M&Aの売り手、6割超が買い手に直接オファー「逆オファー型M&A」が拡大
「交渉オファー機能」利用率が3年で約3倍に、平均72名にアプローチ|TRANBI調査

事業承継・M&Aマッチングプラットフォーム「TRANBI(トランビ)」を運営する株式会社トランビ(本社:東京都港区、代表取締役:高橋 聡)は、売り手が買い手候補に直接交渉を打診できる「交渉オファー機能」の利用動向を分析しました。
その結果、同機能の利用率はFY2023の約22%からFY2025には約63%へと3年で約3倍に急伸し、1案件あたり平均72名の買い手候補にオファーを送信していることが判明しました。
プラットフォームを活用したM&Aにおいて、売り手自らが譲渡先を選んでアプローチする「逆オファー型M&A」が拡大しています。
■ 背景:事業承継問題の深刻化と、売り手の意識変化
中小企業庁の推計(2019年)では、2025年時点で70歳を超える中小企業経営者が約245万人にのぼり、その半数以上が後継者未定とされていました。実際にその時期を迎えた今、事業承継問題はいまや待ったなしの経営課題となっています。こうした状況を背景に、M&Aは有力な解決手段として認知が広がってきました。
しかし、プラットフォームを活用したM&Aにおいては、買い手が案件を探して売り手に打診する「買い手主導型」が主流でした。売り手は案件を登録した後、買い手からの連絡を待つ受動的な立場に置かれがちだったのです。従来の仲介型M&Aでは仲介会社が買い手候補へアプローチする一方、プラットフォーム上では売り手自身が主体的に動ける仕組みが求められていました。
TRANBIの「交渉オファー機能」は、この構造を転換するものです。売り手が買い手のプロフィールを閲覧し、自ら「この方と交渉したい」と直接打診できる仕組みで、2025年1月には案件登録時に自動でオファーを送信できる機能も搭載しました。こうしたプロダクトの進化も後押しとなり、今回の分析ではこの機能の利用が急速に拡大していることが明らかになりました。
■ データ(1):オファー利用率の推移(3年間)
売却案件のうち、買い手候補にオファーを送信した案件の割合を年度別に集計しました。

FY2025では登録案件の6割以上がオファー機能を活用しています。2025年1月に導入した自動オファー送信設定というプロダクト面の後押しもあり、同年5月以降は利用率50%超が継続。売り手がオファー機能を積極的に活用する行動が定着しつつあることを示しています。
■ データ(2):1案件あたり平均72名にアプローチ
利用率だけでなく、売り手の行動の「深さ」にも注目しました。直近90日間(2026年4月16日時点)に登録された売却案件を対象に、1案件あたりのオファー送信先数を分析した結果が以下です。
1案件あたり平均72名 にアプローチ
(直近90日間に登録された売却案件を対象/2026年4月16日時点)
売り手は案件を登録するだけでなく、買い手候補のプロフィールを自ら閲覧し、事業との相性を見極めたうえで平均72名に直接アプローチしています。「待つM&A」から「選ぶM&A」へと、売り手の行動が明確に変化していることがデータから読み取れます。
■ データ(3):オファーメッセージに見る売り手の「本音」
売り手が買い手候補に送るオファーメッセージの内容を分析すると、売り手の動機は「高く売りたい」ではなく「信頼できる相手に託したい」であることが浮かび上がります。
【直近1ヶ月間のオファーメッセージ頻出キーワード】

