安藤忠雄・池上彰・スプツニ子!・姜尚中・倉本聰・長沼毅 が登壇!『FMフェスティバル2013 未来授業~明日の日本人たちへ』
11月4日(月・祝)16:00~19:00、11月9日(土) 22:00~22:55放送 プレスペシャル 10月13日(日)19:00~19:55放送
番組では、日本を代表する“知のフロントランナ-”である安藤忠雄・池上彰・スプツニ子!・姜尚中・倉本聰・長沼毅を講師に迎えて、9月23日、10月5日、10月8日の3日間、広島・東京・京都の3会場で、大学生を対象に行われた公開授業の模様をお届けします
今年の授業テーマは、『ニッポンの転換点・未来を創る』。
リーマンショック、東日本大震災と原発事故、領土問題、政権交代、アベノミクス・・・日本社会が大きな転換点を迎えている今、私たちにはどんな選択肢があるのか?その先にはどんな未来があるのか?
6人の講師が、それぞれの分野から、若者たちの知性・野性・感性を刺激する授業を展開しました。
~授業を受けた大学生のtwitterから~
☆訳もなく泣けてくるのは、1日中、心を大きく振動させられたからでしょう。久々に最高の一日でした。
☆就活前にして未来授業に参加できて良かった。物事の考え方を学んだ。
そして、大学生のうちに頑張ることが見つかった。それと同時に自分の勇気のなさ、考える力のお粗末さに
気がつき恥ずかしくなった。
☆向上心のある同世代からの意見も、同じぐらい刺激的で勉強になった。学生である喜びを感じた。
☆刺激をたくさん得ることができた。これからそれを昇華していくのが大変だ~!
《「FMフェスティバル2013未来授業~明日の日本人たちへ」講義内容》
■広島会場:9月23日(月・祝日)/広島平和記念資料館
◇講 師: 長沼毅/生物学者・広島大学大学院准教授
◇テーマ: 「ニッポンの転換点・未来を創る~協調する人種 ホモ・バックスへの進化」
人類が現在の繁栄に至った理由が他の生物に無い「協調の特質」であり、来るべき絶滅の危機を回避するためには、ホモ・パックス(平和的なヒト)へ進化する必要性を説く長沼毅が、この日新たなキーワードとして学生に提示したのは、東京五輪のプレゼンテーションで話題となった言葉“お・も・て・な・し”。“おもてなし=ホスピタリティ”は日本独自のものではなく、世界共通のものであることを説明した長沼毅は、平和的なヒトへの進化の方策のひとつとして、ホモ・ホスペス(おもてなしのヒト)という“新種”を提案し、おもてなし(ホスピタリティ)の本質が、主と客の関係だけでなく、敵への対処を含んでいることを説きました。また、「協調」するための処方として「知足(足るを知る)」を、その障害として「もっともっと病」を指摘。平和都市・広島のシンボルである平和公園内の会場で、平和な未来を迎えるための“ヒトのあり方”を考える授業となりました。
~大学生のアンケートより~
「日本の未来は暗いばかりだと考えていたが、我々がどういう風に切り開いていくかにかかっているんだと考えるようになった。」
■東京会場:10月5日(土)/渋谷ヒカリエホールB
◇講 師: スプツニ子!/アーティスト・マサチューセッツ工科大学メディアラボ助教
◇テーマ: 「ニッポンの転換点・未来を創る~はみだす力が変えるニッポンの未来」
アーティストで今秋にマサチューセッツ工科大学メディアラボ助教に最年少で就任するスプツニ子!授業では、どこよりも早く新作「ムーンウォークマシーン、セレナの一歩」を紹介。月に女子の足跡を残すという、柔軟な発想から創作された作品に会場中の学生たちが触発されました。さらに女性の生理を男性が経験するという作品「生理マシーン、タカシの場合」からは、男女の性差の話に始まり、医学界や社会におけるジェンダー問題まで広がる議論に発展しました。「引きこもらず自分探しもやめよう。他者とかかわることで自分がある」「社会を変えたいなら、向き合ってその内部から変えるウィルスになろう」「型をやぶるためにはまず、型を知ること」などなど、同じ世代にエールを贈る、まさに「スプツニ子!流はみだし講義」となりました。
~大学生のtwitterより~
「未来授業受けました!気に入らない社会のいろいろなことと、その気に入らないこと変える力のない私に絶望していましたが、
