ピクシーダストテクノロジーズ、低周波騒音を“軽い構造”で抑える新技術「汎用型 iwasemi™ 通気遮音材」を発表

〜125Hz で10dB 低減。厚くて重い遮音構造に頼らない新しい騒音対策を提案!JAPAN HOME & BUILDING SHOW 2025(11/19〜21・東京ビッグサイト)に出展〜

ピクシーダストテクノロジーズ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役会長:落合陽一、代表取締役社長:村上泰一郎、以下「PxDT」)は、従来の騒音対策で課題となっていた「低周波騒音は、厚く重い構造でしか抑えられない」という常識を更新する、音響メタマテリアル技術を応用した汎用型 iwasemi™ 通気遮音材を発表します。 

低周波騒音は振動として建物全体に伝わりやすく、防音壁の大型化・重量化や二重壁構造、防振施工など、大規模かつ高コストな対策が必要とされてきました。また、静けさと換気・通気の両立も難しく、設計・施工・運用のいずれにおいても負荷が高い状況が続いています。 

今回 PxDT が発表する通気遮音材は、こうした従来の課題に対し、125Hzで10dB の低減を実現しつつ、軽量性・通気性・設置容易性を両立する新しい構造技術です。

本製品は、2025年11月19日(水)〜21日(金)に東京ビッグサイトで開催される「JAPAN HOME & BUILDING SHOW 2025」にて初展示します。 

■開発背景:低周波騒音対策の“重さ”というボトルネック

低周波の重低音(ズーンと響く音)は、建物全体を振動させるため、従来の対策では厚く重い構造や密閉性に頼るしかなく、設計・コスト・快適性のすべてに制約が生じていました。しかし、現代の建築は、「静けさ」と「換気・通気」を両立させる構造的アプローチが求められています。

このような背景から、PxDTは「重さに頼らない構造的な静けさの実現」を目指し、音響メタマテリアルを応用した新技術「iwasemi™ 通気遮音材」を開発しました。従来の「厚く・重く・閉じる」手法に代わり、iwasemi™ は軽量で通気性を保ちながら低周波を抑えるという、新しい遮音の選択肢を提示します。

<これまでの主な対応策>

・壁や天井の大幅な厚み増しによる遮音構造化

・二重壁+浮き床などの完全防振構造の採用

・低周波専用の大型消音装置・遮音ボックスの設置

・曲がりくねったラビリンス型消音ダクトの導入

<現場で顕在化していた課題>

・建物荷重やスペース制約による設計自由度の低下

・施工工数・材料費の増大による高コスト化

・換気・通気経路を塞ぐことによる空調・衛生面への影響

■「汎用型 iwasemi™ 通気遮音材」の概要

PxDT は、音響メタマテリアルをベースとした独自の音響制御技術「iwasemi™」を応用することで、低周波帯の遮音性能を、軽量構造で、しかも通気を確保したまま実現する通気遮音材を開発しました。 

「汎用型 iwasemi™ 通気遮音材」

<技術的なポイント>

1.125Hz 帯で最大 10dB の低減が可能な設計性能 

2.軽量構造のため、既存空間への後付け・改修にも対応しやすい 

3.通気を確保しながら遮音を実現できる構造の有効性 

■提供価値:さまざまな建築用途での使いやすさ

1.通気×遮音、軽量×遮音というトレードオフの解消  

iwasemi™ 通気遮音材は、通気性・軽量性・遮音性能を同時に満たす設計を可能にし、ZEB、健康建築、ウェルビーイングオフィスなど、環境性能と快適性を両立したプロジェクトへの展開が期待されます。 

2.用途別の帯域設計による“過剰設計”の抑制  

用途に応じた最適な音響設計が可能で、コストバランスと性能の最適化を図ることができます。 

3.意匠性との両立

素材・形状・仕上げの自由度を確保しながら遮音性能を持たせることができます。

提供価値:さまざまな建築用途での使いやすさ

■JAPAN HOME & BUILDING SHOW 2025 出展概要

名称:第47回 JAPAN HOME & BUILDING SHOW 2025 

会期:2025年11月19日(水)〜 21日(金) 

