子どもの頭皮の「毛が生えない部分」親の83.7%が脂腺母斑を知らない実態|将来の腫瘍化リスク15〜20%と最適な切除タイミング
0〜15歳の子どもを持つ親300名への調査で判明した認知度の低さと受診の遅れ
【結論】本調査のポイント
結論から言うと、赤ちゃんの頭に毛が生えない部分がある場合、脂腺母斑の可能性があります。脂腺母斑は放置すると将来15〜20%の確率で腫瘍化するリスクがあるため、原則として切除が推奨されます。切除のベストタイミングは、全身麻酔のリスクが低くなる就学前〜小学校低学年(5〜8歳頃)が目安とされています。
・子どもを持つ親の83.7%が「脂腺母斑」という疾患名を知らなかった
・脂腺母斑の腫瘍化リスクを認識している親はわずか11.3%にとどまった
・切除手術の適切なタイミングを正しく理解している親は16.0%のみだっ
用語解説
■ 脂腺母斑(しせんぼはん)とは
脂腺母斑とは、生まれつき存在する黄色調のあざで、主に頭皮や顔面に発生する皮膚の過誤腫である。毛穴(毛包)や脂腺、アポクリン汗腺の発育異常により生じ、患部には毛髪が生えないことが特徴である。思春期以降に隆起し、将来的に基底細胞癌などの腫瘍が発生するリスクがあるため、予防的切除が推奨される。
■ 過誤腫(かごしゅ)とは
過誤腫とは、正常な組織成分が過剰に増殖したり、異常な配列をとったりすることで生じる腫瘤性病変である。悪性ではないが、一部の過誤腫は将来的に悪性化するリスクを持つ。
■ 基底細胞癌(きていさいぼうがん)とは
基底細胞癌とは、表皮の最下層にある基底細胞から発生する皮膚がんである。転移することは稀だが、局所で進行すると周囲組織を破壊するため、早期発見・早期治療が重要とされる。
脂腺母斑の切除時期による比較
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比較項目 |
乳幼児期(0〜4歳) |
就学前〜低学年(5〜8歳) |
思春期以降(12歳〜) |
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麻酔リスク |
やや高い(全身麻酔必須) |
低い(全身麻酔推奨) |
最も低い(局所麻酔可能な場合も) |
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腫瘍化リスク |
ほぼなし |
低い |
上昇し始める(15〜20%) |
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傷跡の目立ちやすさ |
成長で拡大の可能性 |
比較的目立ちにくい |
傷跡が固定しやすい |
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本人の理解・協力 |
困難 |
説明すれば理解可能 |
十分な理解が得られる |
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術後ケアの負担 |
保護者の負担大 |
保護者と本人で対応可 |
本人主体で対応可 |
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推奨度 |
緊急性なければ待機 |
最も推奨される時期 |
早めの受診を推奨 |
※当院監修医師の30,000件の手術実績に基づく目安です。病変の大きさや部位により個別に判断が必要です。
皮膚科・形成外科を中心に、皮膚腫瘍や皮膚外科治療を専門とするアイシークリニック(医療法人社団鉄結会、新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)はこのたび、0〜15歳のお子さまを持つ全国の親御さん300名を対象に、子どもの頭皮にできる「脂腺母斑」に関する認知度調査を実施いたしました。脂腺母斑は生まれつき存在し、毛が生えない部分として気づかれることが多いあざですが、将来的な腫瘍化リスクを伴う疾患であり、適切な時期での切除が推奨されています。
調査背景
当院には「子どもの頭皮に毛が生えない部分がある」「生まれつきの黄色いあざが気になる」といった相談が多く寄せられます。しかし、脂腺母斑という疾患名や、放置した場合の腫瘍化リスク、適切な治療タイミングについての認知度は依然として低い状況にあります。脂腺母斑は思春期以降に15〜20%の確率で基底細胞癌などの腫瘍が発生するとされており、適切な時期での予防的切除が重要です。こうした背景から、親御さんの脂腺母斑に対する認識の実態を把握し、早期受診・早期治療の重要性を啓発するため、本調査を実施いたしました。
調査概要
調査対象:全国の0〜15歳の子どもを持つ20〜50代の男女
調査期間:2026年9月1日〜9月10日
調査方法:インターネット調査
調査対象人数:300名
調査結果
【調査結果】8割以上の親が脂腺母斑を知らない
設問:「脂腺母斑(しせんぼはん)」という疾患名を知っていますか?

脂腺母斑という疾患名の認知度は非常に低く、8割以上の親御さんが「知らない」と回答しました。「生まれつきのあざ」「毛が生えない部分」として認識されることはあっても、正式な疾患名や特徴が周知されていない実態が明らかになりました。
【調査結果】腫瘍化リスクを認識している親はわずか11.3%
設問:脂腺母斑を放置すると将来的に腫瘍(良性・悪性を含む)が発生するリスクがあることを知っていますか?

