単発、短時間、短期間で働くスポットワークの求人倍率は1.69倍スポットワーカー平均時給は1,160円、 6か月連続で通常バイト時給を上回る
-スポットワークマーケットデータレポート( 2023年 4月度版) )-
多様な働き方の調査研究機関「ツナグ働き方研究所( https://tsuna-ken.com/ 拠点:東京都千代田区/所長:平賀充記)」は、ここ数年で広がりを見せる「単発、短時間、短期間で働くスポットワーカーの市場」について定点観測する「スポットワークマーケットデータレポート」を毎月発表しています。
本レポートでは、2023年4月度最新データについて、とりまとめましたのでご報告いたします。
※レポート詳細はこちら:https://tsuna-ken.com/research_report/202304_spotwork-4/
トピックス
1.スポットワークの求人倍率は1.69倍。前月より0.15ポイント上昇
2.新規ワーク数は、対前年比で+12.9%。主要職種ではコンビニスタッフが+43.3%と伸長
3.スポットワーカーの平均時給は1,160円。6か月連続で通常アルバイト平均時給を上回る
■1. スポットワークの求人倍率は1.69倍。前月より0.15ポイント上昇
2023年4月度のスポットワーク求人倍率は1.69倍。前月比+0.15ポイントで、季節のトレンド通り前月より微増という結果となりましたが、前年比では-0.10ポイント低下しています。
■2.新規ワーク数は、対前年比で+12.9%。主要職種ではコンビニスタッフが+43.3%と伸長
景気の先行景気の先行指標とも言われる新規ワーク数は前月比+12,502件の82,991件。前年比は+12.9%で、依然として前年を上回っています。主要職種では特にコンビニスタッフが47,978件と最も多く、伸び率も前年比+43.3%と安定した伸びを持続しています。
■3.スポットワーカーの平均時給は1,160円。6か月連続で通常アルバイト平均時給を上回る
2023年4月度のスポットワーク平均時給(首都圏・関西圏・東海圏の3大都市圏)は1,160円。前月比6円、前年比+33円となりました。通常のアルバイト平均時給1,143円(※リクルート発表「アルバイト・パート募集時平均時給調査」)との比較では17円高く、6か月連続でスポット時給がアルバイト時給を上回りました。主要職種で比較すると、全職種でアルバイト時給を上回っていますが、特に倉庫内・軽作業がスポット1,228円、アルバイト1,152円と77円の差を付けてスポット時給が通常のアルバイト平均時給を上回りました。
出典)
単発バイト求人サイト「ショットワークス」2019年4月~2023年4月データ
総務省統計局「労働力調査( 詳細集計)2023年(令和5年)1~3月期平均」
リクルート「アルバイト・パート募集時平均時給調査」
■スポットワークマーケットデータレポートとは
・スポットワークマーケットの定義
スポットワークとは、単発、短時間、短期間で働き「継続した雇用関係」のない働き方を指します。その中でも、雇用契約を結ばない“ギグワーク”と、単期雇用契約を結ぶ“単発バイト”の2種類に分類されます(ギグワークの代表例として、ウーバーイーツ配達員が挙げられます)。こうしたワークスタイルで働く個人、活用する企業の市場がスポットワークマーケットです。
・マーケットの現状
スポットワーカーは、コロナ禍を契機に急増、今後さらに広がりを見せていくことが予見されます。
個人)働き方改革による残業規制、コロナ禍による休業や勤務時間減少で、追加就労意欲が増大
企業)生産性向上観点から、ムダやムラのない=必要な時に必要な人数を配置する人件費最適化の高まり
技術)タイムリーかつオンデマンドなマッチを提供するスポットワーク求人事業者の参入
・定点観測する意義
総務省統計局の「労働力調査」では、2018年からILO基準の「未活用労働指標」を導入しました。例えば、その中にある「追加就労希望就業者」は「広義の失業者」とも言われる労働者です。現状の就労に追加してスポットで働くことは、労働者の収入安定、すなわち広義の失業率の改善につながります。一方、マクロ的に捉えると、潜在的な労働力活用は国力の向上に寄与することになります。こうした社会的意義と接続する観点から、本マーケットを定点観測し、市場規模の動向、有益なトピック、内在する課題などを可視化するデータレポートを発信していきます。
■ツナグ働き方研究所とは...
株式会社ツナググループ・ホールディングスを母体とする「多様な働き方」の調査研究機関。所長である平賀充記(ひらがあつのり)は、リクルートにて、FromA、タウンワーク、とらばーゆ、ガテン、はたらいくなど、主要求人メディア編集長を歴任、メディアプロデュース統括部門執行役員を経て、人と組織の研究家に転身。特に30年以上にわたり観察を続けてきた「職場の若者」について造詣が深い。昨今では、組織コミュニケーション研究の観点から「ポストコロナ時代のリモートワーク」について精力的な研究に従事。近著に「パート・アルバイトの応募が殺到!神採用メソッド」(かんき出版)「なぜ最近の若者は突然辞めるのか」(アスコム)。最新刊「イライラ・モヤモヤする今どきの若手社員のトリセツ」(PHPビジネス新書)を上梓。
■過去の調査、リリース(一部)は以下に公開しております。
【コロナ影響を紐解く調査③】全国の時給で働く人1000人調査
コロナで仕事が減った人は5割に!4月からさらに影響が甚大に!
https://tsuna-ken.com/research_report/20200525_1955/
【コロナ影響を紐解く調査④】コロナ起因の求職意識調査
いま求職している人のうち7割が就業中!サクッと稼げる副業ニーズ高まる!
https://tsuna-ken.com/report/20200608_1955.html
【ウィズコロナの多様な仕事観調査①】若年正社員に聞いた収入面から考える就業意識調査
コロナで年収が減った若手社員の8割、女性では9割が収入増を目指す!
https://tsuna-ken.com/research_report/income_corona/
【ウィズコロナの多様な仕事観調査③】フードデリバリー就業意識調査Vol.2
働く時間は月50時間まで!収入は5万円まででOK! フードデリバリーの仕事は、空いた時間を活かして稼ぎたい志向が鮮明に!
https://tsuna-ken.com/research_report/food-delivery_2/
【本件に関するお問い合わせ先】
ツナグ働き方研究所(株式会社ツナググループ・ホールディングス)
担当:和田(わだ) tsuna-ken@tsunagu.co.jp
■会社概要
社名:株式会社ツナググループ・ホールディングス
住所:〒100-0006東京都千代田区有楽町2-2-1 X-PRESS有楽町3階
代表者:代表取締役社長 米田 光宏
資本金:697,256千円
従業員数:699名/グループ合計(2022年9月30日現在)
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