会場:東京ビッグサイト 西展示棟 

入場:無料(事前登録制) 

PxDT ブースでは、汎用型 iwasemi™ 通気遮音材の展示、音響制御コンセプト紹介、建築・設備計画への具体的適用イメージを紹介予定です。 

■技術概要:メタマテリアルをベースとした独自の音響制御技術「iwasemi」

メタマテリアルをベースとしたPxDT独自の音響制御技術。素材の選択自由度と加工自由度の高さ、吸音・遮音周波数帯域の柔軟な設計、「通気×遮音」「軽量×吸音」といったこれまでのトレードオフ関係を破壊できることが提供価値です。これらの提供価値を活かしながら、さまざまな産業分野での騒音課題の解決に貢献します。

■PxDT iwasemi事業部長 五島 隆允のコメント

これまでの騒音対策は、“静けさを守るために厚く重くする”という発想が中心でした。私たちは、音を“構造で調律する”という新しい考え方で、その常識を変えていきたいと考えています。

今回の汎用型 iwasemi™ 通気遮音材は、低周波騒音という最も扱いづらい領域に対して、軽く・通気を保ちながら・しっかり遮るという、これまでにない選択肢を提示するものです。建築・設備・まちづくりなど、音環境の課題は現場ごとに異なります。

iwasemi™ は単なる“製品”ではなく、それらを構造から最適化する音響プロデュース技術として、パートナー企業と共に、より快適で多様な空間づくりを進めていきたいと考えています。

■今後の展望

PxDTは、今回発表した汎用型 iwasemi™ 通気遮音材を皮切りに、「吸音」から「遮音」までをシームレスに設計できる総合的な音響ソリューションとして、事業の拡張を進めていきます。


今後は、建築・設備設計フェーズにおけるiwasemi設計支援ツールの提供や、オフィス・住宅・工場・教育など、用途ごとの特性に応じたモデルの最適化を進めていきます。また、国内外の建設会社・設計事務所・デベロッパーとの共創プロジェクトを通じて、現場に根ざした音環境改善の社会実装を推進していきます。

さらに、展示会や実証実験などを通じて、「音が働き方や暮らしの快適性に与える影響」についての社会的な啓発活動にも取り組んでいきます。


PxDTはこれからも、「静けさをデザインする」という理念のもと、テクノロジーと建築の両面から、より快適で多様な音環境の実現を目指してまいります。

■ピクシーダストテクノロジーズ株式会社について

ピクシーダストテクノロジーズは、計算機科学(コンピュータサイエンス)と、音や光などを自在に操る独自の波動制御技術の融合により、コンピュータと非コンピュータが不可分な環境を構築し、言語や現象、アナログとデジタルといった二項対立を循環的に超えていく「デジタルネイチャー」の到来を見据えています。 私たちは、現在、波動制御技術をメカノバイオロジーや視覚・聴覚・触覚への介入・補助をする「パーソナルケア&ダイバーシティ」領域と、メタマテリアル(材質ではなく構造で特性を生み出す技術)やオフィス・工事現場等の課題解決のために適用する「ワークスペース&デジタルトランスフォーメーション」領域の2つの主要な領域に重点を置いて製品を展開しています。 急速に進化していくコンピュータに対して、私たち生物の身体(ハードウェア)の進化は非常に遅く、その差はますます開こうとしています。ピクシーダストテクノロジーズはこの両者の間をうまく調停し、生活に対してよりよい価値を生み出し続けます。

URL:https://pixiedusttech.com/

– iwasemi及び関連するロゴは、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社の商標又は登録商標です。

– 記載されている会社名、ロゴ、システム名、商品名、ブランド名などは、各社の商号、登録商標、または商標です。

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会社概要

URL
https://pixiedusttech.com/
業種
製造業
本社所在地
東京都中央区八重洲二丁目2番1号 東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルタワー8階
電話番号
-
代表者名
落合 陽一
上場
未上場
資本金
-
設立
2017年05月