12/26(金)公開 ナショナル・シアター・ライブ『インター・エイリア』本作を一足先にご覧いただいた方々からのコメントが到着!
観たら誰かと語りたくなる、観たら数日考えてしまうなど、力強いメッセージを持つ本作を、各業界で活躍する方々にご覧いただき、心に響いた部分を言葉にしていただきました。

本作は、判事として活躍しながら子育てに奮闘する女性ジェシカが、母親業と仕事の両立を目指して日々奮闘するも、女性たちが抱える男性優位な社会での仕事へのプレッシャーと、完璧にこなして当たり前という前提の育児に翻弄され、ついに息子が巻き込まれた事件をきっかけに、親として、そして判事として難しい局面に立たされる・・・といった内容です。
予告編
親としての役目とは?親としての正しい行動とは? 本作は、全ての親へ、そして親に育てられた経験のある人たちへ贈る、作家スージー・ミラーからの壮大な問いかけです。
観たら誰かと語りたくなる、観たら数日考えてしまうなど、力強いメッセージを持つ本作に触れた感想を、それぞれの方がどう感じたか、表現してくださいました。皆様も、ぜひご自身で本編をご体験ください。
◾️コメントは以下(五十音順・敬称略)
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よき母とは。よき妻とは。よきフェミニストとは。
様々な重荷を背負わされる現代の女性の一人の話として見ていたはずが、途中からは、綺麗事や理想と、実際の育児や生活との乖離が、自分と紙一重な心持ちになり、胸の奥のヒリヒリが止まらない。
この舞台(映画)を見て、このヒリヒリとした胸の痛みを一緒に抱え、語り合っていくことで、何か見えてくるものがきっとある。
共に抱えて、語りましょう。
(みさと/医師・性教育コンテンツ制作ユニット アクロストン)
最初から最後まで心臓のドキドキが止まらなかった。最も印象に残ったのは、暴力的なコミュニケーションを取ってきたことは自覚しているものの、その問題点を子どもに伝える方法がわからず、黙り、妻に子育てを押し付けて逃げる父親だ。
文字だけで見ればクソのような父親だが、この映画を観た後に、彼を責めることができる男性は少ないはず。正直自分自身にも重なる点は多くて、胸がえぐられるような思いをした。
「インター・エイリア」がジェンダー、性暴力、性教育について扱った、素晴らしい作品であることに間違いはない。
この作品を通して、私が感じた希望と絶望をみなさんと共有したい。
(たかお/医師・性教育コンテンツ制作ユニット アクロストン)
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「もしも身近な人が”加害者”になったら……」は、性暴力の被害者支援に携わったことがある人なら、一度は考えたことがある問いであると思う。
それは「もしも身近な人が”被害者”に」を考えるよりも難しい。
その問いを突き詰めた作品が『インター・エイリア』。
とにかくラストシーンが素晴らしい。
(小川たまか/ライター)
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家父長制、権威主義、ホモソーシャル、透明な父親、母親への依存、ミソジニー、ケアから逃げる男たち──。これでもかというくらい詰め込まれた“男性問題”の数々は、この社会が最も直視すべきものだと痛感しました。実際に「泣けば許される」のは私たち男性のほうで、「本当にそれでいいのか?」と、本作から重たい問いを受け取ったように思います。
(清田隆之/文筆家・「桃山商事」代表)
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ずっと一緒に生きてきた可愛い可愛い我が子。
その中に自分の全く知らない、悍ましい一面があると知ってしまったとき。
子を守り育む母として何をすべきか、この地獄を生き抜く女性として何をすべきか。
あなたならどうする?と作品に問われているようだった。
(シオリーヌ(大貫詩織)/助産師・性教育YouTuber)
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仕事を持つ「母親」で「妻」である女性の葛藤が全部詰まってる。
国も職種も違うけどすごいわかるよ、ジェシカ!フェミニストとしての葛藤も、前半では笑いと共に後半では息の詰まる展開で繰り広げられる。
彼女の最後の決断に私は泣きながら拍手していた。必見。
(フクチマミ/漫画家・イラストレーター)
なお、公開日の前日12/25(木) にTOHOシネマズ 日比谷で先行上映イベントがございます。コメントもいただいているフクチマミさんと、トークのお相手として井上優さん(明治大学文学部教授)が、本編上映後に本作について意見を交わしてくださいます。ぜひ皆様もご参加ください。

先行上映イベント概要
日時)12/25(木) 18:30 スタート(本編上映後にトークイベント) 終了は20時50分頃を予定
場所)TOHOシネマズ 日比谷
ゲスト登壇者)フクチマミ(漫画家・イラストレーター)、井上優(明治大学文学部教授)*敬称略
座席売り出しスケジュール)12/22(月)24:00〜TOHOシネマズ 日比谷HPにて開始
12/26(金)〜公開劇場
TOHOシネマズ 日比谷
池袋シネ・リーブル
TOHOシネマズ ららぽーと横浜
ミッドランドスクエア シネマ
大阪ステーションシティシネマ
札幌シネマフロンティア
熊本ピカデリー

作品概要
『インター・エイリア』(原題:Inter Alia)
作:スージー・ミラー/演出:ジャスティン・マーティン
上映時間:1時間52分(休憩なし)
出演:ロザムンド・パイク(『ゴーン・ガール』『パーフェクト・ケア』)、ジェイミー・グローヴァー(『ウォータールー・ロード』『ハリーポッターと呪いの子』)、ジャスパー・タルボット(『ブロードチャーチ ~殺意の町~』)
ストーリー:判事として活躍するジェシカは子供を支える母親でもある。ある日、仕事と母親としての立場の両方に重圧がかかる出来事が起こるが、果たして彼女は乗り越えられるのか?!
HP: https://www.ntlive.jp/interalia

作家スージー・ミラーより
―― 判事であるということについて(『インター・エイリア』本国プログラムより抜粋)
ラテン語の inter alia は「その他のことの中で」という意味で、法律の世界で使われる用語です。しかし、ここでは働く女性たちが日々の暮らしをどのようにやり繰りしているかを象徴しています。
女性たちは仕事においても並外れて努力していますが、それは「その他のこと」との両立のうえに成り立っています。その「その他」とは、家族の生活を調整すること、心の負担を引き受けること、家事をこなすこと、急な出来事に備えることなどです。ある女性はこう話してくれました――「私は自分の人生を、他の人たちの人生の“隙間”で生きているんです」と。彼女は仕事をしながら、学校に着ていく服やお弁当、食事の準備、送り迎え、さらに家に来る業者への対応まで背負っているのです。
母親であること、妻であること、職業人であること、そして社会の中の一人の女性であること――その間にある目に見えない境界線を、女性たちは常に行き来しなければなりません。その重なりや相反する期待は、最善を尽くしても困難であり、しばしば圧倒されるものです。さらに女性にはもう一つの層が加わります。それは、「すべてをやり遂げようとする女性」への社会的な評価のまなざしです。
作中のジェシカは“判事”であると同時に、“評価される側”でもあります。母親として、選択の仕方として、働く時間として、女性らしさとして、フェミニズムとして、パートナーとして――あらゆる点で彼女は判断されるのです。そして、多くの女性がそうであるように、ジェシカ自身もまた自分を“裁いて”いるのです。
そのほかのNTLiveも各地で上映中
高知県立県民文化ホール〈グリーンホール〉
『真面目が肝心』12/15(月)のみ2回(13:00/18:30)
https://kkb-hall.jp/event/cinema_biyori_detail.cgi?event_id=2532
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