結婚式場業者、20年度決算は全体の96.1%が減収

新型コロナが2020年度決算に大打撃

2020年から続く未曽有の危機に、結婚式場業者は予定されていた挙式の延期・中止の影響を受け、これまでにない最も厳しい1年となった。2021年の国内経済は、緊急事態宣言の再発出でスタート。解除後も大阪府では1日の感染者数が1000人を超え、過去最多が続いている。その後、東京都をはじめとする対象地域に「まん延防止等重点措置」が適用されたが、4月25日には3度目の緊急事態宣言が発出された。感染拡大に歯止めがかからない状況に、今年度も挙式の延期や中止が増加することも予想され、結婚式場業者にとって厳しい1年となる。
<調査結果(要旨)>
  1. 2018年度から2020年度の年収入高が判明した結婚式場業者178社を分析すると、2019年度に前年度比減少となったのは51社(構成比28.7%)だったが、2020年度は171社(同96.1%)にまで増加。新型コロナによる挙式の延期・中止が大きく影響した
  2. 2020年度の年収入高が前年度比減少となった171社の減少率の分布(10区分)をみると、前年度比「20~30%未満」が53.2%を占め、最多となった
  3. 178社の動向を年収入高の規模別(4区分)にみると、50億円未満の企業で9割以上で減収となり、規模の小さな事業者ほど減収の構成比が高くなっている
帝国データバンクは、2021年3月時点の企業概要ファイル「COSMOS2」(147 万社収録)のなかから、2018年度決算から2020年度決算3期分の年収入高が判明している結婚式場運営を主業とする178社※を抽出し、現状について分析した。同様の調査は2010年6月以来。
■2020年4~12月に2020年度決算を迎えた企業178社


収入高分析:減収企業が96.1%を占める
2018年度から2020年度決算の年収入高が判明した178社の動向をみると、2019年度決算は減収企業が51社(構成比28.7%)だったのに対し、新型コロナの影響が本格的に表れたとみられる2020年度決算は、減収企業が171社と96.1%を占めた。新型コロナの感染拡大による外出自粛の動きから昨年3月以降、挙式の延期や中止が相次いだことから、収入高に大きな打撃を与えた。

収入高分布収入高分布

増減率分析:減少率は区分「20~30%」で最多
2020年度決算で減収となった企業171社の減収率の分布(10区分)をみると、前年度比「20~30%未満」が53.2%を占め、最多となった。次いで、「10~20%未満」「30~40%未満」が各13.5%を占め、減少率40%未満の企業が全体の84.8%を占めた。一方、前年度比50%以上減収となった企業は16社で、同9.4%を占めた。

減少幅が最も小さい企業で前年度比5.0%減、減少幅が最も大きい企業で同99.6%減となっている

減少率分布減少率分布

 

規模別分析:小規模事業者ほど減収の構成比は高い
178社について、2020年度決算の収入高規模別に動向をみたところ、「1億~10億円未満」が、112社で最多。そのうち109社(構成比97.3%)が減収となった。また、すべての区分で減収企業が増収企業を上回り、小規模事業者ほど減収企業の構成比が高い結果となった。

収入高規模別増減分布収入高規模別増減分布

 

結婚式場に厳しい1年、廃業・倒産増の可能性も
現在、結婚式場業者各社では少人数向けのプランや写真撮影のみの受注をきっかけに挙式・披露宴の提案につなげる動きがみられるなど、従来行ってこなかった挙式・披露宴以外のさまざまな取り組みに着手する動きもみられる。

しかし、3月に業界大手のワタベウェディング(東証1部)が事業再生ADRの適用を申請していることや、3度目の緊急事態宣言が発出されている現状を踏まえると、結婚式場業者にとって、厳しい1年となることが予想され、経営環境が好転する可能性は低い。少子化や晩婚化、婚礼トレンドの変化などもともと多くの課題を抱える業界であるなか、こうした状況が続くことになれば、業績悪化のみならず、経営者の事業継続意欲も減退し、廃業もしくは倒産が増加する可能性もあると言えるだろう。
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