最多の「成長」は月間15,000回を超え、売り手が事業の将来的な発展を最も重視していることがわかります。「引き継ぎ」「地域」「後継」「大切に」が上位に並ぶことからも、金額や条件面だけでなく、事業への愛着と後継者への期待が、オファーの動機の中核を成していることが読み取れます。
■ 実際のオファーメッセージに見る「売り手の声」
※以下の事例は、実際にTRANBI上で売り手が買い手候補に送信したオファーメッセージをもとに、個人・企業が特定されないようニュアンスを保ちつつ一部加工・再構成しています。
事例1:個人経営の美容サロンオーナー
「長年にわたり大切に育ててきたサロンを、お客様との関係を引き継いでくださる方にお任せしたいと考えています。常連のお客様が多く、リピート率の高さが強みです。お客様との信頼関係を大切にしていただける方を探しています。」
事例2:離島エリアの小規模宿泊施設オーナー
「地元の方々との関係を大事にしながら、地域の活動にも積極的に関わっていただける方にお譲りしたいと考えています。」
事例3:IT系企業の経営者
「社員が安心して働き続けられる環境を維持していただける企業様と一緒に、事業の安定的な継続と社員のさらなる成長を実現したいという前向きな思いから、譲渡を検討しています。」
いずれにも共通するのは、売り手が「誰に託すか」を重視している点です。
■ 当社代表コメント
株式会社トランビ 代表取締役 高橋 聡
従来のプラットフォームを活用したM&Aでは、売り手は案件を登録した後、買い手からの連絡を待つことがほとんどでした。しかし今、TRANBIでは売り手の6割以上が自ら買い手候補を選び、直接オファーを送っています。しかも1案件あたり平均72名に。これは“待つM&A”から“選ぶM&A”への大きな転換です。
オファーメッセージの分析からも明らかなように、売り手は“高く売りたい”のではなく“信頼できる人に託したい”という想いでアプローチしています。これは買い手にとっても重要な示唆です。売り手が自ら相手を選ぶ時代には、買い手もプロフィールを充実させ、自社のビジョンや事業への想いを発信することが、良い案件との出会いにつながります。
当社はこうした売り手・買い手双方の主体的な行動を後押しし、想いでつながるM&Aの実現に引き続き取り組んでまいります。
■ 今後の展望
当社は、売り手と買い手が対等な立場で出会い、想いを共有しながら最適なマッチングを実現できるプラットフォームとして、引き続き機能強化を進めてまいります。「逆オファー型M&A」の広がりは、売り手・買い手の双方が主体的に行動し、互いに選び合うM&Aの時代が到来しつつあることを示しています。当社はこの流れをさらに後押しすることで、法人・個人、業種・事業規模を問わず、誰もがM&Aに挑戦できる社会の実現を目指してまいります。
事業承継・M&Aマッチングプラットフォーム「TRANBI」について

TRANBI(トランビ)は、日本初の事業承継・M&Aマッチングプラットフォームとして2011年にサービスを開始しました。法人・個人、業種・事業規模を問わず、全国どこからでも事業を「譲りたい人」と「引き継ぎたい人」が出会えるオンラインの場を提供し、誰もがM&Aに挑戦できる社会の実現を目指しています。
売り手には匿名での案件公開や伴走支援サービスを、買い手には多様な条件から希望に合った事業を検索・交渉できる機能を提供。さらに、全国の金融機関、自治体、事業承継・引継ぎ支援センター等と連携し、地域に根ざしたスモールM&Aや後継者不在企業の支援にも注力しています。
2021年には従来の成約手数料型から月額定額制へと料金体系を刷新し、中小企業や個人にも利用しやすい仕組みを整備。
「はじめてのM&AならTRANBI」を掲げ、売り手向けの支援サービスや、副業・M&Aへの挑戦を志すユーザー同士をつなぐオンラインコミュニティ(参加者数6,000名超)の運営など、M&Aのすそ野を広げる取り組みを行っています。2025年には登録ユーザー数が20万者を超え、幅広い層にご利用いただいています。
【会社概要】
■株式会社トランビ (https://www.tranbi.com)
【会社名】株式会社トランビ
【代表取締役】高橋 聡
【設立】2016年4月
【事業内容】M&Aプラットフォーム『TRANBI(トランビ)』の企画・運営、その他関連事業
主に、事業の売り手と買い手をインターネット上で直接マッチングするサービスを提供。成約手数料を廃止し、事業規模に関わらず小規模事業者から利用できるM&Aプラットフォームとして展開中。
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≪本件に関するお問い合わせ先≫
株式会社トランビ 広報担当
メールアドレス:press@tranbi.com
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