男性家事は「協力」止まり、管理職女性は3倍増 〜写真が映す社会のジェンダー10年変化【国際女性デー】〜

社会の需要を写すストックフォトPIXTAが家庭・ビジネスのジェンダーギャップを調査

ピクスタ

ピクスタ株式会社(東京都渋谷区 代表取締役社長:古俣大介、東証グロース:3416)が運営する、国内最大級の写真・イラスト・動画・音楽素材のマーケットプレイス「PIXTA(ピクスタ)」は、3月8日の「国際女性デー」に合わせて、写真の売れ筋データから「家庭・ビジネスにおけるジェンダーギャップの変化」を分析。2014年と2024年の売れ筋写真を比較することで、社会のジェンダー観がどのように変化したのかを明らかにしました。

‐‐‐ 調査結果サマリ ‐‐‐

<家事イメージ>

家事に関する写真では「女性のみが家事をするイメージ」は43%減少し、男女がともに家事をするイメージの写真は4倍に増加。しかし「男性のみが家事をするイメージ」は依然として売れ筋上位にランクインしておらず、男性の家事は主体ではなく「協力」の域にとどまっていることが浮き彫りになりました。

<管理職イメージ>

管理職に関する写真では「女性管理職のイメージ」は3倍に増加。しかし、男性の管理職イメージの方が女性の2.2倍多く、依然として「管理職=男性」の意識が強いことがうかがえます。しかし、男女混合のビジネスシーンでは、10年前と比べて関係性がフラットになっており、職場のジェンダー観の変化も見て取れる結果となりました。

ストックフォトは、広告やメディアで活用されることで、人々の価値観形成に影響を与える「時代の写し鏡」です。本調査を通じて、社会におけるジェンダーイメージの変化を可視化するとともに、より多様な価値観に対応するビジュアルの提供を目指していきます。

本調査の詳細は以下をご覧ください。

「家庭・ビジネスにおけるジェンダーギャップの変化」調査結果

【調査概要】

国内最大級のストックフォトサイト「PIXTA」にて、2014年と2024年のそれぞれ1年間で、家庭とビジネスシーンにおける販売数上位100点の写真素材を分析した。

〈検索キーワード〉

(1)家事 (2)管理職

〈調査対象〉

2014年と2024年で、それぞれ販売数トップ100に入ったPIXTAの写真素材

■ 家事:女性の家事イメージは43%減少するも、男性の家事は「協力」の域。

家事イメージで販売数上位100点のうち、男女どちらが被写体となっているかを調査したところ、以下の結果を得ました。

2014年と2024年でPIXTAで「家事」イメージで購入された写真素材販売数1位〜19位(分析は100位までの画像を調査)


〈調査結果〉

  • 女性のみが写る画像は2014年が70点だったのに対し、2024年は40点と42.9%減少

  • 男女ともに家事をしているイメージ画像は、販売数上位100点のうち2014年は3点だったのに対し、2024年は12点と4倍に増加

  • 手元のみ、足元のみのボディーパーツカットで男女の判別がつきづらいものや、掃除用具やキッチンなど人物が写っていない「どちらでもない画像」は、2014年は23点だったのに対し、2024年は48点と約2倍に増加

  • 一方で、男性のみが家事をしているイメージ画像は2014年・2024年のいずれも販売数上位100点の中には含まれていない

夫婦共働きも増え「家事は女性のみの仕事ではない」という認識が広まったことで「女性主体の家事イメージ」は10年前と比べると避けられる傾向にあることがわかりました。その分、男女どちらでもないイメージ画像(人物以外の静物画像や、手元足元などのボディーパーツ画像)の使用が増加しています。


2024年と2014年でボディーパーツで表現された家事イメージを比較してみると、2024年の方が服装や色を含めて性別を意識しづらいものが多く、2014年の方がボディーライン等で女性だとわかる画像が多いという特徴がありました。

また、男女が共に写る家事イメージをそれぞれ見ていくと、2014年は男性が写っていても家事に参加しておらず同じ空間に居るだけのイメージでした。一方、2024年は男性が女性と共に家事をしているイメージが中心です。家事は料理がほとんどですが、中には女性が料理、男性が育児と分担している画像も売れ筋に入っており、「男女共同の家事イメージ」が浸透してきていると言えます。

一方で、女性のみの家事イメージは多数活用されているにも関わらず、男性のみの家事イメージはランキング100の中に入っていません。PIXTAでは男性のみの家事イメージも約14,000件取り扱っており、料理シーンはもちろん、洗濯、掃除、アイロンがけ、靴の手入れから、洗い物をたたむ、収納シーンなどの「名もなき家事」まで、男性が行うシーンを取り揃えています。

「男性 家事」で検索した時のPIXTAの検索結果画面。家事代行等の業者を除外しても約14,000件ヒットする

このことから、家事は「男性が主体で家事を行うイメージ」には至っておらず、まだ「女性が主体で男性が参加する・協力するというイメージである」と推察されます。


■ 管理職:女性管理職イメージは3倍に増加、男女の関係性もフラットに

管理職イメージで販売数上位100点のうち、男女どちらが被写体となっているかを調査したところ、以下の結果を得ました。

2014年と2024年でPIXTAで「管理職」イメージで購入された写真素材販売数1位〜19位(分析は100位までの画像を調査)


