【台湾情報】鴻海テックデー開催、AIサーバーとヒューマノイドが成長軸に＜ワイズ機械業界ジャーナル2025年12月第５週号発行＞

〜台湾の機械、電子半導体、AIサーバー、車載電子、動力手工具など産業界及び企業の最新動向を分析する〜

威志企管顧問股ｲ分有限公司（ワイズコンサルティンググループ）

2025年12月31日 10時50分

　ワイズコンサルティンググループ（本社：中華民国台北市、代表取締役：吉本康志）は台湾機械業界専門誌「ワイズ機械業界ジャーナル」の2025年12月第４週号を発行しました。
　今号では、「未分類その他専用機械設備製造業の現況と2026年の展望」を特集。AI関連投資や台湾企業のUターン投資、米国向け設備需要の拡大を背景に、2025年は生産・販売ともに2桁成長となった一方、製紙機械など従来型分野では関税戦争の影響が顕在化する構造を分析しています。

　また、鴻海テックデーで注目を集めたAIサーバー・ヒューマノイド戦略、ホンダ向けバックレーダーを独占供給する輝創電子の成功事例、さらに動力手工具業界の市況悪化と2026年の見通しなど、台湾製造業が直面する成長機会とリスクを多角的に取り上げています。

＜新刊ハイライト＞

https://www.ys-consulting.com.tw/research/126158.html

【トピック１】
未分類その他専用機械設備製造業、25年は生産・販売とも2桁成長
　AI商機と台商（台湾企業）のUターン投資を背景に、未分類その他専用機械設備製造業の2025年1〜9月の生産額は前年同期比12.45％増、販売額は同14.78％増と大幅成長。特に「その他専用機械および部品」は米国向け大量受注が寄与し、販売額が23.64％増と業界全体を牽引した。一方、製紙機械は関税戦争と従来型産業の低迷で減少した。

【トピック２】
輸出は米国向けが急拡大──関税戦争が逆に追い風
　2025年1〜10月の同産業の輸出額は前年同期比136.4％増と急伸。世界的大手が米国内での工場建設を進める中、台湾製専用機械の需要が拡大し、米国向け輸出は約6倍に増加した。ASEANやEU向けも堅調な一方、中国向けは輸入代替政策の影響で減少している。

【トピック３】
鴻海テックデー開催、AIサーバーとヒューマノイドが成長軸に
　鴻海精密工業は「鴻海テックデー」でAIサーバーとヒューマノイドを重点展示。2025年第3四半期にはサーバー・データセンター関連が売上構成比42％に達し、初めてスマートフォン関連を上回った。オープンAIとの次世代AIデータセンター向けサーバー開発提携も発表し、米国製造対応を見据えた自動化戦略を加速している。

【トピック４】
輝創電子、ホンダにバックレーダー独占供給──車載分野で台湾企業が躍進
　車載用電子製品メーカーの輝創電子（Whetron）は、品質とコスト競争力を武器にホンダ向けバックレーダーの独占供給を実現。年間1,500万個を供給し、売上の約4割を占める。今後はミリ波レーダーの量産開始を控え、トヨタ向け出荷や先進運転支援分野での成長が期待される。