に導入するなど、ドライバーに優しい環境整備に取り組んでいます。トラックが物流センターに入場する際の受付を、MOVO Berthでデジタル化することで、トラックの拠点滞在時間を可視化し、荷待ち・荷役時間削減に向けた改善に取り組んでいます。

このたび大和物流は、情報の分断によるトラブルを防ぐため、スマートフォンアプリ「MOVO Driver」を活用して、18拠点の軒先情報を公開します。

さらに、自社のウェブサイト内の物流センター情報ページにも軒先情報を掲載し、様々な角度から情報を発信します。

これらの取り組みにより、ドライバーの情報収集における負担を軽減し、顧客や社会からの「物流効率化への対応」や「ドライバーに優しい環境整備」の要請に応えます。

情報公開の方法

大和物流のMOVO Berth導入拠点において、スマートフォンアプリ「MOVO Driver」を活用して軒先情報を公開します。

公開内容の例

・受付時間

・構内での待機可否

・入場口

・受付場所

・夜間受付の有無

・荷役を行う際の、物流センターからドライバーへの連絡方法(電話やショートメッセージなど)

・問い合わせ先(電話番号)

・予約受付システムの種類

軒先情報は、MOVO Driverの機能の一つである「物流情報マップ」にて公開します。

「物流情報マップ」は、全国の物流センターや大型車が駐車可能なコンビニなど、ドライバー業務に役立つ約2万地点の情報をマップ上で確認できる機能です。

              
大和物流の軒先情報も、「物流情報マップ」にて公開します。

スマートフォンで情報収集を行うドライバー

今後の展望

大和物流は、物流プロセスの最適化を加速するため、「MOVO Berth」の導入・活用を積極的に進めています。2025年12月末までに、50拠点以上の物流センターへ導入を拡大していく予定です。

MOVO Berth導入により、荷待ち・荷役時間を可視化することで具体的な課題を把握し、解決策の立案・実施に取り組みます。

今後も「ドライバーに優しい環境整備」のため、継続的に情報発信を進めてまいります。

各社コメント

大和物流 業務推進部 部長 向山 直樹(むこうやま なおき)

MOVO Berth導入のきっかけは、待機中のドライバーを電話で誘導する際の工数削減の必要性を感じたことでした。Hacobu社との事前打ち合わせで効果をイメージできたため、「ドライバーや事業所担当者に受け入れてもらえるか」という点を意識しながら導入を決断しました。

「ドライバーに受付の負荷をかけない」「初めてのドライバーが理解しやすいように説明の工夫を行う」「誘導担当者に負荷をかけない」の3点を重視して準備を進めました。


この3点に対して、Hacobu社のご担当者様に迅速に対応いただき、想像以上に段取りよくMOVO Berthを導入・定着させることができました。使い方が分かりやすく、準備工数も少ないため、現在も全国の物流センターにMOVO Berthの展開を行っています。物流関連2法への対応でも導入効果が見込めるため、今後も活用し続けていきたいと考えています。

Hacobu プロダクトマネジメント部 MOVO Driverプロダクトマネージャー 小谷 方人(こたに まさと)

多重下請けなど物流業界の構造的な課題から、伝えたはずの軒先情報がドライバーに伝わっておらず、ドライバー自身が事前に軒先情報を確認しないといけないことが常態化してしまっています。

そんな中、大和物流様が公式の軒先情報を積極的にご提供くださることは、物流センターからの情報公開という新たな流れを生み出す大きな一歩だと考えています。私たちもこの取り組みを通じ、ドライバーの皆様が安心して業務に取り組める環境を整備するとともに、物流業界全体の働きやすい環境づくりに一層貢献していきたいと考えています。

大和物流について

商号:大和物流株式会社

URL:https://www.daiwabutsuryu.co.jp/

設立:1959年8月29日

本社所在地:〒550-0011 大阪市西区阿波座一丁目5番16号

代表:代表取締役社長 杉山克博

大和物流は1959年に大和ハウス工業株式会社の物流子会社として設立し、今年度で創立65年を迎えました。建築・建材物流をコア事業とした総合物流業のほか、お客さまのニーズに合わせた物流施設開発を全国で進め、現在、自社で管理・運営する物流施設は、国内109ヵ所・総延床面積約41.1万坪(※1)に上ります。

※1. 2024年12月末時点

Hacobuについて

商号:株式会社Hacobu

URL:https://hacobu.jp/

設立:2015年6月30日

本社所在地:〒108-0073 東京都港区三田3丁目14番10号 三田3丁目MTビル9階

代表:代表取締役社長CEO 佐々木太郎

クラウド物流管理ソリューション「MOVO(ムーボ)」シリーズと、物流DXコンサルティング「Hacobu Strategy(ハコブ・ストラテジー)」を展開。5年連続シェアNo.1(※2)のトラック予約受付サービス「MOVO Berth」、動態管理サービス「MOVO Fleet」、配車受発注・管理サービス「MOVO Vista」、生産・販売・在庫管理サービス「MOVO PSI」などのクラウドサービス、ドライバーの働き方を変えるスマートフォンアプリ「MOVO Driver」の提供に加え、物流DXパートナーとして企業間物流の最適化を支援しています。

※2. 出典 デロイト トーマツ ミック経済研究所『スマートロジスティクス・ソリューション市場の実態と展望【2024年度版】』https://mic-r.co.jp/mr/03240/ バース管理システム市場の売上高および拠点数におけるシェア

「MOVO Driver」について

Hacobuが提供する、トラックドライバーの業務効率化、働き方改革、つながり創出を後押しするスマホアプリケーションです。2023年6月、アプリリリース。今後、物流DXツール「MOVO」を利用する60万人超のドライバーの皆様の声やデータを参考に、継続的な機能リリースを予定しています。

AppStoreもしくはGooglePlayでダウンロードいただけます。

・iOS: https://apps.apple.com/jp/app/movo-driver/id6449241698

・Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.movo.driverapp&hl=ja

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会社概要

株式会社Hacobu

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URL
https://hacobu.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区三田3丁目14番10号 三田3丁目MTビル9階
電話番号
050-5358-8885
代表者名
佐々木太郎
上場
未上場
資本金
38億円
設立
2015年06月