【台湾情報】台湾で半導体材料サプライチェーン構築進む──海外勢の牙城に挑戦＜ワイズ機械業界ジャーナル2025年12月第２週号発行＞

〜台湾の半導体、材料、機械、産業機械、精密機械、ロボット、ファスナーなど産業界及び企業の最新動向を分析する〜

威志企管顧問股ｲ分有限公司（ワイズコンサルティンググループ）

2025年12月11日 10時50分

　ワイズコンサルティンググループ（本社：中華民国台北市、代表取締役：吉本康志）は台湾機械業界専門誌「ワイズ機械業界ジャーナル」の2025年12月第２週号を発行しました。
　今号では、「台湾で半導体材料の供給網構築進む──海外勢の牙城に挑戦」を特集。TSMCが先端プロセス向け材料を台湾メーカーから調達する動きが進み、新応材、宇川精密材料科技、僑力化工などが次世代材料市場で存在感を高めています。

　また、AI需要を背景にハイテク設備が成長を続ける台湾機械産業、3DICAMA発足による国際標準化の進展、AIロボットによる医療スマート化、さらに台湾ファスナー業界が米国依存から脱却しEU・新興国市場へシフトする動向など、台湾製造業の新たな変革と競争戦略を多角的に分析しています。

＜新刊ハイライト＞

https://www.ys-consulting.com.tw/research/125839.html

【トピック１】
台湾で半導体材料サプライチェーン構築進む──海外勢の牙城に挑戦
　TSMCが先進プロセス対応を見据え、レジスト・前駆体・フッ酸などの半導体材料を現地調達。新応材（AEMC）はフォトレジスト関連材料、宇川精密材料科技はALD用前駆体でTSMCに採用され、僑力化工はアリゾナ工場向け供給を準備。中国企業排除と米中対立を背景に、台湾材料産業が次世代供給網の主役へと台頭している。

【トピック２】
台湾機械産業、2025年第3四半期は前年同期比2.1％増──AI関連設備が牽引
　台湾機械産業の総生産額は2,629億元で前年同期比2.1％増。ハイテク生産設備が15.6％増と牽引し、半導体封止・CPO・3DICなどの先端プロセス装備が好調。SEMIが主導する「3DIC先進パッケージング製造連盟（3DICAMA）」設立により、TSMCとASEHが国際標準策定を主導し、台湾が先進封止装置分野で発言力を強めている。

【トピック３】
AIロボットが台湾の病院へ──医療のスマート化が加速
　工業技術研究院（ITRI）が開発したAI肺内視鏡検査ロボット、搬送ロボット、外骨格スーツ、自動細胞選別装置が各地病院で導入。彰化基督教病院ではAIヒューマノイドが医療物資運搬を支援し、介護者用スーツは腰への負担を25％軽減。再生医療向け自動細胞選別装置も実用化し、医療AI分野で台湾技術の国際競争力が高まっている。

【トピック４】
台湾ファスナー産業、対米減速もEU・新興国市場に転換──高付加価値化が加速
　2025年第3四半期の生産額は353億元（前年同期比11.4％減）と減少する一方、EU向け輸出はフランス・スウェーデン・オランダ向けで増加。恒耀国際はベトナム新工場稼働でEV部品を拡大、豊達科技は独MTUと提携し航空機用ファスナーを供給。TIFIは米BBIとMOUを締結し、北米市場での販売網を強化。台湾ファスナー業界が多元化と高付加価値化を急ぐ。

＜新刊ハイライトのバックナンバー＞

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