【建設業実態調査】協力会社に選ばれる元請け企業とは
単価・工期・支払い・段取りを判断材料に、47.9%の協力会社・職人は元請企業からの依頼を断っている(助太刀総研調べ)

助太刀総研(株式会社助太刀(所在地:東京都新宿区、以下「当社」)が運営)は、建設業に従事する経営者、一人親方、個人事業主、会社従業員を対象に、元請企業の選別に関する実態調査を実施しました。
調査レポート全文はこちら:
https://souken.suke-dachi.jp/blog/report_20260807/draft?key=yiJlDB1zZm
◾ 調査背景
建設業では、元請企業から一次、二次、三次以下の協力会社へと工事が発注される重層的な請負構造のもと、多様な事業者が施工を担っています。発注条件や工程設定、現場運営に関する判断は、元請企業や上位の請負企業に集まりやすく、協力会社・職人は、受注の安定確保を優先せざるを得ない局面もありました。
一方で近年は、人手不足や高齢化、労務費・資材費などの上昇を背景に、施工を担う協力会社・職人を安定的に確保することが、元請企業にとって重要な経営課題となっています。
こうした環境の変化により、協力会社・職人側も、単に仕事量を確保するだけでなく、単価、工期、支払い条件、現場の段取り、担当者とのやり取りなどを比較し、事業を継続できる取引先や案件を見極める動きが広がっている可能性があります。
助太刀総研では、こうした仮説を踏まえ、協力会社・職人による元請企業の選別がどの程度生じているのか、また元請企業にどのような取引条件や関係性が求められているのかを把握するため、本調査を実施しました。
◾ 調査概要
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調査対象:建設業に従事する経営者、一人親方、個人事業主、会社従業員
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有効回答数:292件
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調査期間:2026年4月25日~2026年6月14日
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調査方法:「助太刀」アプリ内で実施したアンケート調査
※設問により回答対象者は異なります。
※本調査は主に「助太刀」アプリ利用者を対象としたアンケートであり、建設業界全体の構成比や意識を直接的に代表するものではありません。
※調査結果は、回答者の認識および経験に基づく傾向として解釈しています。
※本調査では、回答者が日常的に取引または就業する発注元・上位企業を念頭に回答を得ています。本文中では、便宜上これらを総称して「元請企業」「元請け」と表記しています。
◾ 調査結果サマリー
・条件が合わない元請企業からの依頼を「時々ある」以上の頻度で断る回答者は47.9%
・依頼を断る理由は「単価(労務費)が低い」が83.0%で最多
・高頻度で依頼を断る層では、「担当者の段取り・態度が悪い」が50.0%となり、全体の31.0%を上回る
・単価以外で最も重視される条件は「支払いサイトの早さ」25.0%。ただし、段取り、価格交渉、企業の安定性、工期も近い水準で続く
・元請企業を判断する情報源は、「職人仲間の口コミ」59.6%、「過去の取引経験」57.2%が上位
・元請企業の「協力会社を大切にする姿勢」が5年前と比べて良くなったと感じる回答者は30.8%
・労務費・単価引き上げについて協議・提案があった層では、元請企業の協力会社対応に改善を感じる割合が41.3%となり、協議困難・不成立層の19.0%を上回る
◾ 調査結果詳細
⚪︎約半数が、条件に応じて元請企業からの依頼を断っている
直近1〜2年において、条件が合わない元請企業からの依頼を断る頻度を尋ねたところ、「時々ある」「よくある」「頻繁にある」と回答した人は合計47.9%となりました。
この結果から、協力会社・職人が、提示された仕事を一律に受けるのではなく、案件内容や取引条件を踏まえて受注先を選別する場面が一定程度生じていることがうかがえます。

⚪︎依頼を断る最大の理由は低単価
元請企業からの依頼を断ったことがある回答者に、その理由を複数回答で尋ねたところ、「単価(労務費)が低い」が82.8%で最も多くなりました。
一方で、「工期スケジュールがタイト」が38.1%、「支払い条件が悪い」が34.8%、「担当者の段取り・態度が悪い」が30.7%となっています。
単価は受注判断の基本条件である一方、協力会社・職人は、施工を無理なく進められるか、支払いに不安がないか、現場で円滑に連携できるかといった条件も含め、取引全体を評価していることがうかがえます。

