外部表彰の受賞について
― 令和3年度土木学会賞(田中賞・技術開発賞)、fib「Exceptional Recognition prize」他 ―
NEXCO西日本(大阪市北区、代表取締役社長:前川 秀和)が行っている建設事業および保全サービス事業について、令和3年7月~令和4年6月における主な外部表彰として、公益社団法人土木学会の「令和3年度土木学会賞(田中賞・技術開発賞)」、fib(国際コンクリート連合)の「Exceptional Recognition prize(審査員特別賞)」、プレストレストコンクリート工学会の「プレストレストコンクリート工学会賞 作品賞」を受賞しましたので、下記のとおりお知らせします。
【受賞内容一覧】
・「蓼野第二橋」は構造物の耐久性向上、維持管理の負荷低減、第三者被害の抑制のために、鉄筋やPC 鋼材などの腐食する部材を一切排除したPC 床版「超高耐久床版(Dura-Slab®)」を高速道路橋の床版に適用した非合成鈑桁橋である。
≪評価ポイント≫
・床版には鉄筋やPC 鋼材だけでなく、アラミドFRP ロッド緊張材の定着体(鋼製)などを含め、腐食により床版の耐久性低下を招く懸念がある鋼部材を一切使用しない構造を実現した。
・通常のプレキャストPC 床版に設ける高さ調整ボルト孔、スタッド孔、床版吊りインサート埋設孔などの床版上面の開口部を一切排除している。これにより、浸水と輪荷重の繰返しによるコンクリートの劣化を防止し、鋼桁本体の腐食劣化因子の浸入を排除している。
・本床版構造は高耐久化・長寿命化を実現しているため、将来の大掛かりな補修補強や更新工事が不要となる。このため、ライフサイクルを通じての地球温暖化ガスの排出量を大幅に抑制できる。)
≪推薦理由≫
・山岳トンネル工事の覆工施工においては、均一な品質確保や労働者不足が課題であることに加え、狭隘な空間で作業する労働者への負荷軽減が求められている。トンネル覆工コンクリート自動施工ロボットシステムは、覆工コンクリート打設作業を機械化することにより、トンネルの高品質化と安全性を確保しつつ生産性向上に直結する技術開発である。
≪評価ポイント≫
・本システムは覆工コンクリートの打込みから締固め、打止め、脱型枠に至るまで一連の作業の進捗を自動制御するシステムで、マニピュレータ方式打込み装置と型枠バイブレータを制御するPCシステムにより構成されている。
・PCシステムは、各種センサからのリアルタイムデータにて施工状況を把握・監視しており、あらかじめセットした施工順序に従ってマニピュレータ方式配管切替え、打込み装置、コンクリートポンプ及び型枠バイブレータシステム等の各種装置を自動で制御するものである。
・本システムの採用により、施工品質の向上や労務の低減、安全性の向上を実現した。
≪その他≫
・本件は、令和2年度「第9回ロボット大賞 国土交通大臣賞」、令和2年度「日本建設機械施工大賞 最優秀賞」も受賞している。
・本件は、「湯浅御坊道路 川辺工事」において、清水建設(株)、岐阜工業(株)による技術提案を元に導入が進められたものである。
・「別埜谷橋」は構造物の耐久性向上、将来の維持管理の負荷低減、第三者被害の抑制のために、鉄筋やPC 鋼材などの腐食する部材を一切排除したPC 橋「超高耐久橋梁(Dura-Bridge®)」を高速道路橋に適用した世界初の橋梁である。
≪評価ポイント≫
・鉄筋やPC 鋼材などの腐食する部材を一切排除したPC 橋「超高耐久橋梁(Dura-Bridge®)」を高速道路橋に適用した世界初の橋梁であり、独自性が極めて高い。
・箱桁のウェブに蝶形の薄パネルを用いる「バタフライウェブ構造」を適用し、自重の低減とせん断力に対する抵抗機構の明確化、およびプレストレスのみによる補強を実現。
・工場製プレキャストセグメントを適用し、品質確保と現場施工の省力化を両立させている。
・排気ガスや凍結防止剤などの劣化因子が直接作用し、環境上最も厳しい条件の壁高欄についても、鋼部材を一切使用しない高耐久なプレキャスト構造を開発、採用している。
≪その他≫
・本構造物は、令和2年度「土木学会 田中賞」も受賞している。
https://corp.w-nexco.co.jp/corporate/release/hq/r3/0527/
《土木学会》
《土木学会賞》 土木学会賞は、功績賞、技術賞など10区分が設定され、土木工学の幅広い分野から選ばれるものです。 田中賞は昭和41年に創設され、橋梁・構造工学に関する優秀な業績に対して与えられる賞で、業績・論文・作品の3部門があります。また、技術開発賞は、昭和58年に創設され、計画、設計、施工、または維持管理等において、創意工夫に富むと認められる技術を開発、実用化し、土木技術の発展を通じて、社会に貢献したと認められるものに対して与えられる賞です。 |
(1)土木学会 田中賞 : 蓼野第二橋(下り線)の床版取替
・「蓼野第二橋」は構造物の耐久性向上、維持管理の負荷低減、第三者被害の抑制のために、鉄筋やPC 鋼材などの腐食する部材を一切排除したPC 床版「超高耐久床版(Dura-Slab®)」を高速道路橋の床版に適用した非合成鈑桁橋である。
