世界的ソムリエ・田崎真也「当てるのが仕事みたいなイメージがあると思うんですけど……」 勘違いされがちなソムリエの全容を語る
4月27日(土)、並木良和さんとタレントの榊原郁恵さんがDJを務めるラジオ番組「ハートフルラジオ 虫の知らせ」(FMヨコハマ・毎週土曜19時~19時30分)が放送。
今回の放送では、世界的ソムリエの田崎真也さんがゲストで登場。田崎さんのこれまでの軌跡を辿る中、知られざるソムリエの仕事内容が明かされる場面がありました。
榊原さん: ソムリエって、(ワインを)飲んで「いつ頃のぶどうで、産地はどこですね」とかを感じるのがメインなんですか?
田崎さん: 当てるのが仕事みたいなイメージがあると思うんですけど、実はそうではなくて、まずはテイスティングをして、ワインの特徴を主観で知るんです。美味しいとか不味いとかではなくて、このワインはどういう特徴を持っているのかを確認して、記憶するというのが、作業の1番重要な所ですね。
榊原さん: はいはい。
田崎さん: その結果、お客様が来られて料理を召し上がった時に、一応好みを聞きながら、その料理に1番合って美味しく感じてもらえるワインを勧めるって言うのが仕事なので。頭の中で料理との組み合わせをしていく中で、ワインの特徴を知らなきゃいけないですし、その延長線上で、最終的に特徴を覚えているから当てることができるようになるんですよ。
榊原さん: でも同じワインでも、保存の仕方によって味が違ってたりしないんですか?
田崎さん: ある特徴が出てると、保存がこういう状態で良くなかったからこういう香りがある。それは置いておいて、それ以外の中で品種の特性、香り、味から見て、特に味から、暖かい地域とか夜はぐんと冷える地域、土地が粘土質とか砂の土地で味のバランスが変わってくるんですよ。
榊原さん: そんなに違うんですか!?
田崎さん: 気候とかでも変わってくるんです。香りで大体の品種を特定しておいて、そのぶどうがどの品種でどこの地方の物かを頭の中の地図でインプットしているので、そこで検索をして、どこの土地かを味のバランスで気候を想定していくんです。土地が決まったら、熟成による変化も考えていくんですけど、何年くらい前が良い年なのかを覚えておかなきゃいけないんですね。
榊原さん: フランス、イタリアとかチリとかに、実際に行かれるんですか?
田崎さん: 結構行きましたよ。コンクールのトレーニングをしている時は必須なので。今はネットとかで情報を調べられますけど、以前は世界コンクールに出るには、実際に行かないと情報が収集できなかったですからね。コンクールは最初に筆記試験があって、それをクリアしていくんですけど、ワインだけじゃなくて全ての飲み物についてなので、コーヒー、ミネラルウォーター、お茶、ウイスキーやビールとか何から何までですね。
並木さん: うんうん。
田崎さん: あとはテイスティングがもちろんあって、ソムリエの試験なので、サービスの問題もあるんです。
榊原さん: そういう問題もあるんですね!
田崎さん: 会場に入ると、「こういう設定です。料理はこういう料理を食べます。これに合ったワインを何分以内でサービスしてください」って言われてメニューを渡されるんです。サービスが始まったら色々意地悪があるんですよ(笑)突然グラスが倒れたりとか、サービス中に「薬飲んで良いですか?」って聞かれたり。そこでサービスを優先するのか薬を優先するのかが課題で問われますね。
ソムリエのコンクールの内容を語った田崎さん。さらにその後、洗練されたサービス心掛ける中で日常的に行っているトレーニングが明かされ、驚愕する一同でした。
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