琵琶湖博物館で見つかった個体がニュウハクシミと同定されました
概要
・琵琶湖博物館で見つかったニュウハクシミとみられる個体(3匹)について、独立行政法人国立文化
財機構東京文化財研究所に同定を依頼したところ、2匹がニュウハクシミであることが確認されまし
た。
・滋賀県において、本種の報告は初めてとなります。
・ニュウハクシミは、紙に加害する外来種の害虫であり、強い繁殖力を持つことが危険視されていま
す。
・琵琶湖博物館の資料への被害は確認されていません。
・琵琶湖博物館では、本種の駆除作業と繁殖防除対策を進めています。
・ニュウハクシミは紙や衣類を食べますが、人間に直接的な害はありません。
詳細
東京文化財研究所による形態観察で、令和7年11月14日に琵琶湖博物館で見つかった個体(3匹)のうち2匹がニュウハクシミであることが確認された。形態観察で同定できなかった1匹については、遺伝子解析を行っているところ。
琵琶湖博物館では、既に発見箇所周辺や展示室を含めた広域の清掃を実施しており、展示ケース内には防虫蒸散剤を設置した。また、東京文化財研究所から無料提供された防除用キットを設置し、経過を観察している。
現時点でニュウハクシミとみられる個体は、新たに発見されていない。
*第1報は令和7年12月2日に資料提供
ニュウハクシミについて(東京文化財研究所ホームページより抜粋)
ニュウハクシミ(Ctenolepisma calvum)
食害、糞汚染により、紙資料を加害する害虫。単為生殖※1を行うことが明らかとなっており、繁殖力が高いため、一度個体数が殖えると完全に駆除することが困難である。また、1個体からでも繁殖が可能なため、博物館資料や梱包資材等に付着し、資料の移動に伴って分布域を拡大していると考えられる。
分布域は、日本で初めて報告された令和4年(2022年)には5都道県であったが、令和7年(2025年)9月末時点では19都道府県となっており、拡大傾向にある※2。
※1 オスがいなくてもメスだけで繁殖できる生殖方法
※2 滋賀県の周辺府県では、岐阜県、京都府、大阪府、奈良県、兵庫県などで報告されている。
詳細は、東京文化財研究所ホームページをご確認ください。
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