フリュー、Oracle Cloud Infrastructureでプリントシール機の顧客サービスを強化
プリントシール機画像取得・閲覧サービス用大規模基幹データベース基盤をOracle Autonomous Databaseで刷新
東京 - 2023年12 月18日
日本オラクル株式会社(本社:東京都港区、取締役 執行役 社長:三澤 智光)は本日、プリントシール機の国内トップシェア*のフリュー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:三嶋 隆)が、同社のプリントシール機画像取得・閲覧サービス「ピクトリンク」のデータベース基盤を「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」上で刷新したことを発表します。同社は、OCI上の「Oracle Autonomous Database」を活用し、従前環境より最大で約3倍のSQL処理性能を、従来の約60%のコストで実現しています。自社の運用ポリシーを適用可能な専有環境を採用することで、プリントシール機利用の少ない時間帯でパッチ適用やメンテナンスを行い、常に安全かつ安定したサービスを提供可能な環境を整備しています。
フリューは、1998年からプリントシール事業を展開し、現在国内市場シェア94%*を有しています。主に全国のアミューズメント施設などに設置されたプリントシール機と携帯端末やスマートフォンを連動するプリントシール画像取得・閲覧サービス「ピクトリンク」は149万人(2023年3月末時点)の会員を擁しています。プリントシール機で撮影した画像データは、数分内には携帯端末やスマートフォンでダウンロード可能になり、SNSでの画像活用を含め利用が拡大しています。
*2022年夏 フリュー調べ
「ピクトリンク」のサービス提供基盤は、画像データを含む全会員のデータを管理するデータベース基盤と80以上のアプリケーションを実行する200以上のWEBサーバーで構成されています。これまでは、データセンター内のオンプレミス環境で運用し、データベース基盤は「Oracle Database」上で稼働していました。プリントシール機の利用と連動する「ピクトリンク」は、ハロウィン、クリスマス時期などの繁忙期には平常時の約1.5から2倍に利用が集中します。従前環境ではWebサーバー増強などの対策を講じても、画像アップロードの遅延によるサービス品質の劣化が生じ、運用管理の負荷も課題となっていました。一方で、データセンター老朽化に伴い、サービスを中断することなく、期日までにサービス基盤を他の環境に移行することが求められていました。
フリューは、この移行にあたり、オンプレミス環境の継続、他のパブリック・クラウドの活用など複数の選択肢を検討しました。限られた期間での移行に加え、ピーク時の処理遅延課題の解消と運用負荷、コスト削減を実現するため、マルチクラウドの活用を選択しました。データベース基盤のクラウド化には、従前環境からの移行性、高い性能および可用性、管理工数削減につながる自律機能、他の選択肢と比較して最も低コストで利用可能なことから、「Oracle Autonomous Database」を選定しました。その際に、プリントシール機の利用の少ない時間帯でメンテナンスを行うことでサービスへの影響を最小化するために、自社運用ポリシーへのカスタマイズ適用が可能な専有環境の「Oracle Autonomous Database on Dedicated Exadata Infrastructure」を採用しました。
フリューは、2022年1月から「Oracle Autonomous Database Dedicated」でのインフラおよびデータベース構築を開始し、「OCI Golden Gate」を活用したデータ移行を経て、2023年6月に新しいデータベース基盤でのサービス提供を開始しています。移行後は、データベースの性能向上とCPUの柔軟な増減により、課題となっていたピーク時のサービス品質劣化も解消され、常に安定したサービスを提供しています。保存してから一定期間以上経過した画像をまとめて消去するクリーンナップ作業など高負荷の月次処理も、従前環境と比較して約3倍高速化され、約60%のコストで、安定性と性能の向上を実現しています。パッチ適用なども自動化されたことで、運用管理負荷を軽減しながら、常に最新のセキュリティを適用しています。フリューでは、今後3年間で、同等のオンプレミス環境と比較して1億3,000万円以上、他のクラウドとの比較では4億4,000万円以上、全体コストが抑制されると見込んでいます。
本発表に向けたお客様からのコメント:
「これまでのオンプレミス環境では、ハードウェアの保守、更改などの定期的な運用管理に加え、繁忙期の対応にスタッフが深夜まで待機することもあり、サービス品質維持のための負荷、コストが課題となっていました。今回データセンターからの移行を機に、データベース基盤を『Oracle Autonomous Database』で刷新したことで性能と柔軟性が向上し、運用コストも大幅に削減できる見込みです。撮影から数分内で画像データの利用を可能にするというサービス品質を常に担保し、ユーザー体験を一貫して提供できるようになったことは大きな成果です。今後も、クラウドのテクノロジーを活用し、「ピクトリンク」をはじめとするサービス基盤の最適化を図り、さらなるサービス品質の向上を図っていきます。」
フリュー株式会社 ピクトリンク事業部 開発部 部長 佐々木 翔 氏
日本オラクルについて
私たちのミッションは、人々が新たな方法でデータを理解し、本質を見極め、無限の可能性を解き放てるよう支援していくことです。データ・ドリブンなアプローチにより情報価値を最大化するクラウド・サービス、それらの利用を支援する各種サービスを提供しています。オラクル・コーポレーションの日本法人。東証スタンダード市場上場(証券コード:4716)。URL http://www.oracle.com/jp
オラクルについて
オラクルは、広範かつ統合されたアプリケーション群に加え、セキュリティを備えた自律型のインフラストラクチャをOracle Cloud として提供しています。オラクル(NYSE:ORCL)に関するより詳細な情報については、http://www.oracle.com/ をご覧ください。
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