水分・油分両方を肌に届ける製剤の開発方法を確立
1ステップで、複数のスキンケアステップを重ねたような保湿効果。粘土鉱物の配合と高圧処理技術の融合、特許出願済み。
人の肌は親油性が高く、水分よりも油分を先に取り込むという事実。
スキンケアにおいては、化粧水で水分を肌に浸透させた後に、乳液やクリームなどの油分で密封し、潤いを逃がさない複数のステップを重ねることが一般的です。当社の過去の研究において、化粧品を構成する水分や油分が、肌に塗布した後にどのように肌に浸透するかが解明できており、乳液を肌に塗布すると油分と水分が層状に分かれ、油分の方が先に肌に浸透してしまいます。これは、人の肌の生理に則したもので、親水性が低く親油性が高いためだと考えています。油分が先に浸透することで、水分が肌に浸透することを遮ってしまうこともわかっています。
※1 発表タイトル:A Novel Clay Mineral-Thickened Maxi-Solid-Emulsion for Improved Stratum Corneum Hydration
和文:角層水分量向上のための新規粘土増粘大固形油エマルション
発表者:株式会社ナリス化粧品 伊達正剛・髙田広之・森田美穂 / 京都大学 生物センシング工学研究室 小川雄一
粘土鉱物等を含む乳液を微細化する技術。1ステップで、複数のスキンケアステップの保湿感を実現。
当社では、乳液に粘土鉱物のベントナイトを配合することと、オリジナルの高圧処理技術を融合させることで、油分が水分の肌への浸透を遮ることなく、混ざり合って、肌に浸透する乳液製剤の開発に成功。高圧処理化することで、サラサラの液状になるため、粘度による塗布時のべたつき感も少なく、通常の乳液や、オールインワンゲルよりも高い保湿感のある乳液製剤を開発することに成功し手法を確立しました。これにより、スキンケアの複数のステップを重ねるようなスキンケアが1品で行えます。尚、この技術は特許出願済みです。
出願番号: 特願2023-053181号 発明者:株式会社ナリス化粧品 伊達(藤原)美乃里/浅井健史
研究者の思い
多くの役割を担い忙しい女性が増える中で、オールインワンゲルなど1品でスキンケアが完了するアイテムは多くの女性の支持を得ています。時間を提供するだけでなく、スキンケア効果の満足度を提供することで、生活の豊かさを提供するような研究を続けていきたいと考えます。
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