お話を聞いて、社会を内部から変えるウィルスになってやろうと思えました。型を知って型を破り、頑張ります。」
◇講 師: 安藤忠雄/建築家・東京大学名誉教授
◇テーマ: 「ニッポンの転換点・未来を創る~生きる力」
授業冒頭から「“ゆとり世代”は自分で考えないからダメ!今日はどんどん反論して下さい!」と学生たちを鼓舞した安藤忠雄。大学や専門学校に通わず、独学で建築を学んだ経験や、世界を見るためにまず日本を1周し、日本の良さを確認してから世界へ旅立った経験などを披露し「日本人はまず日本を勉強しなければならない」と呼びかけました。そんな安藤にとっての建築の原点は「東大寺南大門」と「待庵」。迷った時「いつもこの原点に戻る。人間には拠り所が必要」と語りました。
また世界中のコンペでは今も勝率はたった1割、という安藤は、学生に「挫折」についても問いかけます。「挫折でも体験することが大事」「人生は長い。今は下地を作る時期」「大切なのは勇気と情熱と闘争心」「人に負けないぐらい勉強しよう」と、時に厳しく、時にユーモアを溢れる語り口で学生たちにメッセージを送りました。
~大学生のtwitterより~
「スプツニ子!さんと安藤忠雄さん、ゆとりに対する考え方は真逆のように見えるけど、根本は、"もっと自分で考えよーぜ"ってとこで一緒!」
◇講 師: 池上彰/ジャーナリスト・東京工業大学教授
◇テーマ: 「ニッポンの転換点・未来を創る~未来を生き抜く『武器』としての教養 大学で何を学ぶか」
「今日の講師はみんな素晴らしいが、真に受けないこと!自分で感じて考えることが大事」と冒頭から大学生に渇を入れるかたちで授業がスタート。自らマイクを持って会場を歩き回り、時には「僕は意地悪だからなぁ」と鋭い質問を投げかけるなど、まさに学生たちからの“いい質問”とバトルしました。 授業のテーマは「教養と常識の違いは?」「大学では何を学ぶべきか?」
“愚者は経験に学び、賢者は歴史から学ぶ”という言葉を紐解きながら、「賢者になるためには、知識をただ鵜呑みにせず、適度な懐疑心をもって批判的に読むこと。そうすれば賢者のように、歴史に学ぶことができるようになる」「常識は改革する力を持たないが、教養には改革をする力がある」と説きました。
授業の最後には、亡くなった父親のエピソードを紹介。父親が寝たきりの状態になっても、当時発売された「広辞苑」の第四版を欲しがり、最後まで学ぼうとしたことを語り、「人間は死に向かって完成する。学び続けるための基礎力をつけるのが大学時代だ」と学生たちにエールを贈りました。
~大学生のtwitterより~
「人間の信じられる面と信じられない面、どちらを捉えて向き合うかで人生は大きく変わりますって言葉がグッと来ました」
◇講 師: 姜尚中/国際政治学者・聖学院大学教授
◇テーマ: 「ニッポンの転換点・未来を創る~幸福の在り方を問いかける」
今回で「未来授業」3回目の登壇となる姜尚中。2011年の第1回では「グローバリゼーションの功罪」をテーマに、東日本大震災を経た第2回では「故郷は未来にある」をテーマに授業を行いました。それらを振り返りつつ、第3回となる今回、掲げたテーマは、『幸福の在り方を問いかける』。
3.11以降、考え方や行動に変化はあったのか?そこに「心の支え」となるものを見出すことができたのか?また、「親友」と「心友」の違い、「孤独」と「孤立」の違い、就活の悩み、10年後の未来、そしてテーマである幸福とは何か、など、根源的な問いを学生たちに投げかけ、学生の本音を引き出す授業は、時には、学生同士の熱のこもった討論にも発展しました。生と死に悩む一人の学生の思いを書簡という形で著した『心』が30万部を超えるベストセラーとなった姜尚中らしく、優しく温かい視点で、学生の「心」に触れる授業を行いました。
~大学生のtwitterより~
「“自分の中の哀しみや苦しみを、相手の中にも見出だす事ができることを教養と言います“という言葉を聞いて、自分の無教養さが心に痛かった。臨床に出てから感じる事や、常日頃から思う事や、医療系学生の立ち位置まで考え続けた時間でした。」
■京都会場:10月8日(火)/下鴨神社 直会殿
◇講 師: 倉本聰/脚本家・劇作家・演出家
◇テーマ: 「ニッポンの転換点・未来を創る~海抜ゼロの思想」