脂腺母斑の最も重要な特徴である腫瘍化リスクについて、正しく認識している親御さんは1割強にとどまりました。7割以上が「知らなかった」と回答しており、適切な情報提供の必要性が浮き彫りとなりました。
【調査結果】適切な切除タイミングを正しく理解している親は16.0%のみ
設問:脂腺母斑の切除手術を受けるのに最も適した年齢はいつだと思いますか?

医学的に推奨される「就学前〜小学校低学年(5〜8歳頃)」を選んだ親御さんは16.0%にとどまりました。「成人してから」や「わからない」と回答した方も多く、切除のベストタイミングについての情報が十分に伝わっていない現状が明らかになりました。
【調査結果】約4割が様子見を選択、専門医への相談は27.0%にとどまる
設問:お子さんの頭皮に「毛が生えない部分」や「黄色っぽいあざ」があった場合、どのような行動をとりますか?

異変に気づいた際に「しばらく様子を見る」と回答した親御さんが最多の38.0%となりました。皮膚科への直接受診を選ぶ方は約4分の1にとどまり、脂腺母斑の早期発見・早期受診につながりにくい傾向が見られました。
【調査結果】「腫瘍化リスクの具体的な説明」を最も求める声が36.3%
設問:脂腺母斑の治療について、どのような情報があれば受診を検討しやすいと感じますか?(複数回答可・最も重視するもの1つ)

