Salesforceの自律型AIエージェント「Agentforce」がLINEヤフーのカスタマーサポートに採用
Agentforceによる月間30万件超の顧客対応で顧客体験の向上を実現

株式会社セールスフォース・ジャパン(本社:東京都千代田区、代表取締役会長 兼 社長:小出 伸一、以下 Salesforce)は、LINEヤフー株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 CEO:出澤 剛、以下 LINEヤフー)が、カスタマーサポート業務にSalesforceの自律型AIエージェント「Agentforce」を採用したことを発表しました。Yahoo! JAPANのヘルプページをはじめとする問い合わせ対応において、AIによるスムーズな問題解決とサポート体験の高度化を実現し、オペレーターがより付加価値の高い業務に注力できる体制を構築することで、顧客体験の向上と運用の効率化を目指します。
LINEヤフーは、デイリーユニークブラウザー数1億1,000万の総合インターネットサービスYahoo! JAPANの多岐にわたるサービスにおいて、メール、電話、チャットボットなどのマルチチャネルで問い合わせに対応する、国内最大級のカスタマーサポートを提供しています。ユーザーごとに異なる多様な問い合わせに柔軟に対応するため、同社では3年前からSalesforce AIを活用し、ケース分類の自動化や、適切なオペレーターへの振り分けなどの業務効率化を進めてきました。2024年にはSalesforceの生成AI機能を活用したメール自動返信も本格稼働し、2025年6月末時点で月間約9,000件の問い合わせの約8割以上について、初回の回答でAIが的確に対応できる仕組みを構築しています。
一方で、Yahoo! JAPANのヘルプページの一部に置かれていた既存のチャットボットによる対応では、定型的な応答に限られるため、多種多様なサービスに対する顧客からの問い合わせに対し、初回対応での解決率や顧客満足度、運用コストに課題がありました。そこでLINEヤフーは、SalesforceのProfessional Serviceを活用して、より低コストで対話的かつ自律的なAI活用を目指し、Agentforce導入前の検証(PoC:概念実証)を実施しました。その結果、Agentforceによる月間30万件超の問い合わせ対応が可能であることに加え、問題解決率の向上と運用効率化の効果が確認できたことから、本格導入を決定しました。
Agentforceの導入により、従来はチャネルやツールごとに分散管理されていたナレッジをSalesforceのプラットフォームで統合的に活用できるようになるため、運用負荷の軽減と精度向上が見込まれます。また、AIによる自動化により、チャットボットの会話のシナリオ設計やメンテナンスにかかる工数を最少化し、オペレーターがより戦略的な業務に集中できる体制の構築が可能になります。
LINEヤフーでは、複数部門やシステムにまたがるカスタマーサポート体制の中で、ガバナンスの強化と安全なAI活用の両立を重視しています。Agentforceの採用にあたっては、顧客データのプライバシーとセキュリティを保護しながらAIの価値を最大限に引き出せる、堅牢な機能とガードレールを備えた「Einstein Trust Layer」が高く評価されました。さらに、業務に応じた柔軟なコスト設計が可能な従量課金モデル「Flex Credits」の導入しやすさに加え、Professional ServiceによるAI活用計画の策定から、プロトタイピング、PoC、本番導入までの一貫した支援、Signature Success Planによる24時間365日の安定稼働支援も採用の決め手となりました。また、AWS Marketplace経由での購入により、IT支出の全体管理を可能にしつつ、調達プロセスの効率化を実現できました。
LINEヤフー株式会社 執行役員 CIO (Chief Information Officer) 服部 典弘氏は次のように述べています。
「LINEヤフーでは、AI時代の顧客体験を見据え、デジタル労働力の活用によって社員がより付加価値の高い業務に専念できる環境の実現を目指しています。その実現に向けて採用したAgentforceは、ゼロリテンションやデータマスキングなど、自社開発では膨大なコストと時間を要する高度なセキュリティ・ガバナンス機能を備えた『Einstein Trust Layer』が採用の決め手となりました。加えて、SalesforceのProfessional Serviceによる技術支援とプロジェクト管理体制により、構想段階から実装、運用までを円滑に進めることができました。今後は、この統合基盤を活用し、より高度な問い合わせ対応や音声サポート、24時間365日のサービス体制の構築など、カスタマーサポートのさらなる充実を図っていきます」
株式会社セールスフォース・ジャパン 専務執行役員 カスタマーサクセス統括本部長の宮田要は、次のように述べています。
「LINEヤフー様の国内有数のカスタマーサポート体制を支える重要な基盤としてAgentforceをご採用いただき、大変光栄に思います。なかでも、Salesforceプラットフォームの高度なセキュリティとガバナンスを実現するテクノロジー『Einstein Trust Layer』が、信頼性と安全性の両面で大きな役割を果たしていることを非常に心強く感じております。さらに、Professional ServiceとCustomer Success Managerチームが密に連携し、導入検証から本番展開まで一貫してご支援できたことは、自律型AI活用のモデルケースとして大きな価値があると確信しています。今後もAIエージェントを通じて、お客様の業務変革を力強く支えるパートナーとして、一層の価値提供に努めてまいります」
詳細情報:
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Agentforceの詳細は、こちら。
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Signature Support Planの詳細は、こちら。
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Professional Serviceの詳細は、こちら。
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デジタル労働力の変革を加速する新しいAgentforceの価格設定「Frex Credit」は、こちら。
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カスタマーサクセス関連記事は、こちら。
Salesforceについて
Salesforceは、あらゆる規模の企業がAIを活用してビジネスを再構築できるよう支援します。企業向けとして初となるデジタル労働力を生み出すプラットフォームであるAgentforceは、Customer 360アプリケーション、Data Cloud、Einstein AIとシームレスに統合し、制限のない労働力を実現します。これにより人とAIエージェントが連携し、信頼性の高い単一のプラットフォームでビジネスを成功に導くことができます。詳細は salesforce.com/jp をご覧ください。
Salesforceのコーポレートサイトにある「ニュース&インサイト」では、日本向けの最新情報をご紹介しています。詳細は、salesforce.com/jp/news/ をご覧ください。
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