「あなたの生活になくてはならない必需品は?」という問いに、学生たちからの答えは様々。「携帯電話、メガネ、パソコン、友達、やる気」。「では、鼻と口をふさいでください」と、倉本聰。「人間は“酸素”がなくては生きていけません。酸素をはぐくむのは「森」です。そんな当たり前のことを忘れてしまってはいないでしょうか」と学生たちに投げかけます。倉本聰の授業は、下鴨神社の広大な糺の森の中、人間の“生の根源”について考えるところから始まりました。「3776mの富士山に登頂したことありますか?」との問いに、多くの学生の手があがりましたが、「歩いて登るスタート地点は五合目の海抜2400mからです。実際には1376mしか登っていませんね」と倉本聰。「山は上に行けば行くほど道の選択肢も少なくなります。それはどんどん便利になっていく世の中と同じで、今を生きる我々は、生活している場所がすでに五合目であることを理解した上で、海抜ゼロの思想に戻り、自由な発想を手にするべきではないでしょうか」と、参加した学生たちの「想像力」を鍛える授業となりました。
《番組概要》
◇タイトル: 三菱商事 presents FM フェスティバル 2013 未来授業~明日の日本人たちへ~
『ニッポンの転換点・未来を創る』
◇放送日時: 2013年11月4日(月・祝) 16:00~19:00 池上彰・安藤忠雄・スプツニ子!の授業を紹介
2013年11月9日(土) 22:00~22:55 倉本聰・長沼毅の授業を紹介
※プレスペシャル 10月13日(日) 19:00~19:55 姜尚中の授業を紹介
◇放送局: TOKYO FMをはじめとするJFN 38局
※プレスペシャルのみ東京ローカルでの放送となります。
◇番組総合司会: 茂木健一郎
◇特設サイト: http://fes.jfn.co.jp/
◇特別協賛: 三菱商事
◇協 賛: 損保ジャパン、日本興亜損保、寺岡精工
《FMフェスティバルとは》
1972年にスタートしたFM フェスティバル。音楽を中心に、音声メディアであるFMメディアの特性と全国に展開するネットワークの強みを最大限に活かし、全国のJFN加盟全FM局が結集。全国のFMリスナーがひとつとなる日として、若者リスナーと一緒に毎年毎年積み上げて実施してきたFMメディアの祭典です。
2010年度からは、これからの未来を担う若者たちが、社会を生き抜いていくうえで抱えるであろう将来への不安に対して、明るい未来を展望し、生きるためのヒントを送り届けたいという思いのもと、「知の未来授業」を開講しています。各専門分野で日本の第一線で活躍し、時代のオピニオンリーダーである「知の先達」が大学生と真剣に向き合い、直接、熱い討論を交わすインタラクティブ型特別授業です。
☆ビデオPodcastも大好評!英語字幕版スタート!
授業の模様は、特別番組としてJFN38局で放送するほか、ビデオPodcastとしても無料配信しています。
このビデオPodcastが2013年7月で、シリーズ累計1,100万ダウンロードを突破!さらに、影像に英語字幕をつけた英語字幕版もスタートし、外国人にも、英語を勉強している日本人にも楽しんで頂けるようになりました。
【現在、お楽しみ頂けるビデオPodcast】
2012年10月29日、10月31日、11月2日に開催した「FMフェスティバル2012」の授業の模様をご覧いただけます。テーマは『世界の中のニッポン~自らの立ち位置の確認』。世界の中で、日本人はどのようにアイデンティティを確立していけばよいのか?5人の特別講師、ロバート・キャンベル(日本文学者)、北川智子(歴史学者)、養老孟司(解剖学者)、小山薫堂(脚本家・放送作家)、福岡伸一(分子生物学者)が、それぞれの分野から生きるヒントを伝えます。
■『未来授業』Podcastシリーズ
『FM FESTIVAL 未来授業』(公開収録イベント/ビデオ)
~学生たちと「知の巨人」たちの1回限りのインタラクティブ授業がPodcast化したシリーズ~
料金:無料 制作・著作: TOKYO FM、JFN(全国FM放送協議会) http://fes.jfn.co.jp/
☆なお、今年の授業の模様を収めたビデオPodcastは、ラジオ放送終了後、ご覧いただけます。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像