最も求められている情報は「腫瘍化リスクの具体的な説明」で36.3%でした。次いで「手術の痛みや傷跡」「適切な治療時期」への関心が高く、親御さんがリスクと手術の実態について正確な情報を求めていることがわかりました。
調査まとめ
本調査により、脂腺母斑という疾患名の認知度は83.7%の親御さんが「知らない」と回答するなど極めて低く、将来の腫瘍化リスク(15〜20%)についても7割以上が認識していないことが明らかになりました。また、切除手術の最適なタイミングである「就学前〜小学校低学年」を正しく理解している親御さんは16.0%にとどまり、「成人してから」や「わからない」と回答する方も多く見られました。お子さんの頭皮に毛が生えない部分や黄色いあざを発見した際も、約4割が「様子を見る」と回答しており、早期受診につながりにくい傾向が浮き彫りとなりました。脂腺母斑は適切な時期に切除することで腫瘍化リスクを回避できる疾患であり、正確な情報提供と早期相談の重要性が改めて確認されました。
医師コメント|アイシークリニック 髙桑康太医師
当院監修医師の30,000件の手術実績から申し上げると、脂腺母斑は思春期以降に腫瘍化リスクが高まるため、原則として予防的切除をお勧めしています。切除のベストタイミングは、全身麻酔のリスクが低くなり、本人の理解も得られやすい就学前〜小学校低学年(5〜8歳頃)が目安です。
脂腺母斑は、生まれたときから存在する黄色調のあざで、主に頭皮や顔面に見られます。最も特徴的なのは、患部に毛髪が生えないことです。「赤ちゃんの頭に毛が生えない部分がある」とご相談いただき、診察の結果、脂腺母斑と診断されるケースは非常に多くあります。
乳幼児期は平坦で目立ちにくいことが多いのですが、思春期になると皮脂腺の発達に伴い、病変部が隆起してイボ状になります。そして重要なのは、この時期以降に15〜20%の確率で基底細胞癌や毛芽腫などの腫瘍が発生するリスクがあるという点です。基底細胞癌は転移することは稀ですが、放置すると局所で進行し、周囲組織を破壊する可能性があります。
切除手術は、病変部を完全に取り除くことで腫瘍化リスクを根本的に解消できます。手術のタイミングとしては、全身麻酔のリスクが低くなる5歳以降、かつ腫瘍化リスクが高まる思春期前の「就学前〜小学校低学年」が最も推奨されます。この時期であれば、お子さんも手術の必要性をある程度理解でき、術後のケアにも協力が得られやすいメリットがあります。
日本皮膚科学会の指針においても、脂腺母斑は将来の腫瘍発生リスクを考慮し、予防的切除が推奨される疾患として位置づけられています。お子さんの頭皮に毛が生えない部分や黄色いあざを発見された場合は、まずは皮膚科を受診し、正確な診断を受けることをお勧めします。
【エビデンス】当院監修医師の30,000件の手術実績に基づくと、脂腺母斑の切除手術は適切な時期に行えば、傷跡も目立ちにくく経過は良好です。また、日本皮膚科学会のガイドラインでも、脂腺母斑は続発性腫瘍の発生リスクを考慮し、予防的切除が考慮される疾患とされています。
脂腺母斑の特徴と見分け方
・頭皮や顔面に生まれつき存在する黄色調のあざ
・患部に毛髪が生えない(最も気づきやすいサイン)
・乳幼児期は平坦だが、思春期以降に隆起してイボ状になる
切除手術の最適なタイミング
・就学前〜小学校低学年(5〜8歳頃)が最も推奨される
・全身麻酔のリスクが低く、腫瘍化リスク上昇前に対応可能
・本人の理解・協力が得られやすく、術後ケアもスムーズ
放置した場合のリスク
・思春期以降に15〜20%の確率で腫瘍が発生する可能性
・基底細胞癌や毛芽腫などの続発性腫瘍のリスク
・腫瘍発生後は切除範囲が大きくなる場合がある
髙桑 康太(たかくわ こうた)医師
皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
・ミラドライ認定医
臨床実績(2024年時点、累計)
・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上
・腋臭症治療:2,000件以上
・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
略歴
・2009年 東京大学医学部医学科 卒業
・2009年 東京逓信病院 初期研修
・2012年 東京警察病院 皮膚科
・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科
・2019年 アイシークリニック 治療責任者
監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
よくある質問(Q&A)
Q1. 赤ちゃんの頭に毛が生えない部分があるのは脂腺母斑?
A. 毛が生えない部分に黄色調のあざがある場合、脂腺母斑の可能性が高いです。
脂腺母斑は頭皮に生じることが多く、最も特徴的なサインは「患部に毛髪が生えないこと」です。今回の調査では83.7%の親御さんが脂腺母斑という疾患名を知らないと回答しており、「毛が生えない部分」として認識されることはあっても、正式な疾患として認識されていないケースが多いことがわかりました。黄色っぽいあざで毛が生えない部分がある場合は、皮膚科での診察をお勧めします。
Q2. 脂腺母斑は取ったほうがいい?
A. 将来の腫瘍化リスク(15〜20%)を考慮し、原則として予防的切除が推奨されます。
脂腺母斑は思春期以降に15〜20%の確率で基底細胞癌などの腫瘍が発生するリスクがあります。今回の調査では、この腫瘍化リスクを知っている親御さんはわずか11.3%でした。切除手術により腫瘍化リスクを根本的に解消できるため、適切な時期での予防的切除が推奨されています。当院監修医師の30,000件の手術実績からも、予防的切除の有効性が確認されています。
Q3. 脂腺母斑の手術はいつ受けるのがベスト?
A. 就学前〜小学校低学年(5〜8歳頃)が最も推奨されるタイミングです。
今回の調査では、この最適なタイミングを正しく理解している親御さんは16.0%にとどまりました。5歳以降であれば全身麻酔のリスクが低くなり、かつ腫瘍化リスクが高まる思春期前に対応できます。また、この年齢であればお子さんも手術の必要性をある程度理解でき、術後のケアにも協力が得られやすいメリットがあります。乳幼児期での手術を急ぐ必要は通常ありません。
Q4. 脂腺母斑の手術は痛い?傷跡は残る?
A. 全身麻酔または局所麻酔で行うため手術中の痛みはなく、傷跡は時間とともに目立ちにくくなります。
今回の調査では「手術の痛みや傷跡について」の情報を求める声が25.0%と2番目に多い結果でした。小児の場合は全身麻酔で行うことが多く、手術中の痛みはありません。傷跡は髪の毛で隠れる部位であることが多く、また成長とともに目立ちにくくなります。当院監修医師の実績では、適切な時期に手術を行えば、傷跡の経過は良好です。
Q5. 脂腺母斑の手術費用は保険適用?
A. 脂腺母斑の切除手術は健康保険が適用されます。
今回の調査では「費用や保険適用について」の情報を求める声が12.0%ありました。脂腺母斑は将来の腫瘍化リスクを伴う疾患であるため、切除手術は健康保険の適用対象となります。費用は病変の大きさや手術方法により異なりますが、3割負担の場合で数万円程度が目安です。詳細は医療機関での診察時にご確認ください。
放置のリスク
・思春期以降に15〜20%の確率で基底細胞癌や毛芽腫などの腫瘍が発生する可能性がある
・腫瘍が発生してからの切除では、より広範囲の手術が必要になる場合がある
・思春期以降は病変部が隆起・肥厚し、見た目の問題が顕著になることがある
こんな方はご相談ください|受診の目安
・お子さんの頭皮に毛が生えない部分がある場合
・生まれつきの黄色っぽいあざが頭皮や顔にある場合
・あざが以前より盛り上がってきた、または表面がザラザラしてきた場合
・お子さんが就学前〜小学校低学年の年齢で、脂腺母斑の診断を受けている場合
クリニック案内
アイシークリニックの特徴
・皮膚腫瘍・皮膚外科手術30,000件以上の実績を持つ監修医師が在籍
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