また、元請企業からの依頼の断りが「よくある」「頻繁にある」と回答した高頻度選別層では、「担当者の段取り・態度が悪い」と回答した人が50.0%となり、全体の30.7%を19.3ポイント上回りました。
協力会社・職人による元請企業の選別が進むほど、単価だけでなく、現場担当者の日常的な対応や工程調整も、取引継続の判断材料となる可能性があります。

⚪︎単価以外で重視されるのは、支払い・段取り・交渉のしやすさ
会社従業員を除く回答者に、元請企業を選ぶ際に単価以外で最も重視する要素を尋ねたところ、「支払いサイトの早さ」が25.4%で最も多くなりました。
次いで、「現場監督の段取りの良さ」が21.8%、「価格交渉への柔軟な対応」が20.1%、「企業の安定性」が18.2%、「工期の適正さ」が14.0%となっています。
支払いサイトの早さが最も多い一方で、上位項目の差は大きくありません。協力会社・職人が元請企業を選ぶ際には、支払い条件だけではなく、工期、段取り、価格協議、継続取引への安心感など、複数の観点を踏まえていることがうかがえます。

⚪︎元請企業の判断には、口コミ・取引経験・デジタル情報が用いられている
元請企業が信頼できるか、また現場環境が良いかを判断する際の情報源としては、「職人仲間の口コミ」が59.6%、「過去の取引経験」が57.2%で上位となりました。
既存または過去の取引先については、実際の取引経験が直接的な評価材料になる一方、新たに取引を検討する企業については、職人仲間の口コミに加え、WebサイトやSNS、マッチングアプリの評価、現場監督の評判なども参照されている可能性があります。

また、30〜40代では、「過去の取引経験を除いた複数の情報源」を活用する回答者が34.7%となり、50〜60代の18.8%を上回りました。

⚪︎約3人に1人が、元請企業の姿勢に改善を感じている
5年前と比較して、元請企業の「協力会社を大切にする姿勢」が「良くなった」「非常に良くなった」と回答した人は30.8%となりました。
「変わらない」とする回答が50.0%で最も多い一方、約3人に1人が改善を実感していることは、協力会社への向き合い方や取引関係の見直しに、元請企業間で差が生じている可能性を示しています。
また、労務費・単価引き上げについて「相談に応じてもらえた」または「元請企業側から引き上げ提案があった」と回答した層では、元請企業の協力会社対応が良くなったと感じる割合が41.3%となりました。これは、相談できない、または相談しても受け入れられなかった層の19.0%を上回ります。
なお、本結果は因果関係を示すものではありません。労務費に関する協議のしやすさは、協力会社との関係性を左右する単独の要因というより、単価、工程、支払い、日常的な対話などを含む取引関係の質が表れた指標の一つである可能性があります。

◾ 調査レポートについて
本調査レポートでは、上記の結果に加え、依頼を断る行動が特定の年齢層、経験年数、請負階層、年収帯に限られるものなのかについても分析しています。
協力会社・職人から選ばれる元請企業とは、単価のみが高い企業ではなく、適正な工期、確実な支払い、円滑な現場段取り、対話や相談が可能な関係性など、協力会社が継続的に施工を担いやすい条件を整えようとしている企業である可能性があります。
レポート全文はこちら:
https://souken.suke-dachi.jp/blog/report_20260807/draft?key=yiJlDB1zZm
■ 助太刀総研について
『助太刀総研』は、「建設現場を魅力ある職場に。」というミッションのもと、外部の有識者および第三者機関と共に、建設業界の潮流を捉え、現状や可能性をあらゆるデータを用いながら可視化し未来における建設業界の在り方を研究する組織です。
当社が提供するサービスで得た知見を活用しながら、トレンドや実態調査を含むマーケットリサーチ、有識者を招聘しての勉強会や対談などを通じて、建設業界を魅力ある職場にするべく取り組んでまいります。
『助太刀総研』:https://suke-dachi.jp/souken/
◾️ 会社概要
社名:株式会社 助太刀
代表者:代表取締役社長 兼 CEO 我妻 陽一
所在地:東京都新宿区西新宿6-18-1 住友不動産新宿セントラルパークタワー14階
設立:2017年3月30日
資本金:80,000,000円
事業内容:インターネットを利用したサービスの企画、制作および運営
URL:https://suke-dachi.jp/company/
■ 本プレスリリースに関するお問い合わせ先
株式会社助太刀
担当:長内
TEL:03-6258-0906
Email:pr@suke-dachi.jp
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