加水分解大豆の添加でシワ改善効果が増幅すると確認
有効成分を目的細胞へ届けるドラッグデリバリーシステムを肌に応用。医薬品の送達方法として注目されている細胞膜透過ペプチド※1に着目。
有効成分を必要としている肌細胞へ届ける研究。
化粧品の成分は、皮膚に浸透した後に目的とする部位に到達することで有効性を発揮します。当社では、有効成分を肌の必要な部位に届けるために、今までに細胞間脂質経路や細胞間経路の浸透促進技術を開発してきました。その知見を基に、今回着目したのは、医療品分野でドラッグデリバリーシステムとして研究が進んでいる細胞膜を透過するCPPの働き。一部のCPPは、もともと細胞が持つ飲作用(細胞が周囲の外液ごと飲み込む作用)を促進することが知られており、有効成分が近くにある状態で、細胞の飲作用を促進することができれば、その効果が高められると考えました。CPPを構成するアミノ酸に着目し、それらが含まれる素材を収集して評価を行った結果、加水分解した大豆の抽出物に細胞の飲作用を促進する効果が高いことが認められました。
単体ではコラーゲン産生効果がない加水分解大豆、添加により既存の有効成分の効果をさらに引き上げる作用。
加水分解大豆が有効成分の効果を向上させる効果を確認するため、コラーゲン産生促進効果を持つシワ改善成分Aのみと、シワ改善成分Aに加水分解大豆を添加したもので、コラーゲン産生量の比較をしました。(加水分解大豆にコラーゲン産生効果がないことはあらかじめ確認しています。)比較の結果、シワ改善成分Aのみよりも、シワ改善成分Aに加水分解大豆を添加したものの方が、コラーゲン産生促進効果が高いことがわかりました。また、この2種類の製剤は、ヒトへの塗布試験でも高いシワ改善効果が確認でき、加水分解大豆は、シワ改善成分のチカラをより高めることがわかりました。
研究者コメント
(ナリス化粧品 研究開発部 上田浩士)
当社では多くの植物成分の研究に注力して来ました。単体ではチカラを発揮しないにも関わらず、併用することで有効成分のチカラを引き出すことができる加水大豆には、植物のチカラの奥深さを感じます。この成分は、様々な有効成分と組み合わせることで多くの肌トラブルへのケアが期待でき、今回のシワ改善製剤以外にも応用できる可能性があると考えています。
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