〈調査結果〉

  • 女性のみが写る画像は2014年が7点だったのに対し、2024年は21点と3倍に増加

  • 男性のみが写る画像は2024年が57点で、2024年は52点と微減

  • 2024年の「女性のみの画像」に比べて「男性のみの画像」は2.2倍多い

  • 男女混合で複数人が写る画像は、2014年が33点、2024年が20点と40%減少しているが被写体の関係性がフラットに見えるものが増えた

女性の管理職イメージは大幅に向上しているが、トップ100位のランキング数が男性の約半分であることから、まだまだ管理職イメージは男性の方が強いことがわかります。


女性の管理職イメージを比較すると、2014年は「悩む・落ち込む」といったネガティブイメージが上位にきており、10年前は女性が管理職になることの難しさや務めることの苦悩の印象が強かったことがわかります。

一方、2024年は表情が明るく、柔らかさや凛とした佇まいが表現されたものが好まれています。10年前と比べて女性の社会進出がより進み、ビジネスシーンで女性がイキイキと活躍する印象へと変化したことがわかります。また、2024年の方が若手からミドル層まで幅広い女性の管理職イメージへと広がっています。

男女混合で複数人が写る管理職イメージを比較すると、立ち位置や座り位置、被写体の年齢差によるバイアスで、2014年は男性のほうが上位職に感じる構図のものが多い特徴がありました。

一方、2024年は構図を見ても男女で役職の上下を感じさせるものが少なく、関係性がフラットに見える画像が多い特徴があります。また、2024年は女性がリーダーシップを発揮していると見えるものも散見され、10年前と比較すると、女性の管理職イメージの向上・浸透がうかがえます。

■ 調査・分析を終えて 〜新しい価値観を可視化していくために〜

ストックフォトは広告やメディアを通じて人々の価値観に影響を与えるため、その役割と責任は大きいと考えています。このため、PIXTAは常に時代の変化をいち早く察知し、女性のビジネスイメージや男性の家事・育児イメージの写真素材も提供してきました。
しかし、こうした新たな価値観を反映した画像は、人々の意識が追いつかなければ活用されません。
社会が求めているイメージが売れ筋となって反映されるストックフォトは時代の写し鏡です。
人々の認識をアップデートしていくには、当社のような画像素材を提供する側と、それを活用し人々の目に届ける利用者側の双方の意識と努力が必要だと考えています。

PIXTAでは、既存の画像でイメージに合うものが見つからない場合、法人向け撮影サービス「PIXTAカスタム」を提供しています。モデルやロケーションの手配、撮影に関わる権利処理までを一括対応し、使用期限のないオリジナル画像を提供します。

撮り下ろし撮影を通じて企業のニーズに応え、さらにPIXTAのクリエイター会員とも情報を共有することで、今後も時代の変化を反映した画像素材を提供するとともに、社会の認識をアップデートしていくビジュアルを届けてまいります。

■ PIXTAについて

「PIXTA」はプロ・アマチュア問わず誰もが自ら制作した写真・イラスト・動画・音楽をインターネット上で売買できるデジタル素材のマーケットプレイスとして2006年5月にスタート。「日本人や日本文化に関わる画像・動画素材ならPIXTA」と評される国内最大のデジタル素材サイトです。近年は広告などのクリエイティブ制作分野への素材提供のみならず、機械学習をおこなう企業や学術機関向けにAI開発用の学習データとしての画像・動画素材を提供。アノテーションサービスと共にAI開発の支援もしています。
併せて、写真の撮り下ろしサービスとして、全国のフォトグラファーとマッチングできる法人向け出張撮影「PIXTAオンデマンド」や、モデル・ロケーション手配や撮影ディレクションまで撮影にかかる一切を請け負う「PIXTAカスタム」を展開し、ビジュアルプラットフォームとして企業の様々なビジュアルニーズに対応しています。

PIXTA

https://pixta.jp

PIXTA機械学習用データ提供

https://pixta.jp/machinelearning-dataset

PIXTAオンデマンド

https://od.pixta.jp/

PIXTAカスタム

https://pixta.jp/custom

【会社概要】

ピクスタ株式会社 (東証グロース:3416)

設 立:2005年8月25日

所在地:東京都渋谷区渋谷2丁目21−1 渋谷ヒカリエ 33階 JustCo Shibuya Hikarie

TEL:03-5774-2692  URL:https://pixta.co.jp/

資本金:332,437千円(2024年12月末時点)

代表取締役社長:古俣 大介

事業内容:デジタル素材のオンラインマーケットプレイス「PIXTA」の運営、法人向け出張撮影・カメラマンサービス「PIXTAオンデマンド」の運営、出張撮影プラットフォーム「fotowa」の運営

子会社:PIXTA ASIA PTE. LTD.、PIXTA VIETNAM CO., LTD.

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会社概要

ピクスタ株式会社

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URL
http://pixta.co.jp/
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
東京都渋谷区渋谷2丁目21−1 渋谷ヒカリエ 33階 JustCo Shibuya Hikarie
電話番号
03-5774-2692
代表者名
古俣 大介
上場
東証グロース
資本金
3億3243万円
設立
2005年08月