内閣府原子力委員会「原子力利用に関する基本的考え方」策定についての意見募集に、生活クラブ連合会がコメントを提出
内閣府原子力委員会は、今後の原子力利用の長期的な方向性を示す「原子力利用に関する基本的考え方」の策定にあたり、一般からの意見(パブリックコメント)を募集しました(2017年4月27日~6月5日)。生活クラブ事業連合生活協同組合連合会は、原子力発電の廃止を求める立場から、下記の意見を提出しました。
生活クラブ連合会が提出した意見(パブリックコメント)の要旨は以下のとおりです。
●意見-1
東電福島第一原発事故による被害、影響、現況などを記載すべき。
●意見-2
原子力利用のリスクをゼロにすることを記載すべき。
●意見-3
地球温暖化問題への対応策として原子力利用を促進すべきではない。
●意見-4
核燃料サイクルの取り組みは中止すべき。
【意見の全文】
●意見-1
東電福島第一原発事故による被害、影響、現況などを記載すべき。
《理由》
案の「2. 原子力を取り巻く環境変化」では「2.1. 東電福島原発事故による影響」として「東電福島原発事故は、福島県民はじめ多くの国民に多大な被害を及ぼし、これにより、我が国のみならず国際的にも原子力への不信・不安が著しく高まり、原子力政策に大きな変動をもたらした。」としている。しかし、どのような被害や影響を及ぼしたかの記載はない。また、福島第一原発のその後また現状についても「参考資料」で「東電福島原発の廃炉」として示されている程度である。原子力を利用するとしても、事故の被害、影響、現状などを記載し、それを教訓としたものとすべきである。
●意見-2
原子力利用のリスクをゼロにすることを記載すべき。
《理由》
案では、原子力利用の推進を前提としている。「4. 原子力利用の基本目標について」では「…安全性の確保を大前提に国民からの信頼を得ながら、原子力技術が環境や国民生活及び経済にもたらす便益の大きさを意識して進めることが大切である。」とし、「(8)原子力利用のための基盤強化を進める」としている。また、「5.2. 重点的取組とその方向性」、「5.2.1. ゼロリスクはないとの前提での安全への取組」では、「(4)ゼロリスクはないとの認識のもとでの安全性向上への不断の努力」として「「安全神話」とは決別し、ゼロリスクは有り得ず、事故は必ず起こりうるとの認識の下、「残余のリスク7をいかにして小さく抑え、顕在化させないか」との認識を定着させ、国及び原子力事業者等は安全性向上に努めるべきである。」としている。
放射性廃棄物の処理の問題は別として現在稼働中の原子力発電の停止と原子力利用からの撤退により、限りなくゼロリスクに近づけるという選択をすべきである。
●意見-3
地球温暖化問題への対応策として原子力利用を促進すべきではない。
《理由》
意見-2でも述べたように原子力利用のゼロリスクは不可能ではない。そのことを踏まえると地球温暖化問題のリスクを低減させるために原子力利用によるリスクを高めることは本末転倒であり、両者のリスクを低減させるための方策を考え実行すべきである。再生可能エネルギーを中心としたエネルギー政策に舵を切ることが必要不可欠であり、その推進と原子力利用を近い将来ゼロにすべきであり、そのことにより両者のリスクが低減できるものと考える。また東電福島第一原発事故後の原発ゼロの電力需給は定着化しており、原発ゼロで夏のピーク需要時の電気は十分に足りることが明らかになっている。自然エネルギーにシフトすることを強めるべきである。
●意見-4
核燃料サイクルの取り組みは中止すべき。
《理由》
高速炉「もんじゅ」は長年かけてまったくうまくいかず廃炉を決定した。また六ヶ所再処理工場は技術的にもうまくいかず稼働は見通せない。再処理や高速増殖はよりむずかしく不安定なものであり、高速炉開発の計画は撤回すべきである。東電福島第一原発事故の処理もできない状況の現在、原発はゼロにし核燃料サイクルに税金を投入せず、即刻廃止をすべき。
以上
●意見-1
東電福島第一原発事故による被害、影響、現況などを記載すべき。
●意見-2
原子力利用のリスクをゼロにすることを記載すべき。
●意見-3
地球温暖化問題への対応策として原子力利用を促進すべきではない。
●意見-4
核燃料サイクルの取り組みは中止すべき。
【意見の全文】
●意見-1
東電福島第一原発事故による被害、影響、現況などを記載すべき。
《理由》
案の「2. 原子力を取り巻く環境変化」では「2.1. 東電福島原発事故による影響」として「東電福島原発事故は、福島県民はじめ多くの国民に多大な被害を及ぼし、これにより、我が国のみならず国際的にも原子力への不信・不安が著しく高まり、原子力政策に大きな変動をもたらした。」としている。しかし、どのような被害や影響を及ぼしたかの記載はない。また、福島第一原発のその後また現状についても「参考資料」で「東電福島原発の廃炉」として示されている程度である。原子力を利用するとしても、事故の被害、影響、現状などを記載し、それを教訓としたものとすべきである。
●意見-2
原子力利用のリスクをゼロにすることを記載すべき。
《理由》
案では、原子力利用の推進を前提としている。「4. 原子力利用の基本目標について」では「…安全性の確保を大前提に国民からの信頼を得ながら、原子力技術が環境や国民生活及び経済にもたらす便益の大きさを意識して進めることが大切である。」とし、「(8)原子力利用のための基盤強化を進める」としている。また、「5.2. 重点的取組とその方向性」、「5.2.1. ゼロリスクはないとの前提での安全への取組」では、「(4)ゼロリスクはないとの認識のもとでの安全性向上への不断の努力」として「「安全神話」とは決別し、ゼロリスクは有り得ず、事故は必ず起こりうるとの認識の下、「残余のリスク7をいかにして小さく抑え、顕在化させないか」との認識を定着させ、国及び原子力事業者等は安全性向上に努めるべきである。」としている。
放射性廃棄物の処理の問題は別として現在稼働中の原子力発電の停止と原子力利用からの撤退により、限りなくゼロリスクに近づけるという選択をすべきである。
●意見-3
地球温暖化問題への対応策として原子力利用を促進すべきではない。
《理由》
意見-2でも述べたように原子力利用のゼロリスクは不可能ではない。そのことを踏まえると地球温暖化問題のリスクを低減させるために原子力利用によるリスクを高めることは本末転倒であり、両者のリスクを低減させるための方策を考え実行すべきである。再生可能エネルギーを中心としたエネルギー政策に舵を切ることが必要不可欠であり、その推進と原子力利用を近い将来ゼロにすべきであり、そのことにより両者のリスクが低減できるものと考える。また東電福島第一原発事故後の原発ゼロの電力需給は定着化しており、原発ゼロで夏のピーク需要時の電気は十分に足りることが明らかになっている。自然エネルギーにシフトすることを強めるべきである。
●意見-4
核燃料サイクルの取り組みは中止すべき。
《理由》
高速炉「もんじゅ」は長年かけてまったくうまくいかず廃炉を決定した。また六ヶ所再処理工場は技術的にもうまくいかず稼働は見通せない。再処理や高速増殖はよりむずかしく不安定なものであり、高速炉開発の計画は撤回すべきである。東電福島第一原発事故の処理もできない状況の現在、原発はゼロにし核燃料サイクルに税金を投入せず、即刻廃止をすべき。
以上
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