≪評価ポイント≫
・床版には鉄筋やPC 鋼材だけでなく、アラミドFRP ロッド緊張材の定着体(鋼製)などを含め、腐食により床版の耐久性低下を招く懸念がある鋼部材を一切使用しない構造を実現した。
・通常のプレキャストPC 床版に設ける高さ調整ボルト孔、スタッド孔、床版吊りインサート埋設孔などの床版上面の開口部を一切排除している。これにより、浸水と輪荷重の繰返しによるコンクリートの劣化を防止し、鋼桁本体の腐食劣化因子の浸入を排除している。
・本床版構造は高耐久化・長寿命化を実現しているため、将来の大掛かりな補修補強や更新工事が不要となる。このため、ライフサイクルを通じての地球温暖化ガスの排出量を大幅に抑制できる。)
(2)土木学会 技術開発賞:トンネル覆工コンクリート自動施工ロボットシステムの開発
≪推薦理由≫
・山岳トンネル工事の覆工施工においては、均一な品質確保や労働者不足が課題であることに加え、狭隘な空間で作業する労働者への負荷軽減が求められている。トンネル覆工コンクリート自動施工ロボットシステムは、覆工コンクリート打設作業を機械化することにより、トンネルの高品質化と安全性を確保しつつ生産性向上に直結する技術開発である。
≪評価ポイント≫
・本システムは覆工コンクリートの打込みから締固め、打止め、脱型枠に至るまで一連の作業の進捗を自動制御するシステムで、マニピュレータ方式打込み装置と型枠バイブレータを制御するPCシステムにより構成されている。
・PCシステムは、各種センサからのリアルタイムデータにて施工状況を把握・監視しており、あらかじめセットした施工順序に従ってマニピュレータ方式配管切替え、打込み装置、コンクリートポンプ及び型枠バイブレータシステム等の各種装置を自動で制御するものである。
・本システムの採用により、施工品質の向上や労務の低減、安全性の向上を実現した。
≪その他≫
・本件は、令和2年度「第9回ロボット大賞 国土交通大臣賞」、令和2年度「日本建設機械施工大賞 最優秀賞」も受賞している。
・本件は、「湯浅御坊道路 川辺工事」において、清水建設(株)、岐阜工業(株)による技術提案を元に導入が進められたものである。
《fib(国際コンクリート連合)》
《fib賞》 「土木構造物 Civil Engineering Structures」と、「建築物 Building」の部門に分けられ、それぞれ【Winner:最優秀賞】、【Special mention:特別賞】、【Nominee:推薦】、の3つにランク付けされています。それらとは別に、独自性が認められた構造物について、【Exceptional Recognition prize:審査員特別賞】が与えられます。 |
(3)fib(国際コンクリート連合) Exceptional Recognition prize(審査員特別賞) : Bessodani Bridge
・「別埜谷橋」は構造物の耐久性向上、将来の維持管理の負荷低減、第三者被害の抑制のために、鉄筋やPC 鋼材などの腐食する部材を一切排除したPC 橋「超高耐久橋梁(Dura-Bridge®)」を高速道路橋に適用した世界初の橋梁である。
≪評価ポイント≫
・鉄筋やPC 鋼材などの腐食する部材を一切排除したPC 橋「超高耐久橋梁(Dura-Bridge®)」を高速道路橋に適用した世界初の橋梁であり、独自性が極めて高い。
《プレストレストコンクリート工学会》
《プレストレストコンクリート工学会賞》 プレストレストコンクリート工学会賞は、論文賞、作品賞、技術開発賞、施工技術賞の4分類が設定され、作品賞は、プレストレストコンクリート構造物の新設・改築・改修で、計画、設計、施工あるいは美観、機能・性能の回復・向上(改築・改修)などの面においてすぐれた特色を有し、プレストレストコンクリート技術の発展または普及に貢献したと認められる作品が選ばれます。 |
(4)プレストレストコンクリート工学会 プレストレストコンクリート工学会賞作品賞 : 別埜谷橋
≪推薦理由≫
・「別埜谷橋」は構造物の耐久性向上、将来の維持管理の負荷低減、第三者被害の抑制のために、鉄筋やPC 鋼材などの腐食する部材を一切排除したPC 橋「超高耐久橋梁(Dura-Bridge®)」を高速道路橋に適用した世界初の橋梁である。
≪評価ポイント≫
・箱桁のウェブに蝶形の薄パネルを用いる「バタフライウェブ構造」を適用し、自重の低減とせん断力に対する抵抗機構の明確化、およびプレストレスのみによる補強を実現。
・工場製プレキャストセグメントを適用し、品質確保と現場施工の省力化を両立させている。
・排気ガスや凍結防止剤などの劣化因子が直接作用し、環境上最も厳しい条件の壁高欄についても、鋼部材を一切使用しない高耐久なプレキャスト構造を開発、採用している。
≪その他≫
・本構造物は、令和2年度「土木学会 田中賞」も受賞している。
https://corp.w-nexco.co.jp/corporate/release/hq/r3/0527/
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